『王家の紋章』再演のみどころからこだわりのポイントまで!浦井健治×新妻聖子がディープに語りつくす

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ミュージカル『王家の紋章』再演が、昨年の初演を経て、現在好評上演中です。

約半年という異例のスピードでの再演にもかかわらず、大きなところから細部に至るまでブラッシュアップされた、新たな『王家の紋章』になっており、キャスト陣も日々熱演中!


5月7日に千秋楽を迎えた東京公演に続き、5月13日(土)には大阪公演が開幕します。


再演版のみどころやディープな裏話を、ともに「王族(=原作漫画のファン)」でもあるメンフィス役・浦井健治さん、キャロル役・新妻聖子さんに伺いました。

東京公演終盤の某日行われた、公演直後のアツい対談をご堪能ください!

浦井健治 & 新妻聖子
ロングインタビュー

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●再演で、どこが変わった?


―― メンフィスとキャロルのおふたりに揃ってご登場頂いて光栄です!

新妻「(浦井さんに)いやー、なんか、久しぶりだねえ!?」

浦井「いやいや、今、一緒に舞台に立ってたでしょ!」

新妻「そうなんだけど!"健ちゃん"と会うのは久しぶりな感じだよ!」

浦井「あぁ、それね。しかも、この間廊下で「メンフィス~!」って言ってたよね」

新妻「そうそう、私、自分の昼公演が終わったあと、しばらく用事があって楽屋にいたんです。それで廊下で夜公演に出ていくメンフィスと素の状態ですれ違ったら「メンフィスだー!!」って思ったんですよね」


―― ご自分がキャロルじゃない状態で。

新妻「自分がキャロルでいる時は平気なのに。「あー!メンフィスだ!」って...」

浦井「言った、言った。あなたキャロルでしょ、何を考えてるの!? って思ったよ」

新妻「もう、「ひゃあ!」ってなっちゃって。マイケル・ジャクソンに会った、みたいな感覚よ。だから冷静に見ると健ちゃん、相当メンフィスですよね」

浦井「わははは(笑)!」


―― さっそく、仲の良さが滲み出ておりますが...。現在『王家の紋章』再演を好評上演中です。昨年8月の初演を経て、半年ちょっとのはやさでの再演となりましたね。

浦井「稽古最初から全ステージングが変わっていくし、間に合わないんじゃないかと思うくらいだったんです。でも聖ちゃんと、稽古場で "メンフィス&キャロルはこうだ"というようなことを、どんどん提示していったの。これがすごく有意義な時間になって、今僕は「この人に一生ついていこう」ってくらいになってます(笑)」

新妻「あっはっは(笑)。ついてこーい!」

浦井「エジプト統一しちゃってください(笑)! ...いやもう、ほんと頼もしかった。でも愛らしいし、最高だよね」

新妻「ありがとうございます。私は今回、"芝居の稽古"の時間があったことがすごく楽しくて。初演はゼロから立ち上げる作業なので、例えるならばみんなが大工さんで、家の枠組みを全員がトンカチを持ってひとつずつ釘を打って作り上げた、って感じなんです。今回はもう、枠組みは作って頂いていたので、家のインテリア選び、内装から始められた」

浦井「そうそう」

新妻「内装というのはつまり、役の中身。心を作る作業に1ヵ月かけられた手応えがあります。それが今回の公演の充実に繋がってるんじゃないかな」


―― とはいえ、初演からこんなに変わると想像してました?

浦井「演出の荻田(浩一)さんはじめ、みんなの中に「変えたい」という思いがあったんだよね」

新妻「でも私は、むしろもっと変わると思ってました」


――本当ですか?

浦井「結構違いますよね? ...そうだよ! 全部違うじゃん!」


―― と、思います。新曲の追加やシーンのカットとかもありますが、やっぱりセットがずいぶん変わったので受ける印象が違いますし、皆さんの動線もずいぶん変わったなと。

新妻「それは荻田さんのメスの入れ方が上手いんですよね。やってる側としては実はそんなに変わった感覚がないんです。お客さまの第一印象は、セットが変わった! というのが多いみたいですね。今日も観に来てくださった方がそれを話していました。中にいると私、本当に気付いていないんですけど(笑)」

浦井「えー!? もう東京公演終わるから、そろそろわかって(笑)」

新妻「(笑)。どこが変わったの?」


―― なんというか、"石"感が出ました。古代エジプトの石の宮殿感が。高低のバリエーションもついて。

浦井「古代感ね!」

新妻「そうなんだ~!いやほんと、気付いてなくて」

浦井「この太陽のように天真爛漫な聖ちゃんが、どーんと居てくれる、それがメンフィスとしてどれだけ心強いか!...って、ことです(笑)!」
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●メンフィス&キャロル、メンフィス&イズミル、キャロル&アイシスの関係性


―― さきほど浦井さんが「"メンフィス&キャロルはこうだ"というようなことを、どんどん提示していった」と仰いました。例えばどんなことを?

