浦井健治ソロコンサート『Wonderland』#8 ライブレポート~浦井健治の15年がギュッと詰まった、幸せな一夜

| トラックバック(0)

■浦井健治ソロコンサート『Wonderland』#8■


浦井健治さんのデビュー15周年を記念したソロコンサート『Wonderland』が、昨日・9月29日に東京国際フォーラム ホールAにて開催されました。

幸せで温かな「浦井健治ワールド」が広がったこのコンサートのレポートを、撮りおろし写真満載でお届けします!
urai_wonderland08_00_8775.JPG
urai_wonderland08_01_8764.JPGurai_wonderland08_02_8762.JPGurai_wonderland08_03_8777.JPGurai_wonderland08_04_8697.JPG



ホールが超満員となる5000人の観客が詰め掛けたこの日。ライブは浦井が2006年に発表し、今年8月にリリースした初のソロアルバム『Wonderland』に収録されたオリジナル曲「彼方へ」からスタートした。シンフォニックなサウンドをバックに、ひとつの歌詞、ひとつのフレーズを大切そうに歌う浦井の姿から、彼がこのコンサートへかける思いが伝わってくる。続けてこの夏に主演した『王家の紋章』より「ファラオとして」を激しい気性のメンフィス王さながらに熱く、そして『デスノート THE MUSICAL』より「デスノート」をドラマチックに歌い上げると、客席の温度も急上昇。曲によってガラリと変わる表情は、役者・浦井健治の真骨頂だ。

▽ 浦井さん、曲によってガラリと顔を変えます!
urai_wonderland08_12_8750.JPG
urai_wonderland08_05_8692.JPG
しかし一転してMCでは「東京国際フォーラム!ホールA!イェーイ!」とハイテンション、自分でも「何だこのノリは...」と苦笑する、天然な浦井ワールドが炸裂。井上芳雄、山崎育三郎と組んでいるユニットStarSでのコンサートは経験しているもののソロコンサートは初である浦井、「今日は僕、ひとりなんですよ...どうしましょう。芳雄さんっ、育!」といないふたりに助けを求める一幕も。さらには、そのStarSコンサート時(2013年)、客席のサイリウムの光を「ホタルイカみたい」と発言し客席に衝撃を走らせた彼、この日は最初のMCで早々に「サイリウムの光、めっちゃキレイ!米粒みたい!...違うか、チンアナゴみたい」と言い放ち、客席からも大きな笑いが(さらにそのあと、「米粒って...自分、ひどいな。でもきっと炊きたてだよ?」というフォロー?も)。5000人の観客を一瞬にして脱力させるのも浦井の魅力である。

▽ MCではこの笑顔!
urai_wonderland08_21_8558.JPG
▽ 照井さんも笑顔!
urai_wonderland08_22_8536.JPG
続けて『マイ・フェア・レディ』の名曲「君住む街」、そしてゲストのAKANE LIV、照井裕隆、加賀谷真聡を迎え入れて『タイトル・オブ・ショウ』より「9人のお気に入り」と、明るいナンバーを立て続けに披露。さらに、デュエットコーナーと称し、まずは『シラノ』より「完璧な恋人」を照井とともに歌う。本人曰く、「このコンサートに際し、何をデュエットで歌おうかと思ったのだけれど、なかなか今までデュエットをしてこなかった! アホな役、苦悩する役や人を助ける役ばかり(笑)」とのことだが、そんな中捻り出した(?)このナンバー、クリスチャンを演じた浦井はほぼ「この美貌~♪」としか歌わないのだが、それが楽しそうで微笑ましい。そして『回転木馬』より「If I Loved You」をAKANEと、『ボンベイドリームス』の「Closer Than Ever」をAKANE、照井との3人で美しく響かせた。ちなみに背景には曲タイトルとともに、浦井が演じたその役の舞台写真が映し出される演出も。「衣裳はほとんど変えずに、このままで色々な役の歌を歌いますが、"脳内コスプレ"をしてほしい」と浦井が語るその手助けになったことだろう。


▽ 「9人のお気に入り」は4人のハーモニーで
urai_wonderland08_30_8554.JPG
▽ 「完璧な恋人」より、照井シラノ&浦井クリスチャン
urai_wonderland08_31_8564.JPG
▽ 「If I Loved You」より。高さのあるセットも使い奥行きのある演出でした。
urai_wonderland08_32_8591.JPG
 「Closer Than Ever」の3人のハーモニー、美しかった! そしてロマンチックでした。
urai_wonderland08_33_8644.JPG
urai_wonderland08_34_8632.JPG
次にメインボーカルをAKANEと照井に譲り、ダンスコーナー。『ボンベイドリームス』「Shakalaka Baby」『CHESS THE MUSICAL』「One Night In Bankok」を4人でキュートかつカッコよくキメる。続けて浦井のソロで同じく『CHESS THE MUSICAL』「The Arbiter」、そして『ロミオ&ジュリエット』でベンヴォーリオが歌う「どうやって伝えよう」を挟み、『宝塚BOYS』メドレー(「すみれの花咲く頃」~「モン・パリ」)でもハットとステッキを使い、ショーアップされた華やかなステージを披露した。


