2015年11月アーカイブ

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注目のミュージカル『1789 バスティーユの恋人たち』の製作発表会見が本日11月30日、都内にて行われました。
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1789年...フランス革命を舞台に、新しい時代へと希望を燃やす若者たちの、革命への熱い思いと恋愛模様が交錯する、ドラマチックな物語。
2012年にフランスで初演され、フレンチ・ミュージカル界でもメガヒットとなっています。
日本では今年4月、宝塚歌劇団が初演していますが、今回は同じ小池修一郎演出でも、宝塚版とはまったく異なるものになるとか!

主人公は農夫に生まれ、父が貴族に殺されたことから革命に身を投じる青年・ロナン。これを、ともに帝国劇場初主演となる小池徹平、加藤和樹が演じます。
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そのほか、ロナンと恋に落ちるオランプ役に神田沙也加夢咲ねね
フランス王妃マリー・アントワネット役に花總まり凰稀かなめ......と、豪華で魅力的なキャストがずらり!
会見ではその皆さんが、舞台衣裳で登場。
その美しさに、このミュージカルへの期待がさらに一層高まりました。

会見詳報は必ず、必ず!! 追って掲載いたしますが、まずは【速報】として、本日披露されたパフォーマンスの模様をお届けします!


披露されたのは作中イチのキラーチューン『サ・イラ・モナムール』
歌うはWロナン(小池徹平さん&加藤和樹さん)、ロベスピエール役の古川雄大さん、ダントン役の上原理生さん、デムーラン役の渡辺大輔さんの5名。

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いよいよ今週12月3日(木)より開幕となる、舞台「スーパーダンガンロンパ2THE STAGE 〜さよなら絶望学園〜」。大人気を博したスパイク・チュンソフトの同名のゲームの舞台化で、今回はシリーズ2作目だ。その舞台から、このほど主人公・日向創とともに謎に挑む、いつも笑顔で優しい同級生・狛枝凪斗を演じる、鈴木拡樹さんに話をうかがった。


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執着することが当たり前、という役


──今年もたくさんの舞台にご出演されましたが、この年の瀬になって大変なトリックスターと申しますか、この役を演じるのか......という役に挑みます。

鈴木:役をいただけるのはとてもありがたいことです。いつもさまざまな経験をさせていただいていますが、今年は特に挑戦の年でした。年に1本、主演をいただくだけでもありがたいことなのに、立て続けに4本もの作品で主演をやらせていただいて、全部、方向が異なる作品で、役だったのでとてもやり甲斐がありました。

 そのなかで、今回の狛枝くんは向かっている方向も年齢も姿形もちがいますが、ご覧になってくださった方には伝わると思いますが「執着する」という点で、ひとつ前の舞台「幻の城〜戦国の美しき狂気〜」で演じた役と近いんです。


──確かに! ひとつの思いに囚われた狂気の人を演じました。

鈴木:そうなんです。狛枝くんは「希望」というものにとてつもなく強い執着を持っていて、その姿が傍から見ていてどう異端に映ろうとも、彼にとってはそれが普通で当たり前のことなんです。だから、ぼく自身が彼に近づくために、それが普通で、当たり前だ、という点が役作りとして大きく着目しているところで、大切にしているところです。

 そう考えると、実は狛枝くんはとても可愛い性格で、自分の気持に素直な人なんだな、と思っています。


──とても穏やかで笑顔を絶やさず、横浜流星さん演じる日向創に優しく接します......が。

鈴木:はい! 実にいろいろな表情を見せる役です。そこはもう、役者としての見せ所なので、今、とてもやり甲斐を感じています。

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──ゲームで最初の「学級裁判」のなかで「希望と絶望がグチャグチャに入り混じった瞳」という一文があります。