新妻「前回(初演)は、メンフィスとキャロルが恋に落ちる展開がわりとスピーディで、その「いつ好きになったのよ」みたいなのも"王族"としては良かったんですが! そのツンデレ感がたまらないというか!!」

浦井「楽しそうね(笑)」

新妻「(笑)。でも、もともとの漫画であるところの『王家の紋章』を知らない人からしたら、さっきまであんなに仲が悪かったのに、そんなキャロルが、サソリに刺されて瀕死のメンフィスを見てあんなに悩む? と思うかもしれない。...というところから始まって、じゃあふたりが惹かれあっていく行程をもっと丁寧に描こうと、色々と試行錯誤していきました。...で、さらに私が今突入しているステージは、"最初っからイチャついて全然いいんじゃないか"くらいな(笑)。お互い反発してるんだけど目で追っちゃうっていうイチャつきって、あるんですよね。小学生レベルの意識し合いみたいなところから始まって、「もうアイツ、ほんとにヤなんだけど~!」って思ってたのに、「え...? なんか、優しくない...?」みたいな!」

浦井「わははは(笑)! もうホント、聖ちゃんって可愛いでしょ?」

新妻「...からの、ラブ。みたいなところを楽しんでもいいんじゃないかなってフェーズに、今、突入していますね、私は!」

浦井「乞うご期待ください。大阪ではそうなっています(笑)」


―― つまり新妻さん的には、キャロルは最初から何か運命的なものを感じていたと?

新妻「そういうことだと思うんです。なんだったら、古代にタイムスリップして「あれはメンフィス王よ」と言われたときから」

浦井「無意識にね。運命だよね」

新妻「だって運命なんだもん。♪そっと花を手向けた~♪のは私ですから! 小さな花束を」


―― 冒頭の現代シーンで、メンフィスのお墓に入っていた花束ですね。それ、公式見解ですか? 新妻さんが仰るとすべてそれが"正"になってしまいそうな勢いなんですが...!

新妻「むしろほかの説、聞きたい!」


―― たとえばアイシス説とか...。

新妻「アイシス説ね、ありますよね! あるとしたらアイシスかキャロルですよね。でも原作のそのシーンの挿絵はあきらかにキャロルなんですよ! キャロルが古代に行ったことによって時空が歪んで、違うことになったかもしれないけど。もしかすると、メンフィスも100歳まで生きたかもしれないし(笑)」

浦井「でもそう(キャロルが花束を手向けたと)見ると、最初のシーンはすごく感動的なシーンなんだよね」

新妻「私、あそこのシーン大好きなんです。「王を納めた人型棺...」と呟いて、花を散らしたところでアイシスが出てくるんですが、めぐさん(濱田めぐみ)と私、まったく同じタイミングで動いているんですよ。手の角度から指の形まで全部一緒。お客さまからはおそらく見えないと思いますが、手を差し入れた棺の中でのふたりの指の形も合わせているんです!」


―― すごい!

浦井「いいね、もうふたりでエジプトを統一しちゃって欲しいよね(笑)。うん、できると思う」

新妻「じゃあ、上エジプトは私が...」

浦井「わははは(笑)!」

新妻「でもあそこでお互いその日のコンディションがわかるんですよ。めぐさん、疲れてるのね、頑張ろう! とか。逆に私が弱っていると、めぐさんもあのシーンでわかるって。だからあそこで、アイシスが疲れていれば、私はいつもより倍大きく驚こう、そうすることでアイシスが大きく見える...と、計っていたりします」

