お久しぶりです。
現在、M&Oplays+PPPPプロデュース『窓』の稽古中。
この『M&Oplays+PPPPプロデュース』というのは、森崎事務所という舞台制作会社とペンギンプルペイルパイルズの共同プロデュース公演で、同企画は2007年の『ワンマン・ショー(再演)』に続いてこれで2回目。
「倉持裕の作・演出で、ペンギンプルペイルパイルズの役者も全員出演するが、他に豪華なゲストも呼んで、劇団公演よりは予算をかけて、もうちょっと派手な芝居を作りましょうよ」
というのが、どこに明文化されているわけではないが、だいたいの企画意図である。
(いや、各方面に配布されている企画書にはちゃんと説明されているのかもしれない。しかしそれを作成するのはプロデューサーで、僕はよく知らないのだ)
さて、今回のこの『窓』という作品だが、端的に言ってしまえば愛憎劇である。
それぞれ何らかの逃避行動として、とある避暑地に集まって来た人々が、
有り余る時間になんとか目的を見出そうと、一人の女を祀り上げ、半ば自発的に彼女に振り回される日々を送るという......。
つまり、ツルゲーネフの「初恋」とか谷崎の「痴人の愛」とかサガンの「悲しみよこんにちは」などに代表される、古今東西を問わず作家がモチーフにして来た"小悪魔もの"である。