2017年版『RENT』、始動! 製作発表詳細レポート

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■『RENT』2017年 vol.1■

あなたは【525600分=1年】を、どう生きますか...?

1996年オフ・ブロードウェイで初演、以降、世界中で熱烈に愛されているミュージカル『RENT』

20世紀末のNYを舞台に、セクシャルマイノリティー、HIVポジティブ、貧困、麻薬中毒...様々な現代的な悩みを抱えながらも、夢に向かって生きている若者たちの姿を描いたビビッドな物語、
そして『Seasons of Love』などの珠玉のナンバーの数々も、愛されるポイントです。

日本でもたびたび上演されている作品ですが、この夏、2年ぶりに『RENT』がやってきます!
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【参考】
『RENT』はこれまでも、当げきぴあで特集を組んでご紹介しています!



4月5日、2017年版キャストが揃い、製作発表会見が開催されました。

会見ではまず劇中歌3曲を披露。
♪『Seasons of Love』
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♪『Another Day』
ロジャーふたり(堂珍嘉邦さん、ユナクさん)と、新ミミ・青野紗穂さんで。

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♪『I'll Cover You Reprise』
新コリンズ・光永泰一朗さんを中心に。

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続けて、キャストの皆さんが意気込みを語ります。

マーク役は前回に続いて村井良大さん。
「前回、2年前にマーク役をやらせていただき、今回まさかの、2回目。またこの『RENT』の世界に戻れること、とても嬉しく思います。これからこの素敵なキャストやスタッフの皆さんと、またあの素晴らしい濃厚な時間を過ごせると思うと、今からワクワクが止まりません。今回は公演期間が長いですが、このメンバーだったら乗り越えられると、今、舞台袖で強く感じました。これからどんどん皆と話をして、仲を深めて、素晴らしいエネルギーを凝縮して、舞台に立ちたいと思います。よろしくお願いします!」

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ロジャーも、前回から続投のこちらのおふたり。

まず堂珍嘉邦さん。
「僕も2回目のロジャーということで、非常に光栄です。そして責任感を感じてます。このカンパニーをひとつにするために、ずっと裏ではふざけていようかなと思っています(笑)。とにかくこのカンパニーがひとつになることが、お客さまへの恩返しだと思いますので、しっかりやっていきたいと思います」

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ユナクさんは
「2年前はすごく緊張して、何が何かわからなかったのですが、今回は新メンバーもいますが、前回に続いて堂珍さんや村井くんも揃って、またふたたび『RENT』が出来る。そして今回は地方公演もある。すごく嬉しいです。2年前とは違う、もっといいロジャーを見せることを、この場で約束します。見に来てください!」と話しました。
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ちなみにロジャーと自身の共通点については
「自分も歌手として、ロジャーに共感できるところもあります。グループ・超新星としても、ソロとしても、自分で曲を作って出しているんですが、"One Song Glory"が...、すごい皆さんに知られてる曲がないんですよ(笑)。だから本当に"One Song Glory"を残したいという気持ちでロジャーを演じられたのが2年前も良かった、役にたったと思いますし、今年も素晴らしい曲を残せるために頑張る気持ちで演じたいと思います」

...ロッカーであるロジャーは、"One Song Glory"、栄光の1曲を作りたいともがいている役どころです。


ミミ役は、今回新たに参加する青野紗穂さん、そして5回目のミミ役になるジェニファーさんという対照的なふたり。

こちらは青野紗穂さん。「みなさん、初めまして。えー今日からミミになる...ミミになる?...ミミになります!青野紗穂です」と自分に言い聞かせるように決意表明していたのが愛らしい!
「このなかではたぶん一番、年下で、経験値もゼロに等しく、右も左もわからないひよっこです。でも先輩方の背中を見て、一生懸命食らいついて頑張りたいです。私なりのミミを表現できればと思っていますので、ぜひ観に来てください」
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また作品については「もともと『RENT』が昔からすごく大好き。ブロードウェイ版も日本版も。今この素晴らしい作品のこの場所に、素晴らしいキャストの皆さんと一緒に座ってること自体がびっくり。ずっと雲の上の存在の作品で、雲の上の人たちが演じていて、でもやっぱ心を打たれて、親近感もあって...お母さんのおなかの中にいたような温かさを感じられる作品だと思っています」と話していました。

