【レベッカ #7】東京公演初日前会見レポート

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■『レベッカ』特別連載vol.7■
 
 

『エリザベート』『モーツァルト!』『レディ・ベス』『マリー・アントワネット』で知られるミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)のゴールデンコンビが手掛けたミュージカル『レベッカ』 、東京公演が8年ぶりに開幕しました!


物語は、ヒロインの「わたし」がイギリスの大金持ちである上流紳士のマキシムと恋に落ち結婚するも、彼の所有する広大な屋敷 "マンダレイ" に色濃く落ちる前妻・レベッカの影に追い詰められていき......というもの。
アルフレッド・ヒッチコック監督映画でも知られる名作ですが、このミュージカルではサスペンスフルな展開に、巨匠リーヴァイ氏の流麗な楽曲がマッチし、独特の世界を生み出しています。

この作品、日本初演は2008年。前年に開場したシアタークリエのこけら落としシリーズとしての上演で、クリエでの3作品目、ミュージカル作品としては1本目の登場でした。
そんな記念すべき作品が、10年ぶりに同劇場に帰ってきました!
(2010年の再演は帝国劇場での上演でした)


今回は1月4日に行われた、<初日前会見>の様子をレポートします。
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初演から主人公マキシムを演じている山口祐一郎さんは次のように意気込みを。
「この3人(大塚、平野、桜井)のエネルギーに圧倒されないように......できれば楽日まで生き残れるように(笑)。そんな意気込みで頑張っています。ミュージカルをご存知の方も、あまりミュージカルを観たことのない方も、ぜひこの3人が一体どういうことになるのか観に来て欲しい。むしろそちらの方が楽しみなんじゃないかなと思っています(笑)」REBECCA2018_07_11_3177.JPG


ヒロイン「わたし」は、今回はトリプルキャスト。
まずはこの方、初演から同役を演じている大塚千弘さん
「ドキドキハラハラします。8年ぶりに同じ役をやらせていただいていますが、やりながらこんなにドキドキハラハラする作品だったんだなって改めて思います。皆さんにも、「わたし」の目線になって、新年からドキドキハラハラ一緒に楽しんでいただけるのではないかと思っています。私はこの作品に本当に思い入れがあります。8年経って、同じ役をやらせてもらうということは本当にまれなこと。より新鮮に、(初演・再演を)経験した分、豊かにできるように頑張りたいです」REBECCA2018_07_12_3186.JPG


近年、ミュージカルで重要な役を次々任されている平野綾さんは「わたし」役に初挑戦。
「最初にこの『レベッカ』という作品を知ったのは小説からだったのですが、映画にもなっていますし、初演が10年前ということでたくさんの方に人気のある作品です。サスペンスの要素ももちろんあるのですが、その中ではぐくまれる愛など、みどころ満載です。自分としては、(山口に向かって)ミュージカル界の世界遺産って言われてましたよね?祐さん。(山口「そうなんだ?」)なんかそんな感じのことを市村さんから言われた気が......。そんな山口さんと夫婦役、相手役をさせていただけるのが本当に夢のようなので、その時間を大切にしたいなと思っています」REBECCA2018_07_13_3155.JPG


普段は乃木坂46のメンバーとして活躍している桜井玲香さんも「わたし」役初挑戦......どころか、翻訳ミュージカル初挑戦!
「ミュージカルの華やかさもありつつ、ミステリーですので、キャラクターの心情も絡まりストーリーも複雑。観れば観るほど毎回色々な感情が湧きますし、色々な目線で色々なストーリーが見えてくるような、深いミュージカルです。私は今回翻訳ミュージカルに初めて挑戦させていただいているのですが、皆さんにすごく助けていただきながら、どうにか踏ん張って毎回舞台に立っているような状態です。少しでもこの機会に成長できるように頑張りたいと思います」REBECCA2018_07_14_3190.JPG

―― すでに12月からツアー公演が始まっていますが、皆さんの関係性は深まりましたか。

山口「......これは危ないですねー。ここでひと言(間違えたことを)言ったがために、1ヵ月間公演が無事にすまなくなるとかね(笑)。普段そんなに緊張はしないのですが、同じ衣裳を着た3人に囲まれて、成長できるようにとか、世界遺産だとかそういうお話を聞いていますと、一体この3人はこの1ヵ月どういうことを舞台上でなさるんだろうなとドキドキしてしまいます(笑)」
REBECCA2018_07_15_3165.JPG大塚「再々演なのですが、すべてのことがリニューアルされて新しい形になっているので新作と言っても過言ではないものになっています。3人で色々話しながら、もちろん山口さんにも相談したりしながら作ってきました。3人だから出来たこともあると思うので、それがすごく良かったなと思っています」