鈴木:はい、本当にぐるぐるにはなりませんけど(笑)、本当にそれくらいに見えるように演じたいですね。


──現在、稽古はどのくらい進んでいるのでしょうか。

鈴木:半分ほどで、これから通し稽古です。だから、ぼくの中では50%くらいでしょうか。これが100%になって、共演者の方々と噛み合ったときに、どれくらいの威力になるのか、今から楽しみで仕方ありません。

 舞台も南の島なので、前作とはまたちがった世界で、さらに「学級裁判」の演出も新たに驚いていただけるような内容になっています。続編が上演される、その意味や志を届けることができる舞台を目指したいと思います。



支えられて、支えることを知る

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──主演の横浜流星さんについて伺います。

鈴木:流星くんはすごくしっかりしていて、みんなを引っ張っていこうとする勢いや、その姿といろいろなところで、ぼくにはないものがあると思っていて、学ぶことがたくさんあります。

 一方で今年、多くの舞台で主演として立たせていただいたことで、支え方だけでなく支えられ方や座組の中での自分の在り方もすごく考えたし、学ばせていただきました。だからこそ主演として立つ流星くんに付いて行きたいし、支えたいと思うし、それゆえに迷ったり困ったことがあったときに助けたい。役を演じるだけでなく、そういった役目を果たすことができたらいいな、と思いますし、それができてこその今年の集大成にふさわしい作品で、役になるんじゃないかと思います。なので役を演じきることももちろんですが、横浜流星という座長を中心にまとまっていって、そのなかで、万が一、もしも、不測の事態が起こったりしたときに真っ先に動ける存在でいたいです。


──いろいろなジャンルの共演者がおられますが、ご自身は何を武器に戦いますか?

鈴木:多ジャンルの方と共演する機会はこれまでもありましたが、それぞれの持ち味というか武器が、役者としてのカラーでだけではないところは、そういった舞台のおもしろさでもあります。

 その中で、じゃあ、ぼくの武器はなにか? と聞かれたら、やっぱり役の作り込みです。それも、ただ役に寄せるだけでなく、この原作を実写化するにあたり意味のある役作りをしたい。これまでいろいろな役をやって失敗もさせてもらっているので、そこはこだわりたいし、心がけて演りたいです。

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──その中で、軸とされているところはなんでしょう。

鈴木:まだ本番を迎えていないので、これが正解かどうかはわからないのですが、推理モノであり殺人事件も起こるなかで、人のドラマを大切に演じようと考えています。ゲームの中でキャラクターとして与えられたセリフをいかに心揺れる思いを託し、自分の身体で放つことができるのか......原作はゲームですが、そこにどれくらいの深度でどう寄り添うかは決めています。

 ゲームを楽しんでいただいた方にとっても、南の島の楽しさから一転する、とんでもないダイナミックさ。もっと言えば「あの場面がこんなふうになるのか!?」とか「あのキャラクターがこんな風になるのか!?」といった驚きや楽しみをお届けできると思っています。さらに初めて、この作品世界に触れる方にはサイコポップな殺人事件と謎解きからまるごと楽しんでいただきたいし、衝撃的な展開をおもいっきり楽しんでいただけたら......いえ、僕らが楽しんでいただけるように座長とともに届けます。

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スリリングかつ、楽しいこの舞台は12月3日から13日まで、Zeppブルーシアター六本木にて上演!

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帝国劇場、シアタークリエ、東京宝塚劇場、日生劇場...と日本を代表する大劇場がひしめく演劇の町・日比谷にある日比谷シャンテ
このシャンテの冬を華やかに彩るイルミネーション点灯式が11月21日に行われました。

スペシャルゲストは、来年8月、ミュージカル『王家の紋章』帝国劇場初主演を果たす、浦井健治さん
MCはファンタスマゴリックのおふたりです。
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浦井さんらしい、楽しくもちょっとユルいトークと、ファンタスマゴリックの明るい仕切りっぷりで、訪れた大勢のファンの方たちも大いに笑い、盛り上がっていたこのイベントの模様をレポートします!


