2016年の日本初演から"劇場で楽しむクリスマス"として、渋谷の冬の風物詩となっている
『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』が
2023年12月16日(土)から、東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)で開幕する。
なお、2016年の日本初演から続く演出での上演は今年が最後となる。
初日を前にした15日(金)、ゲネプロ(総通し舞台稽古)が行われた。
その様子を写真とともにお伝えしよう。
「Overture(オーバーチュア)」に合わせて客電が落ちると、白を基調としたコスチュームを着たシンガーとダンサーの姿が。
「Let It Snow(レット・イット・スノー)」、「Jingle Bells(ジングル・ベル)」、「Joy to the World(もろびとこぞりて)」、「All I Want forChristmas Is You(恋人たちのクリスマス)」など誰もが一度は耳にしたことがあるクリスマスソングにあわせて、華やかなパフォーマンスが続く。
見どころの一つは、煌びやかなステージセット。
高さ7メートルの巨大なクリスマスツリーやステンドグラスが光り輝く街並み、クマのぬいぐるみが動き出すおもちゃ工場、プレゼントやオーナメントで彩られた空間など、夢のようなクリスマスの世界が舞台上に体現されている。
もちろん、赤い帽子と衣装を着て、白い髭をはやしたサンタクロースの姿にも注目を。
愛嬌を振りまくだけではなく、キレあるダンスとパワフルな歌唱を披露するサンタクロースは、この『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』ならではないだろうか。
ブロードウェイミュージカルやテーマパークでのパフォーマンス経験者など、
世界中でマルチに活躍する6名の実力派シンガーによる歌唱や、総勢22名のダンサーによるシアターダンスやジャズダンスをベースとしながらもラインダンス、タップダンス、ボールルームダンスといった様々なダンスも見逃せない。
特にキャストが舞台の縁に座り、クリスマスソングの定番「Jingle Bells(ジングル・ベル)」に合わせて、手で膝などを高速で打ち鳴らす「Jingle Bells Clap(ジングル・ベル・クラップ)」
「The Music of the Night(ザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイト)」に合わせた幻想的なスケートショーは感動的だ。
おもちゃ箱をひっくり返したように40曲以上のクリスマスソングが続く『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』。
全編英語上演ではあるが、所々カンパニーの日本に対する愛も感じる演出。
存分にクリスマス気分を味わってみてはいかがだろう。
1幕40分、休憩20分、2幕50分(予定)。公演は12月25日(月)まで。
取材・文:五月女菜穂
撮影:清水隆行