浦井「聖ちゃんが「芝居はひとりで作るものじゃない、相手がいるから作れる」と言っていたけど、まさにそれだね」

新妻「わたしそんなカッコいいこと言った(笑)? でも本当にめぐさんに助けられていますし、すごくアイシスを見るようにしている。そうすると、何かその日の方向を導き出してもらえるの」
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―― キャロルとアイシスの関係性は面白いですよね。

新妻「本当にアイシスとキャロルって光と影、白と黒。今お話した冒頭のシーンでは、考古学に憧れる女の子でキラキラの笑顔をしたキャロルと、深い悲しみと深い愛に包まれたアイシスで、同じ動きをしながら、まったく違う表情で登場する。そして2幕の後半の『祈り(Prayer)』という曲では、そんなふたりが、まったく同じ気持ちを歌うんです」

浦井「うん。演劇的ですごく面白い」

新妻「私『祈り』でアイシスが歌っているところ、声に出していないけれど一緒に歌っているんです。♪愛するメンフィス♪のところの「メンフィス」、アイシスと同時に口を動かしています...細かいっしょ!?」

浦井「すごい! でもそれをやるかやらないかによって、全体的な空気の動きが変わる。そのあとキャロルが突発的に歌い出すようなこともなくなるから、技術的にも正解だろうし」

新妻「だからアイシスと共鳴する『祈り』のシーンは楽しい。ふたりともメンフィスが本当に好きなんです。メンフィスの無事を、命を神に祈る。神のご加護を...という気持ちは一緒なんですよね」


―― それでいうと、メンフィスと対になるのは...

浦井「イズミルですね! ともにキャロルに惹かれていく...というのは一緒です。というか、全キャラクターがキャロルに惹かれていくんですけど(笑)」


――浦井さん、再演の稽古前に取材したときに、宿命のライバルとしてイズミルとの関係性を深めたいとおっしゃっていました

浦井「そうです。今回僕は、どうしてもイズミルと剣を交えたくて、荻田さんがそれを受け入れてくださいました。稽古終盤にファイティングの渥美博さんがすごい殺陣をつけてくださった。想像以上の激しい殺陣で(笑)。でもその激しさが重要で、初日にマモちゃん(宮野真守)と「たぎるね」と。嬉しくて楽しくて舞台上で笑いあっちゃったくらい。あのシーンがあるからこそ、男同士の友情にも似た、認め合える何かが生まれるんです」

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―― では無事、再演でよりメンフィス・イズミルの関係性を深められたと。

浦井「はい。イズミルとは、いつも袖でガッツリ握手してから、その殺陣のシーンに行きます。さっきの聖ちゃんとめぐさんの話じゃないけど、その日のお互いの体調はそれでわかりますね」

新妻「へえぇぇ!」

浦井「(平方)元基は...、ずっと俺の楽屋にいる(笑)!」

新妻「(笑)! ...あの子ね~」

浦井「あの子さ~」

新妻「人の楽屋にしかいないから!」

浦井「寂しんぼかっ!」

新妻「もう、一緒に住んであげたら?」

浦井「それはヤダ(笑)。でも本当に可愛いよ。弟みたい」

新妻「舞台上では青い炎のような品を纏うのに、ねー! 騙してるよね!」

浦井「それもまた、素晴らしい(笑)」


●メンフィスとキャロル、再演でのテーマ


―― もう少し、再演で変わったところ、深まったところについて、お伺いさせてください。浦井さん、今回すごくメンフィスが剣を肩に担いでいるなと思いました。あんなポーズ、初演でされていましたっけ?

浦井「なんかね、担いじゃうんですよ~」


―― そんな諸々から、初演に比べてメンフィスが雄々しくなったなと思いました。

浦井「そうですか? 今回は僕、意識しているのは"王子"ではなく"王"を作り上げるということなんです。初演はもちろんちゃんと『王家の紋章』のメンフィスというものを原作に忠実に、綺麗に立ち上げようとしたのですが、どちらかというと"王子様"感が強かったと思うんです。でもやっぱりメンフィスは根本的に王なんですよ。ファラオであり、エジプトを統一することに関しては策略家でもある。その説得力を増すために、例えば場所によってキーを少し下げたりしています」

新妻「へぇ~」

浦井「でも、のどの位置を下げることによって男らしさは出るんだけど...、実はリーヴァイさんの楽曲って日本語で歌うには、ちょっとだけ(キーが)高いんですね」

新妻「それ、ありますね」

浦井「なので、そのままいくと(低い声で)「うぬ」と言っていたのに、人格変わった!? ってくらいの高い声で歌い出しちゃうんです。歌とお芝居の中間点をとれるところを目指して、そこは成立させようと戦っています」
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―― 新妻さんは、再演にあたり、キャロルのどんなところに注力しましたか?