平野「昨年末から全国ツアー公演をやらせていただいて、ものすごくいい形で東京に持ってこれたと思うので、ここでこの1ヵ月、魂を注ぎ込んで頑張りたいと思います」

桜井「稽古からこんなに素晴らしい方々と一緒に毎日長い時間を過ごせて、ゼロから色々なことを教えていただいていて、いまだに「これやった方がいいよ」「これはこうだよ」って教えていただいているくらい、本当にすごくお世話になっています。本番でも本当に緊張で緊張でどうしようって時に、山口さんが舞台袖で優しい笑顔で緊張をほぐしてくださってから舞台上に出してくださっています。本当に素敵な方ばかり。良かったです、初めての経験が『レベッカ』で......って思っています」

▽ 桜井さんが「山口さんが優しい笑顔で...」と言ったところで、得意気な顔をしてみせる山口さんREBECCA2018_07_20_3176.JPG


―― 2019年が始まったばかり。今年のの目標は?

山口「最初の目標は、この『レベッカ』の楽日まで、このチャーミングな3人の炎に燃えつくされないように頑張りたく思います」

大塚「2019年は猪年なので猪突猛進、ただし道を間違えずに。まっすぐ頑張りたいと思います」

平野「新年早々、かなりヘビーな作品だとは思うので、気をしっかり持って、私も生き抜きたいと思います(笑)」

桜井「無事に楽日までやりきるというのが私の目標です。普段はアイドル活動をしているのですが、今は『レベッカ』のことだけを考えたいです」
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―― 山口さんと大塚さんにとっては3回目の『レベッカ』。今までにはない2019年版ならではの見どころを教えてください。

山口「初演が10年前ですから、僕の骨も細胞も10年前とまったく違うものになっていると思いますので、存在自体が別物になっている(笑)。演じるものは同じ『レベッカ』ですが、また、まったく違う『レベッカ』に、客席の皆さまと一緒に出会えて、その時間を楽しめるといいなと思います」

大塚「10年ってわりと長いですよね。生まれたての子どもが3年生くらいになりますからね。それくらいの月日がたったんだなと思うのですが、山口さんが仰ったように、人も変わりますし、感じ方も変わります。それは演出の山田和也さんをはじめ、携わってきた方々も変わっています。やっぱり解釈が変わったり、より深くなるというところがたくさんあるので、"深みが増した『レベッカ』" になっていると思います」

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...山口さんと大塚さんはさすがの息の合いようで、山口さんの「3人のエネルギーに圧倒されないように」という意気込みのあと

大塚「やっぱり嫁が3人いるってことですもんね」
山口「なかなか厳しいですよ。まったく違う個性ですからね。本当に芝居でよかったです」
一同 (笑)

......なんてやりとりもありました。


最後に山口さんからPRを、と言われて、(1月4日の会見でしたので)
まずは「新年明けましておめでとうございます」と、4人揃ってペコリ。
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「1月はシアタークリエで、ミュージカル『レベッカ』をこの4人、そして仲間たちと一緒に乗り切りたいと思います。ぜひ劇場に足をお運びいただければと思っています。お待ちしています」と山口さんがご挨拶し、会見は終了しました。

公演は2月5日(火)まで、東京・シアタークリエにて上演されます。

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取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
 

 
【『レベッカ』バックナンバー】
#1 「わたし」役 桜井玲香インタビュー
#2 ダンヴァース夫人役 保坂知寿インタビュー
#3 「わたし」役 平野綾インタビュー
#4 稽古場レポート
#5 マキシム役 山口祐一郎インタビュー
#6 フランク役 石川禅 × ファヴェル役 吉野圭吾インタビュー


2008年公演レポート
2008年公演、ファン感謝イベントレポート
2010年公演 製作発表レポート
2010年公演 初日前会見レポート
 

【公演情報】

1月5日(土)~2月5日(火) シアタークリエ(東京)

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