改めまして、MCはRiRiKAさん、MARiEさんのおふたりによるユニット、ファンタスマゴリック。通称ファンマゴ
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RiRiKAさん(写真右/元宝塚の歌姫&『ミス・サイゴン』のエレン等!)の軽快な司会トーク!
MARiEさん(写真左/舞台でひっぱりだこ!12月には『ドッグファイト』に出演。楽しいまりゑさんブログも必見!)の楽しい合いの手&ツッコミ!
可愛いビジュアルを裏切る(?)しゃきしゃきな芸達者っぷりで場を盛り上げるファンマゴさんです。

そんなおふたりの呼び込みで、我らが浦井健治さんが登場!
登場早々、コール&レスポンス風に「日比谷ー!」と叫ぶ浦井さん。
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当然お客さまたちは戸惑いの反応で、浦井さんは「そういうテンションなの!?」と両脇からツッコミを受け...。
「正解を教えてほしい、みんなは何て言えば!?」と訊くMARiEさんに「シャンテ!」と得意げに返す浦井さん。
そしてファンのみなさんの「ああ~」というナルホド的な感嘆があり、その後「日比谷ー!」「シャンテ~!」のコール&レスポンスは幾度となく繰り返されていくのです...。

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■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.9■

【観劇レポート】

山口祐一郎が主演するミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』が現在、東京・帝国劇場にて上演中だ。リピーターが多いことでも知られる人気作。日本では2006年に初演され、今回は4年ぶり4度目の上演だ。この作品のどこに、人は惹きつけられるのだろう?
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物語はヴァンパイアのクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究者のアブロンシウス教授の対決を軸にした"吸血鬼モノ"。ヴァンパイアに狙われる美女、その美女に恋する青年、夜の闇に血の赤、そしてヴァンパイアの孤独...と、ゴシックホラーの要素たっぷりでありながら、作品全体を貫く色合いは、B級テイストなくだらなさ! ツボにハマりまくる箇所満載の脚本の妙もさることながら、芸達者揃いの出演者たちがアドリブで突っ込む小ネタも、笑いを増幅させていく。
一方で、ヴァンパイアが謳う"欲望"と、教授が提唱する"人間の理性"の対決の行方など、人間社会の深淵をシニカルに描き出す知的な面もあり、単なる"オモシロ作品"で終わらせないところが、ミュージカルファンの心を掴む。笑いと奥深さと楽しさのミックスが、リピーターを呼ぶ要因だろう。
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ミュージカル界の大スター、ラミン・カリムルーのソロ・コンサートが12月に日本で初めて開催されます!

前回の記事では「ラミン・カリムルーのスゴさ」をお伝えしました。
★その1はコチラ


今回は、日本でも多くのファンを持つ彼の、日本とのかかわりについて、そして待望のソロ・コンサートの内容についてをご紹介しましょう。
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宝塚歌劇月組公演『舞音-MANON-』『GOLDEN JAZZ』が、11月13日、兵庫・宝塚大劇場にて幕を開けた。第一幕の『舞音-MANON-』は、フランス恋愛文学の最高峰のひとつで、バレエやオペラ作品としても人気の高いアベ・プレヴォ作『マノン・レスコー』をベースに作られたミュージカル。
舞台を20世紀初頭のフランス領インドシナに置き換え、究極のラブストーリーを展開している。

物語の主人公は、インドシナ駐在を命じられたフランスの若きエリート海軍将校シャルル。"舞音(マノン)"と呼ばれる美少女の踊り子と出会い、深い愛におぼれていく様が独立運動と絡めて描かれていく。アジアンな舞台美術、アオザイなどの衣装、弦楽器が心地良く響く音楽、ゆったりと舞うような振付...。そのすべてがどこか郷愁を感じるような、エキゾチックなムードのステージで、これまでの宝塚歌劇ではあまり見られなかった雰囲気に引き込まれていく。