新妻「私は今回はキャロルの成長がテーマ。キャロルはもともとわりと気も正義感も強く、凛としているんですが、考古学が大好きなキャピキャピした子が運命のいたずらで古代エジプトに飛ばされます。最初は怯えや不安、恐怖が強かった子が、自分が原因で古代戦争が起きたことで動揺するんだけど、自分のために人が命を落としていく惨状を目の当たりにして、人として成長する。彼女はあの瞬間、1段飛ばしどころじゃなく、10段くらい一気に成長するんですよ。自分のために命を落としたたくさんの人の気持ちを背負って、生まれ変わるんですよね。もう泣き虫な、迷っている自分ではない。ちゃんと歩こう......そこで大人の女性になると私は思う。自分の中で、その儀式の歌が『祈り』の四重唱です」


―― そのシーン、とても見ごたえがあります!

新妻「そして、最終的にはエンディングで、エジプトの王妃になるんですが、今回そのシーンが新たに用意されたことで、自分の中で芝居の流れが見えたんですよ。前回も最後は結婚式だったのですが、今回、高い位置から見ると、エジプトの民が「これからどうぞこの国をファラオとともに治めてください」というようなキラキラした眼差しで見上げているんです。その表情を見て「あぁ、私はこの人と一緒にこの国を作っていくんだ」という王妃としての自覚の感情が生まれました。ですので、何の責任も背負っていなかった少女が、色々な人の人生に巻き込まれて、最終的にエジプト王妃としてそこに立つ......そこに気持ちを持っていくよう(上演時間の)3時間をどう生きるか、が今回のテーマです」

浦井「ちゃんとそれが見えて、いきなり表情が変わる。うん、伝わってます! 実はキャロルが一番大変だと思うんですよ。出ずっぱりだし、やっぱり原作の中心はキャロルで、ミュージカルでもストーリーを進めるのは、キャロルなんです。作品全体の質をキャロルが決めているといっても過言ではない」

新妻「キャロルって、一度も落ち着けないんですよ、舞台上で常に興奮しているんです。怯えてる、悲しい、喜んでる...、常に感情が一段階上にあがってる状態じゃないと成立しない。キャロルが落ち着いちゃったら、作品はワンシーンごと、停止ボタンを押されているような状態になっちゃうんです(笑)」

浦井「上手いこと言うね! 確かにそうだよね」

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●帝劇主演! 座長・浦井健治の魅力は「初孫のよう」?


―― 少し話は変わって。昨年の初演が、浦井さんの帝国劇場初単独主演、でした! 座長・浦井健治さんはどんな存在でしょう?

浦井「このカンパニー、ホントに仲が良い」

新妻「それはね、健ちゃんのおかげだからね! みんな言ってる。ほんとに、健ちゃんのキャラって、特殊」

浦井「そうお?(笑)」

新妻「だって、あんな顔してカーテンコールに出てくる人います!?」

浦井「あははは(笑)! まさかのダメ出し?」

新妻「ちがうちがう、愛らしすぎるの! だって、ファラオなんだよ? なのに何、この可愛い生き物! と思って(笑)。もう、舞台上の全員があなたのことを超ニコニコして見てるの、知ってる?」

浦井「知らないよ、意識してないし(笑)」

新妻「全員が初孫を見るような目で! 全員がですよ。セチまでもが初孫を見るような顔! こんな愛されキャラいないですよ」

浦井「(笑)。ありがとうございます」

新妻「それでもって、舞台上では本当に頼りになる。この人、疲れたとか嫌だとかキツイとか暑いとか、言わないんですよ。あんまり文句を言っているのを見ない。おなかがすいたとかも(笑)。そんな人が真ん中にいるから、空気良いよね、カンパニー」

浦井「嬉しいな」

新妻「差し入れもいっぱいくれるし! 最高ですよ。私、本当に尊敬してます」

浦井「聖ちゃんの胃袋ゲットしておけばいいみたいです(笑)」

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●このシーン、おススメです!

