昨年の世界初演は大好評、チケットは全公演即日完売したミュージカル『王家の紋章』、再演の幕がいよいよ開きます!
累計発行部数4千万部を誇り、40年間連載が続いている少女漫画界屈指の大ヒット作を原作に、『エリザベート』『モーツァルト!』の音楽を手がけたシルヴェスター・リーヴァイを作曲に迎えて制作された超大作ミュージカル。
再演は、昨年の初演と比べてかなりブラッシュアップされているという噂ですが...。
初日を目前にひかえた4月7日、メンフィス役・浦井健治さん、キャロルをWキャストで演じる新妻聖子さん・宮澤佐江さんの囲み取材が開催されました。
浦井健治さんは「初演から半年という短い期間での再演です。キャスト・スタッフ、メンバーの絆がものすごく深いものになっています。原作ファンの方もミュージカルファンの方も楽しんでいただける作品になったんじゃないかと思っています」とアピール。
新妻聖子さんは「再演ということで丁寧に稽古ができたなという手ごたえがあるので、よりよい作品になっていると自信をもってお伝えできます。お楽しみになさっていてください」とご挨拶。
宮澤佐江さんは「また帝国劇場に立てることは、私にとっては夢のようです。とても嬉しいので、その気持ちを思い切りキャロルとして生かしていきたいです」と話しました。
――昨年、初演の舞台をみた原作の細川智栄子先生、芙~みん先生が涙したとか...
浦井「僕が勘違いしたのかもしれませんが(笑)。初日のカーテンコールで、おふたりがお揃いの服で立ち上がって客席から拍手をしてくださったのですが、その時、ほろりと、白いハンカチで目のあたりをぬぐっていたのが見えて。それが"王族"(=王家の紋章ファン)としてはこの上なく...」
新妻「浦井さん、王族でしたっけ?」
浦井「すみません、先生にはオッケーを頂きました(笑)。王族と名乗っていいですかときいたら「あなた、メンフィスでしょ」と言われたので。先生方が人生をかけて愛情と魂を注ぎ込んできた作品で、その原作者の方に認めていただいたというのは何より光栄だったなと思います。ここに超・王族がいるので...(と新妻さんを見て)」
新妻「ただのファンなんです...『王家の紋章』が好きで、好きで、好きで...」
浦井「今回もたくさんのダメ出しをいただきました」
新妻「ダメ出しじゃないです、リクエストですぅ!」
――新妻さん、どんなダメ出しを?
新妻「最近は...なんだっけ?」
浦井「髪質を褒めていただいたんです」
新妻「メンフィス様の毛質が変わったんです」
(メンフィスの髪を触りだす新妻さん)
宮澤「観てる方は、触れないじゃないですか~(笑)」
新妻「毛質が滑らかで。漫画で描かれている奇跡のキューティクルが! より再現されていて、うっとりします。...いや、初演のも素敵だったんですよ?でも再演にむけてより向上したニュー・ウィッグが! 照明を浴びた時の光沢が、漫画の絵により近づいたかなと」
浦井「専門家か(笑)!」
――宮澤さん、3人が生まれる前から連載してる漫画が原作の舞台。しかも再演です。
宮澤「すごく嬉しかったです。でも私が出会う作品は基本的に生まれる前のものが多いので、そこに対しての驚きはないのですが、今でも続いている作品をこうやってやれるのは、期待を感じますし、出演する私たちも、一緒に作ってる方々も、色々なプレッシャーや不安を抱えているのは感じます。それを覆せるくらい素敵な作品を見せたいと思ってます」
――新妻さん、短めに、この作品の見どころを。
新妻「『王家の紋章』の魅力を短めに語れと!? 殺生な...(笑)。でも胸キュンポイントがたくさんあって。今回再演で、色々な変更があるんですが、個人的に原作の中で一番好きなセリフが盛り込まれていて。「わたしを見て初めて笑ったな、もう一度笑え、わたしの腕の中で」...というセリフが、ねー!! 私、一番好きで。メンフィスの純粋さを表しているなって思うんです。キャロルが笑うとメンフィスが本当に嬉しそうな顔するんです。漫画でほっぺに線が入る、赤くなって照れてるようなメンフィスの顔を、浦井さんが再現してくださってるので!そのシーンだけで私は満足です」
浦井「それにあたらしく「愛いやつ」と。抱きしめながら」
新妻「ういやつー! 「愛いやつ」は浦井さんが気をきかせてくれて、(そのセリフを)投下してくださって。アドリブで」
浦井「採用してくださいました」
――ラストには新曲もあるとか?
新妻「そうです、ねえ? さえちゃん」
宮澤「はい、キャロルは新曲が2曲あります」
浦井「より、ハッピーエンド感が増しましたね」
新妻「ミュージカル、観たぞ!という感じになりますよね」
浦井「あと演出の荻田浩一さんが仰ったのは、キャロルとメンフィスの"ラブ度"があがっていると。キャロルが、テーベに行くシーンでの(新しい)ソロ曲もとてもポップなんですが、ラストに(メンフィスとキャロルの)デュエットが新曲で加わって、それもとても華やかな感じになっています」
――ミュージカルで描かれるのは冒頭4巻くらいまでとのこと。そのうち、続きが...?
浦井「どうなんでしょうね。(やるとしたら)アッシリアですかね(笑)」
新妻「アッシリアは、いいですよぉー。名キャラクターがざくざく!ミュージカルソングを書き下ろしたくなるような名キャラクターがいっぱい控えているので! ...でも、私たちがあとどれだけ16歳と18歳でいられるかという...切実な問題が(笑)」
浦井「(笑)! そうですね、はい」
――浦井さんはふたりのキャロルを相手にしてますが...
浦井「それぞれのキャロルを作り上げてくれているので、その個性に我々...僕とイズミルが引っ張られています。それぞれの個性についていく感じですね」
――StarSを一緒に組んでいる、井上芳雄さん、山崎育三郎さんも観にきますか?
浦井「来てくれたら嬉しいですけど、ふたりともとても忙しいので。でも会うとアドバイスもくれるので、いい仲間です。でも前回は...来てない(笑)! 今回はぜひ来て欲しいですが、芳雄さんは、自分が観て嫉妬する作品はなるべく観ないって言ってるので、初演は観に来なかった!というのもまた嬉しいです。でも観て欲しいですね」
最後に浦井さんが
「新生、と言っても過言ではないミュージカル『王家の紋章』が、東京と、初上陸となる大阪にも行きます。東西、全日本のお客さまに楽しんでいただけるような、そして"王族"のみなさまにも楽しんでいただけるような『王家の紋章』をこのメンバーで目指していけたらと思います。細川先生方も愛してくださっているミュージカルです。ぜひ劇場に足をお運びください!」
とアピールして会見は終了しました。
初日はいよいよあす、4月8日(土)です!
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
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【公演情報】
・4月8日(土)~5月7日(日) 帝国劇場(東京)
・5月13日(土)~31日(水) 梅田芸術劇場メインホール(大阪)
★ぴあ貸切公演(大阪)★
5月24日(水)18:00公演 [WEB座席選択あり]