▽ 「Shakalaka Baby」~「One Night In Bankok」、みなさん踊ってます!
urai_wonderland08_41_8670.JPGurai_wonderland08_42_8665.JPGurai_wonderland08_43_8676.JPG
▽ "汗をかきかき踊ってる"風の加賀谷さんのダンスもキュートでした!
urai_wonderland08_44_8727.JPG
▽ 「The Arbiter」もカッコよかった!
urai_wonderland08_45_8745.JPG
▽ それでもって『宝塚BOYS』メドレーは可愛かった!
urai_wonderland08_47_8913.JPG
urai_wonderland08_48_8930.JPG
そして浦井の15年の集大成であるこのコンサート、ここまで遡るか!という作品も立て続けに登場。初舞台作となった『美少女戦士セーラームーン』で小坂明子が浦井のために書き下ろした「Tuxedo Versus」、それまで貴公子的な役柄が多かった浦井が突き抜けた天然愛されキャラを演じ新境地を開いた劇団☆新感線『ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックⅢ』より「ジュヴ・ジュヴ」~「派手好きが世界を救う」と続くこの流れでは、観客もいっそうの大歓声。さらにはオールドファンは感涙だったに違いない、デビュー作『仮面ライダークウガ』のナンバーまで飛び出す。照井が迫力の歌声でテーマソング「仮面ライダークウガ!」をスカーフを自前で翻しながら歌い、エンディングテーマ「青空になる」を浦井が思い入れたっぷりに聴かせた。


▽ シンフォニック・メタルユニット、LIV MOONとしても活動中。ヘヴィメタ界の滝川クリステルと呼ばれているらしい、AKANE LIVさん
urai_wonderland08_51_8903.JPG
▽ 照井裕隆さん。クウガ、カッコよかったですね~!
urai_wonderland08_52_8612.JPG
▽ 冒頭の「ファラオとして」から加賀谷真聡さんのダンスが、この日のステージに鮮やかな色を添えていました!
urai_wonderland08_53_8541.JPG

ライブ後半も、浦井が出演した代表作の代表曲が次々と登場。まずは「ミッドナイト・レディオ」。ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の劇中歌だが、彼はこれをStarSのコンサートでソロナンバーとして歌い、そのハマりっぷりにファンの中でも人気の高い楽曲だ。ヘドウィグのように、そしてStarSのコンサート時と同様、この日もスタンドマイクで熱唱。そして政治犯・ヴァレンティンを演じた『蜘蛛女のキス』よりヴァレンティンの代表曲「The Day After That」を凛々しくも高らかに歌い上げ、続けて同作より「Anything For Him」をAKANE、照井とともに披露。出世作『エリザベート』からは名曲「闇が広がる」『ダンス オブ ヴァンパイア』からは「サラへ」『二都物語』からは「いまは子どものままで」と、ツボを押さえたナンバーが続き、浦井の初主演作だった『アルジャーノンに花束を』「ぼくわかしこくなりたい」へ。幼児なみの知能しか持たない主人公チャーリィ・ゴードンが脳手術を受け天才へと変貌していく悲劇を描く作品で、劇中を代表するナンバーだが、この日の浦井は前半は幼児なみの知能と純粋さを持ったチャーリィ、後半では高い知能を得たチャーリィと演じわけて歌った。その姿は、彼が突き進んできた"芝居歌"、その道を自信を持って肯定しているようにも見えた。


▽ スタンドマイクシリーズ、重厚感のあるナンバーが続きました。
urai_wonderland08_61_8789.JPG
▽ 「The Day After That」の男性3人の歌声も素敵
urai_wonderland08_62_8800.JPG
▽ 照明もキレイだった、『蜘蛛女のキス』
urai_wonderland08_63_8834.JPG
urai_wonderland08_64_8830.JPG
さらに本編ラストには、「今までの自分、今の自分、そしてこれからの自分を見据える歌」「今回もこれは絶対に歌うべきだと思った」と思い入れを語っていた『ボンベイドリームス』「The Journey Home」。「あのころ見えてた景色 まちがえず歩いてこれたのかな」「足をとめてみて みちを見わたそう」というメッセージ性の高い楽曲を、丁寧に、幸せそうに歌う姿が印象的だった。