―― 多少マニアックかな? と思う細かいポイントでもかまわないので、こだわっているシーンやおススメポイントを教えてください。

浦井「聖ちゃんの、テーベの新曲...『テーベの街』のフェイク! どこからその声が出てるの? これ、日本人の喉じゃない! っていつも袖でビックリしてます」

新妻「キャロルの歌って、ここもそうなんですが合唱が多くて、ひとりで歌い上げることがなかなかないんですよ。でもキャロルのワクワク感は伝えたいから、どうすればいいかなぁと考えて、でもみんなよりもさらに高いところでウキウキしてんだろうなーと、オケ合わせで色々と試して...そうしたらなんか、ああなった(笑)!」
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浦井「そういうところの提示も、さすがだよね。ラストの新曲(『抱き続けて』)でも、僕ら♪ふたりが~♪と歌うところがあるんですが、楽譜どおりに歌うと埋もれてしまうから、ツーテンポくらい食い気味に歌おうって。そうすることで、"ふたり"という言葉も、僕らの存在感も、ちゃんと立ち上がるんですよね」

新妻「やっぱりお客さまに言葉が届かないといけないんですが、我々にできることって限られてるので、色々とアイディア勝負でね。そこは頑張っていきたいですよね」

浦井「僕たち、お客さまに届けることが仕事ですから」

新妻「うんうん。でも実は私、今回の方が去年より自由にやれています。自分の中の無邪気さを掘り出して、キャロルに当ててる。"キャロルは、こうじゃなきゃ"というのがあまりないんです。今日なんか、闘いのシーンでちょっと勇ましさが顔を出しちゃって。シャウト気味に歌っちゃったの。聴いてた?」

浦井「聴いてた、聴いてた。おいおいどうした、ちょっとパンクじゃない!? って(笑)」

新妻「やっばい、新妻聖子が顔出しちゃった!って(笑)。あそこ、血がたぎるんですよ。後ろでみんなが剣を持ってバシバシやっていると「私にもやらせろー!たたき斬ってやるわ!」って(笑)」

浦井「「私に刀を!」って(笑)?」

新妻「ちょっと反省してます...」

浦井「反省しないでいいよ、それがその時の感情だったんだもん。大丈夫だよ!」


―― (笑)。ほかにはいかがでしょう。

「聖ちゃんのサイズ感はもうね、本当に素晴らしいと思うの。上目遣いでプンプンとかされると、「何、この可愛いモノは!」って思っちゃうんですけど。昨日、あるシーンでメンフィスがキャロルを抱きしめたら、身長差があるので、聖ちゃんの身体が浮いちゃったんですよ! しかもあとから、力強すぎたかなと思って「浮かせちゃった、ごめん」て謝ったら「計算、計算」だって(笑)」

新妻「自ら浮きにいきました!」

浦井「えー!? みたいな(笑)」

新妻「私は至るところで、自分なりに色々な仕掛けをしてるんです! (帝国劇場の客席)1900人中ひとりもわからないようなことを、細々と、趣味と実益を兼ねてやっているんです」

浦井「あっはっは(笑)! 実益でしょ、趣味じゃないよ!」


―― あと、浦井さんのマント捌き、素晴らしいですよね。

新妻「それ! わかる!」


―― あれはどうやって学んだんですか?

「(『美少女戦士セーラームーン』の)タキシード仮面です!」

新妻「ほんと?」

浦井「僕のデビューの舞台です。そこでずっとやってたので。マントありで側宙とか、バック転とかしてたから」

新妻「すごい。でも本当に"ファラオ度"がグググっと昨夏から増して。やっていない間もずっとファラオだったんじゃないの?」

浦井「それはありませんけど(笑)。でも聖ちゃんにそう言ってもらえるとすごく嬉しいな」


―― 新妻さん、浦井メンフィスのおススメの表情はどこですか?