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男役トップスター・龍真咲(りゅう・まさき)は、マノンに魅せられ、翻弄されていくシャルルを観る側も苦しくなるほどに、情感豊かに熱く演じていく。また、そのマノンを演じる娘役トップスター・愛希(まなき)れいかは、長い黒髪で少女でありながら男たちを翻弄する蠱惑的なヒロインを妖艶に演じる。美しくも時に愛らしさを見せ、"富裕層の男たちの心を捉える"という役どころをしっかりと掴んでいる。支配するフランス側のシャルルと、支配されるインドシナ側のマノン。ふたりが紡ごうとする愛に、珠城(たまき)りょう演じるマノンの兄クオン、凪七瑠海(なぎな・るうみ)演じるシャルルの親友でフランス軍人のクリストフらが絡み、ドラマチックに展開。さらに専科・星条海斗(せいじょう・かいと)が、キレ者の警察長官ギョーム役で空気をピリッと締め、シャルルの心を表す存在として立つ美弥(みや)るりかもほぼ言葉を発さない"影"の役を、その佇まいや踊りで魅せている。ふたりの愛が行きつく先...、美しく幻想的なラストシーンが胸に響いた。

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第二幕のショー『GOLDEN JAZZ』は、マーチングバンドの演出で、ノンストップのカーニバルが開幕。スターが次々と歌い継ぎ、華やかに熱く歌い踊る。クラブをイメージしたシーン、『Sing Sing Sing』の中詰め、客席へのサプライズ演出など、龍をはじめ、それぞれの見どころが散りばめられ、時に熱く、時にクールに色とりどりのシーンが展開していく。個性あふれるメンバーの力、そしてそれらが一つになったときのパワーに圧倒されるはず。

兵庫・宝塚大劇場公演は12月14日(月)まで。また、2016年1月3日(日) ~ 2月14日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは11月29日(日)より一般発売開始。チケットぴあでは東京公演のWEB先行抽選「プレリザーブ」を11月20日(金) 11:00~11月25日(水) 11:00まで受付。

取材・文:黒石悦子
撮影:三上富之

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撮影:中島仁實

ミュージカル『ライオンキング』に続く、大阪四季劇場の次回作の製作発表会が11月16日、大阪市内のホテルで行われた。発表された演目は、
13年ぶり4度目の大阪公演となるミュージカル『キャッツ』で、2016年7月よりロングラン上演を予定している。

1983年、東京・西新宿のテント式仮設劇場で初演されたミュージカル『キャッツ』。大阪には1985年3月に初登場し、国内2番目の上演地として西梅田に仮設劇場「キャッツ・シアター」を設置して上演。当時の代表・浅利慶太が「大阪で3ヵ月しかもたなかったら、劇団四季は大阪で解散する」と断言し、結果、東京を抜く13ヵ月のロングラン記録を達成した。

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撮影:荒井健

本作はアンドリュー・ロイド=ウェバーの代表作のひとつで、都会のゴミ捨て場が舞台。年に一度行われる猫たちの舞踏会に24匹の猫が集まり、それぞれの猫が歌い踊りながら自分の生き様を語っていく。舞台と客席とが一体化した劇場構造が魅力のひとつで、劇場に一歩足を踏み入れると、そこに広がるのは猫たちの世界。舞台から客席に至るまで猫の視線に合わせた巨大なゴミの数々が配置され、その土地ならではのご当地ゴミも捨てられている。前回の大阪公演では阪神タイガースのメガホンなどが捨てられていたが、4度目となる今回は「なるべく前回までとは被らないようにしたい」と、振付・演出スーパーバイザーの加藤敬二。かつてマジック猫ミストフェリーズ役としても活躍した加藤は「100人のお客様がいれば、100通りのキャッツがある。それぞれの人生観をもって、詩を読むような感覚で猫の世界を想像していただければ。また、『キャッツ』は大変高度な技術が求められる作品。鍛え上げられた俳優たちのパフォーマンスにもぜひご注目ください」と、作品の見どころを語った。

