本公演による初舞台の為の初仕込み
今日から、いよいよアサヒ．アートスクエア入り。9時45分に集合して、さぁいざ、皆で舞台の仕込み。
トラックから降ろした荷物を総出で振り分けた後、衣裳班の私は衣裳をハンガーにかけたり、チェックしていく。
その衣裳作業をしているところは会場全体が見下ろせる場所にあって、今まで体育館のようだったフラットな場所に、もうすでに舞台が組みあがっている。早い。
そして次に見たときにはすでに【オイディプス王】のセットが置かれ、不思議な空間が現れていた。カーテンがゆらゆらと揺れ、なんだか照明も暗くなってきて、黄泉の香りがする。いよいよなんだな、ときゅっとなる。
【オイディプス王】で私は、衣裳面からサポートする。
・・・でも、いいなぁ。
自分が出ない作品を羨ましく思う。
こっそり男性ルパムを真似してみる。何故か明香が爆笑する。
男性歩行を真似する。くみこさんや笑美さんがおじいちゃんみたいと笑う。
なにぃ。それなら男性がやるから格好いいのか。
ちがーう。きっとあのコートが格好いいんだ。
私だってこのコートを着たら！
・・・ただのぶかぶかのぞろびきでした。もうなんだか黒い布の塊です。ごめんなさい。あなたたちだからこそ格好いいのですね。
今まではお手伝いだけだった私も、今回はいよいよ初舞台。来週の【タイタス．アンドロニカス】に出演する。
意外と高い舞台の段差、裏にある階段の感じ、待機する場所の広さ、全てが想像していたより、もっと、だった。
そう言えば安田さんがダメだしで言う。「もっとだよ」と。
さぁ、もっと私の中から沸き出て来い、小リューシアス。ここはローマ。傷ついた愛する人たちの為に、もっともっと心を燃やそう。
観る人の心を、もっとえぐろう。もっともっと、今まで感じた事のないところを揺さぶってやろう。
山の手事情社凱旋公演9月2日より、いざ開幕。
☆『オイディプス王』追加公演決定☆ 9月5日(日)18時開演
『オイディプス王』
ハンガリー公演ダイジェスト版
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