新妻「私が一番好きなのは、最後に、ツンデレみたいなこと言うところ(笑)。「命令だ!」って」

浦井「「どこにも行ってはならぬ、これは命令だ! どこにも行くな!」ってところ?」

新妻「もう可愛くてしょうがない! 言えないのよね、「どこにも行かないで」って。メンフィスは生まれながらの王だから、下手に出る、人にお願いする、ってのができないのね」

浦井「そうなんです」

新妻「そんな彼が言葉は変えたけれど、一応お願いしてるんですよ。「行っちゃダメなんだから!」みたいなことを言ってるの(笑)。もう可愛くてしょうがなくて。そこの表情はお客さまからも見えるはずなので、あの顔、よく見ておいてください。あのメンフィス超可愛いですよ。ヤバイですよ!」

浦井「(笑)。(新妻さんを指し)満足そうでしょ(笑)? ホントに"王族"として素晴らしいよね!」

新妻「そうそう、今回DVDが出るじゃないですか。あれ、特典映像で<キャロル目線>というのを入れればいいんだと思うの! どうせ(冠に)鳥がついているんだし、ここにCCDカメラがついたところで気にならないでしょ、もはや! それを私がやれば、みんなキャロル気分になれるよ!」

浦井「ごめん、こっちの気が散るわ! そんなところにカメラあったら」

新妻「大丈夫だよ、アタマの上、鳥とか反射鏡とかがもともとついてるんだから! 鳥の目とかに仕込めば」

浦井「(大笑)! ...はぁ~。(笑い疲れてため息)」

※インタビュー時はすでに収録済みでしたので、当然今回のDVDに<キャロル目線>アングルはありません、あしからず...。


●大阪公演はお祭り状態に!?


―― 最後に、このあと向かう大阪公演への期待をぜひお願いします。

新妻「私、あのー...、日々成長しているんです。昨日の私は嫌なんです。明日の私が一番良いはずなんです」

浦井「うん、今を見て欲しいんだよね。聖ちゃんって本当にカッコいいんですよ。外見は可愛いのに、中身はすごく頼れるの」

新妻「私、「ラストサムライ」ってあだ名をつけられたことがある(笑)」

浦井「誰に!? でも確かに侍っぽい。人のことを支えてくれて、絶対裏切らないし、しかもひとりで挑んでいくときもある。基本的に自分の中で確実に処理してやっていく方だから、信用していますし、女優さんでは珍しいタイプですよね」

新妻「自由にやれているのはもう、今回のカンパニーの懐が広いおかげ。本当にありがたいです。やっぱり舞台はナマモノなので、今まさにこの瞬間、舞台そのものが進化し続けているんですよ。今日も今日しかなかった発見がいっぱいあった。さらに、私自身の経験上、舞台って一度完結し、ちょっと間があいてもう一回やる時に生まれ変わる」

浦井「うんうん」

新妻「本当に良くなるんです。そういう意味で、大阪公演がこの『王家の紋章』のピークになると思っています! その後にツアー公演もないから、みんな体力的にも本当に出し切ると思うし。しかも東京以外での土地での公演って、「ようやく来てくれた!」と待っていてくださった地元のお客さまの熱、さらに東京のお客さまが遠征してきてくださる熱があわさってすごいことになる。大阪で有終の美を飾れるように、日々進化して、大阪公演はお祭り状態になればいいですね!」

浦井「このメンバーなら大丈夫だと思う。再演で今回のミュージカル『王家の紋章』が、ひとつの完成形...我々が初演を含めて目指していた形になったかなと思っています。それを大阪に持っていけるのはすごく光栄なこと。西のお客さまにもしっかり楽しんでいただけるように、そして遠征していただける方にも満足していただけるような舞台を務めていきたいと思っています」

取材・文:平野祥恵(ぴあ)
写真提供:東宝演劇部

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【公演情報】
・5月13日(土)~31日(水) 梅田芸術劇場メインホール(大阪)

★ぴあ貸切公演(大阪)★
5月24日(水)18:00公演 [WEB座席選択あり]
(キャロル=新妻聖子、イズミル=平方元基)


[ぴあ貸切公演来場者プレゼント!]

このインタビュー時に、浦井さんと新妻さんにサインを頂いたプログラムを抽選で3名様にプレゼント。
浦井さんはメッセージを、新妻さんはお気に入りのキャロルのセリフ(しかも1冊ずつ異なっています)を併せて書いてくれました!
※当選者は当日、劇場ロビーにて発表。
※東京公演のプログラムになります。

チケット情報はこちら


■ミュージカル『王家の紋章』DVD発売決定!■

発売日:2017年10月(予定)

【Ra (太陽の神)バージョン】(キャロル:新妻聖子/イズミル:宮野真守)
【Hapi (ナイルの神)バージョン】(キャロル:宮澤佐江/イズミル:平方元基)
の2バージョンあり。

詳細は公式サイトへ。

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