【その③】成井豊×梅棒 遠山晶司・天野一輝・野田裕貴 座談会『成井豊と梅棒のマリアージュ』

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12月17日(金)から27日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演される『成井豊と梅棒のマリアージュ』。

【plat de 成井豊】と【plat d' 梅棒】の2バージョンで上演されるこの公演、一体どんな作品になるのか! げきぴあは稽古場におじゃまして、成井豊さんと、梅棒の遠山晶司さん・天野一輝さん・野田裕貴さんによる座談会を行いました。全③回連載の最終回です。

公演の内容などは、その①からご覧ください!

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*****

――お話をうかがっていると、どちらのバージョンも楽しみなことが盛りだくさんですね。
天野 はい。僕は出演もさせていただきますが、イチお客さんとして【plat de 成井豊】を観たいなと思っていたので、まずシンプルにそれが楽しみです。それにこの企画で、まだ梅棒を観たことがない人、まだ成井さんの作品を観たことない人が、その世界に触れるきっかけになったらいいなとも思っているので、そのお客さんたちの反応もすごく楽しみ。
――本当にそうですね。
天野 僕自身は、遠山や野田と違って演劇ゼロ人間で、梅棒に加入するまで演劇に触れてこなかったんですよ。たった一本しか観たことなかったんですけど、その一本が実はキャラメルボックスだったんです。その時に「演劇ってこういう世界なんだ、面白いな」と思いました。今回、そういう方々とご一緒できるということは、本当にすごいことだと思っています。成井さんの作品って、演劇ってこんなに面白いんだぞってことが、当時の僕もそうでしたが初めて観る人にも伝わるものだと思うんです。それは実は梅棒も言われることで。演劇っていうと敷居が高いけど、梅棒の公演はわかりやすいし観やすいと言ってくれてる方がけっこういらっしゃる。そういう意味では、梅棒が好きな方はキャラメルボックスも好きになると思うし、逆にキャラメルボックスが好きな方も梅棒を好きになってくれるはず!(笑)そんなお客さんがたくさん出てきてくれたらいいなと思っています。僕自身は台詞を喋るのが不安でしょうがないですけど(笑)。お客さんの"楽しみ"を自分が削らないように頑張らなければいけない......。
――天野さんは今までに台詞を喋ったことってありますか?
天野 ほぼゼロです! だからノイズにならないように......。
遠山 伊藤も「大丈夫か? 成井さんだぞ?」って(笑)。
天野 (不安そうに)がんばります。でも今回は本当に、盛りだくさんで、おなかいっぱいで、いいクリスマスだった!と思っていただけるものになっていると思います!
――野田さんが楽しみにしているのはどんなことですか?
野田 【plat de 成井豊】は7本中6本が二人芝居ということで、自分へのプレッシャーは一旦置いて、濃密な二人芝居を成井さんの演出で見られるのも珍しいんじゃないかなと思うので、それが立ち上がるのが楽しみですね。【plat d' 梅棒】に関しては、4本のうち2本はキャラメルボックスの役者さんがメインになって話を回していくのですが、今まさに稽古場で、感情を繋げて、お話を繋げていく力のすごさを感じているので。お互いにどんなふうに影響し合ってできていくのかな、というのを楽しみにしています。
遠山 僕が楽しみにしていることは、ひとつは「挑戦」で、ひとつは「お祭り」です。「挑戦」のほうはふたつあって、まずはやっぱり作・演出として成井さんと並んで名前が出ること。僕にとっては作・演出自体もほとんど初めてのことですから、大きな挑戦です。そしてもうひとつは、僕も【plat de 成井豊】と【plat d' 梅棒】で、役者として成井さんに演出をつけていただくことです。成井さんの作品で生きることは、ずっと夢見ていたことなので。そのぶん、成井さんの想像を超えていきたいし、身を粉にしてがんばりたいです。「お祭り」は単純に、憧れの方々と一緒にやれるので。梅棒は客演に来てくださった方々が楽しんでくださるので、みんなで「楽しかった」っていうふうにできたらいいなと思っています。
――成井さんはいかがですか?
成井 私がへたに年取っちゃってるから皆さん、謙虚すぎて。別に梅棒の方々をおだてるつもりは毛頭なく、僕は本当に梅棒ショックを受けているんですよ。まず面白さにショックを受けたんだけど、それに加えて、言葉を発しないからこそ、いつでも世界に打って出られる表現なんだっていう時点で、日本語で喋るキャラメルボックスは敵わないんです。うらやましい。明日、海外に行ってもやれる芝居を、皆さんはやっているんです。恐らく、海外の方々も面白がると思いますよ。もちろんこれから技術的にもいろんな意味でも成長なさると思いますけど、とにかく世界で戦えるものを今つくっていらっしゃるんだから、こんなに謙虚になる必要はないんじゃないですかね。
遠山・天野・野田 ありがとうございます!
成井 梅棒スタイルという発明は画期的だと思います。90年代に平田オリザさんが現代口語演劇を発明したのもすごいことだと思っていますが、今、梅棒が、この梅棒スタイルを発明したことも、演劇史に残る素晴らしいことなので。ぜひ世界に打って出てほしいし、その前に僕らと一緒にやったことを忘れないでほしい!
遠山・天野・野田 いやいやいや!
成井 今はそれが楽しみです!

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『成井豊と梅棒のマリアージュ』は、12月17日(金)から27日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。

取材・文 中川實穂
撮影:源賀津己

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