アンコールではアルバム『Wonderland』に収録された新曲「Color Of Dream」を熱唱、客席もサイリウムを振り大いに盛り上がる。続けて来年の新作『Big Fish』より「Stranger」を初披露。これから続く16年目以降も、彼の道は確実に続き、これからも我々を楽しませてくれるであろう姿をしっかりと見せる。さらにここで、来年『デスノート THE MUSICAL』の再演が決定したことを発表すると、客席からは大きな歓声が。そしてラストには、こちらも来年の再演が決定している『王家の紋章』より「今日のわたしに」。終始「楽しい!」を連発し、最後には投げキッスも。幸せオーラをふんだんに振りまき、笑顔いっぱいでライブは終演した。

「僕の15年間から、大切な楽曲を色々歌います」とMCで語った浦井。15年で実にバラエティに富んだ楽曲を歌い、そして役柄を演じてきたのがわかる一夜だった。それはとりもなおさず、役者・浦井健治の多彩さ、懐の深さであろう。「聴きたかったあのナンバー、見たかったあの役」に再会できた幸せを感じるともに、これからの彼の活躍も楽しみになったコンサートだった。

取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)

urai_wonderland08_71_8759.JPGurai_wonderland08_72_8600.JPGurai_wonderland08_73_8524.JPG
●『KENJI URAI 15th Anniversary Concert ~ Wonderland ~』
9月29日(木) 東京国際フォーラム ホールA

◆出演者:浦井健治
 <ゲストボーカル> AKANE LIV 照井裕隆
 <ダンサー> 加賀谷真聡
◆構成・演出:荻田浩一
◆音楽監督:かみむら周平

[セットリスト]
M1  彼方へ  「Wonderland」より
M2  ファラオとして  「王家の紋章」より
M3  デスノート  「デスノート The Musical」より
M4  君住む街  「マイ・フェア・レディ」より
M5  9人のお気に入り  「タイトル・オブ・ショウ」より
M6  完璧な恋人  「シラノ」より
M7  If I Loved You  「回転木馬」より
M8  Closer Than Ever  「ボンベイドリームス」より
M9  Shakalaka Baby  「ボンベイドリームス」より
M10  One Night In Bankok  「CHESS THE MUSICAL」より
M11  The Arbiter  「CHESS THE MUSICAL」より
M12  どうやって伝えよう  「ロミオ&ジュリエット」より
M13  宝塚BOYSメドレー  「宝塚BOYS」より
a すみれの花咲く頃
b モン・パリ

M14  Tuxedo Versus  「美少女戦士セーラームーン」より
M15  シャルル・メドレー
a ジュヴ・ジュヴ  劇団☆新感線「ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックⅢ」より
b 派手好きが世界を救う  劇団☆新感線「ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックⅢ」より

M16  クウガ・メドレー  「仮面ライダークウガ」より
a 仮面ライダークウガ!
b 青空になる

M17  ミッドナイト・レディオ  「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」より
M18  The Day After That  「蜘蛛女のキス」より
M19  Anything For Him  「蜘蛛女のキス」より
M20  闇が広がる    「エリザベート」より
M21  サラへ    「ダンス オブ ヴァンパイア」より
M22  いまは子どものままで  「二都物語」より
M23  ぼくわかしこくなりたい  「アルジャーノンに花束を」より
M24  The Journey Home  「ボンベイドリームス」より

<アンコール>
M25  Color Of Dream  「Wonderland」より
M26  Stranger  「Big Fish」より
M27  今日のわたしに  「王家の紋章」より







トラックバック(0)

トラックバックURL: http://community.pia.jp/mt/mt-tb.cgi/8494

前の記事「Dステ19th「お気に召すまま」稽古場から その3」へ

次の記事「本場少林寺のスーパー僧侶×ダンス・アクロバット「sutra スートラ」 来日公演いよいよ開幕!」へ

カテゴリー

ジャンル

カレンダー

アーカイブ

劇団別ブログ記事

猫のホテル

文学座

モナカ興業

谷賢一(DULL-COLORED POP)

劇団青年座

劇団鹿殺し

 はえぎわ

柿喰う客

ONEOR8

M&Oplaysプロデュース

クロムモリブデン

演劇集団 円

劇団チャリT企画

 表現・さわやか

MONO

パラドックス定数

石原正一ショー

モダンスイマーズ

ベッド&メイキングス

ペンギンプルペイルパイルズ

動物電気

藤田記子(カムカムミニキーナ)

FUKAIPRODUCE羽衣

松居大悟

ろりえ

ハイバイ

ブルドッキングヘッドロック

山の手事情社

江本純子

庭劇団ペニノ