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撮影:佐藤アキラ

また、共同主催となる阪神電鉄の藤原崇起社長は「西梅田で大阪初演された1985年は、阪神タイガースが優勝した年でもあります。今回、また西梅田の地に『キャッツ』が帰ってくるということで、一緒に大阪を盛り上げたい」と語れば、劇団四季の吉田智誉樹社長も「『キャッツ』には優勝招き猫伝説という、上演する土地を本拠地とする球団が優勝するジンクスがあります。来シーズンはきっと阪神タイガースに『キャッツ』のご利益があるはずです(笑)!」とコメントした。さらに、「京都劇場も再び関西の拠点のひとつとしたい」と語り、今後の関西での展開に期待を持たせた。

チケットは2016年4月発売予定。

取材・文:黒石悦子


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2016年元旦に開幕する宙組宝塚大劇場公演の制作発表会が、11月12日宝塚バウホールで行われた。
演目は没後400年となる劇作家シェイクスピアを主人公にしたミュージカル『Shakespeare~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』と、宙組トップスター・朝夏まなとの大きく真っ直ぐな瞳をテーマにしたダイナミック・ショー『HOT EYES!!』。宝塚歌劇団102周年の年頭を飾る、注目のオリジナル作品二本立てだ。

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まずはミュージカルの役柄に扮した朝夏まなと、宙組トップ娘役・実咲凜音(みさき・りおん)、宙組男役スター・真風涼帆(まかぜ・すずほ)によるパフォーマンスが披露された。ウィリアム・シェイクスピア役の朝夏は、伸びやかな歌と清々しい存在感が際立つ。「歌詞がとても美しく詩的なのでそこを大切に演じました」と朝夏。シェイクスピアの妻アン・ハサウェイ役の実咲も美しい歌声を披露し、「ウィリアムに興味をもって近づいていくチャーミングさを意識しました」と語る。爽やかな雰囲気のトップコンビとは相反する光を放っていたのが、ハンズドン卿ジョージ・ケアリー役の真風。髭をたくわえた渋い容姿で力強くソロナンバーを歌い、「"悪"ではなく"欲"を大切に演じました」と話す。謎多き雰囲気で、物語を盛り上げそうだ。

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パフォーマンスの最後は朝夏がひとり舞台上で、主題歌『Will in the World』を堂々と歌う。朝夏の代表曲になりそうな壮大で美しい楽曲だ。作・演出の生田大和はこの曲について「ウィリアム自身が世界に立ち、世界へと願いが広がるというイメージ」と明かし、今回のシェイクスピア役は"清廉さと人を惹きつけるチャーミングさがある"朝夏の魅力に基づいた人物像になると語る。「いつかシェイクスピア作品に出られたらと思っていましたが、まさか本人役をやらせていただけるとは(笑)。ひとりの男としての部分と、色々な言葉を生み出す作家としての部分、その二面性を大事に演じたいです」(朝夏)

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『HOT EYES!!』は、朝夏が宙組トップになってから初の新作ショー。宝塚歌劇団のショー作家の旗手・藤井大介は、「朝夏率いる今の宙組のダイナミックさを、よりゴージャスにお見せするショーにしたい」と話す。そのダイナミックさを活かす試みでもあるのが、全場面で大階段のセットを使う大胆な演出。『オペラ・トロピカル』(草野旦作・演出)以来宝塚では33年ぶりとなる。「草野先生の作品を学生時代に観て衝撃を受け、いつかやってみたいと思っていた演出です」という藤井の思いを受け、朝夏は「足腰を鍛えます!」と笑顔で応えていた。

geki-sora-shake-6.jpg左から 真風涼帆、生田大和(演出)、藤井大介(演出)、小川友次理事長、朝夏まなと、実咲凜音         
                                                          
兵庫・宝塚大劇場公演は2016年1月1日(金・祝) ~ 2月1日(月)まで。また、2月19日(金) ~ 3月27日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。チケットぴあでは兵庫・宝塚大劇場公演のWEB先行抽選「プレリザーブ」を11月18日(水)11:00 ~ 11月23日(月・祝)11:00まで受付。

取材・文/小野寺亜紀 撮影:三上富之



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ミュージカル界の大スター、ラミン・カリムルーのソロ・コンサートが12月に日本で初めて開催されます!
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ミュージカルファンにとっては超ビッグ・ニュースですが、「ラミン・カリムルーって誰?」と思われる方もいるかもしれません。
そんな方に、彼の凄さを少々ご紹介。

まず、大作ミュージカル、王道ミュージカルと言われて何を思い浮かべますか?
『レ・ミゼラブル』
『オペラ座の怪人』
名作は数あれど、この2作を上げる方、かなりの割合でいるのではないでしょうか。

ラミンはその両方で主演しています。
それも、世界的に重要な局面で。

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イギリス人演出家デヴィッド・ルヴォーが近松門左衛門の「心中天網島」を現代劇として企画、演出。谷賢一がルヴォーの原案をもとに脚本を手掛ける。『ETERNAL CHIKAMATSU ―近松門左衛門「心中天網島」より―』が、深津絵里と中村七之助のW主演で上演される。

中島歩_stpia_3181.jpg物語は小春と治兵衛による心中を核として、現代と江戸時代をパラレルに行き来しつつ展開してゆく。今回、中島歩が近松の世界観を担う重要な役どころに挑む。
「心中物というと遠い話の気がするけれど、恋愛と社会が折り合わないのは今もよくある話です。プロットを読んだら現代社会からの逆風がリアルで、身近に起こり得る話だなと感じました。僕の好きなノンフィクションに、『ドナウよ、静かに流れよ』という、ドナウ川に身を投げた日本人留学生男女の話があり、一途な恋心も心中物の魅力のひとつかと」

中島歩_stpia_3052.jpg中島は舞台『黒蜥蜴』で2013年俳優デビュー、NHKの朝ドラ『花子とアン』で注目を集めた、期待の新星である。
「ルヴォーさんの演出は初めてで全く想像がつかない分、楽しみです。深津さんとも七之助さんとも初共演。おふたりが役にどのように取り組まれるのか、気になりますね。何より歌舞伎俳優さんは所作もきれいでしょうし、盗めるものはできる限り盗みたい」
 
もし、中島が好きな女の子に「一緒に心中して」と言われたらどうするのか?
「『嫌だ。ダサくない?もっと違う方法を考えよう』って言います。死ぬか生きるかでいったら、死ぬより生きて、きっと先に楽しいことがあると思う方を選択したい。僕、すごく楽天的で、嫌なことはすぐ忘れるタイプなんです」

中島歩_stpia_3039.jpg大学時代はモデルをしながら、立川藤志楼(高田文夫)、立川志らく、春風亭一之輔を輩出した名門落語サークルに所属していた変わり種でもある。
「元々、役者になりたかったので、モデルをすれば芝居に出られるようになると素人考えで始めたのですが、そんなチャンスは皆無でしたね。それより落語のほうが楽しかった。亭号は大家主水(だいやもんど)。ダサいでしょう?先輩がつけるので、どうにもならないんですよ。古典落語が中心で、『千早振る』『火焔太鼓』をよくやりました。何が楽しいって、受けた時の気持ち良さ!あれを知ったら、抜けられません。落語は究極のひとり芝居。全部俺の力でやってるぜ!という快感は格別で、その幸せな原体験が今の舞台で役立っています。落語で学んだ江戸時代の感覚は『ETERNAL CHIKAMATSU』にも活かせるはず」

中島歩_stpia_3100.jpg公演は2016年2月29日(月)から3月6日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、3月10日(木)から27日(日)まで東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで上演。

チケットは東京・大阪共、12月12日(土)より一般発売開始。なお、一般発売に先がけ、先行抽選プレリザーブを実施。受付は11月13日(金)11:00から11月18日(水)11:00まで。

取材・文:三浦真紀
撮影:福井麻衣子
 

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