ジェニファーさんは
「『RENT』は小学生の頃からずっと愛してきた、大切な作品です。このストーリーはいつまでもタイムレスで、世界中の人に、愛のホントの意味を教えてくれます。何回見ても、何回歌っても、曲を聴くと、今日もでしたが、やっぱり鳥肌が立ちますね。「愛がすべてに勝つ」ということをみんなが一緒に感じるのは『RENT』しかない、とずっと思っています。恋人の愛、友だちの愛、家族の愛、人間の愛...すべての愛。愛があれば、何よりも強いというこのメッセージを、作品をとおして感じてほしいし、私たちが伝えられたらと思います。
ミミ役は今回で5回目。ミミ役デビューからもうすぐで10年になりますが、さらに深く、ミミの心を掴みたいと思っています。ほんっとうに!楽しみにしています」とご挨拶。
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またこのミミという役への思いについては、
「10歳の時、『RENT』のツアー公演がハワイに来て、初めて観て。そこから大ファンになって、死ぬまでに1回でもいいからミミを演じたいと思ってて、NYに住んでいた時も何回も『RENT』のオーディションに行ってました。まだ16・17歳とかだったし残念ながらできませんでしたが。そのあとこの東宝版の話をきいて、オーディションに行って...その時は実は妊婦中で、このチャンスはミスしたかなと思ったのですが、娘がお腹に入ってても、とりあえずオーディションに行く!という思いでした。
そして2008年にミミ役デビューしましたが、最初は見た目どおり、セクシーで、自分に自信を持っている、何も怖くない女子だと思っていたんです。男性よりも強い女子というキャラクターを演じるんだと。でも彼女のバックグラウンドを勉強したり、どうしてこの曲のここでこういうことを言うのかとかを考えていくと、ミミはほんとに素直で、壊れやすい女の子。たまねぎみたいにレイヤーがいっぱいあって、10年がたっても、まだまだミミの知らないところがいっぱいあります。演じていて楽しい。今回はミミの魂の奥まで、行きたいと思っています」と語りました。


プロフェッサー・コリンズは新キャスト、光永泰一朗さん。
この日の歌唱披露、素敵でした!
「青野さんが最年少とおっしゃったんですが、きっと僕が最年長。でもミュージカル初挑戦なので、新人の気持ちで頑張ろうと思います。前回からの続投のキャストの方々が多いので、新キャストが入りづらいかなと思ったらまったくそんなことがなかった。堂珍さんてこんなにいじられてるんだとか、ユナクさんはこんなに天然なのかとか(笑)。この2日ほどで、色々なことを教えてもらいました(笑)。村井さんが、このメンバーであれば絶対に上手くいくと思うって言ってくださったので、僕もチームの一員として精一杯この役を演じたいと思います」
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光永さんはRENTヘッズだそうで...
「19年前に日本ではじめて『RENT』が上演されたとき、僕は大学生で、実はアルバイトでその公演のビラを配ってました。バイト代がなくて、その代わりにNYでこの『RENT』を観させてあげるというもので、2泊3日くらいでオリジナルキャスト版を観させてもらいました」
...すごいエピソード!

「...そこからもう、大ファンになってしまいまして。きっと僕、かなりマニアックなところまで知りすぎてるがゆえに、ちょっとうざい...暑苦しいところがあると思うんですけど(笑)。僕の人生を変えてくれた作品。僕もそのビラを配ってるときから、いつかこの作品に関わりたいなと思っていて、やっと40歳になって初めてこの場に立てる喜びを...その愛を持ちながら、自分の役柄をしっかり全うして、この偉大なる作品を語り部のひとりとして伝えていけるようにしたいと思っています。ただ浮かれてるRENTヘッズみたいに映らないように...」


コリンズの恋人、エンジェル役もWキャスト。

前回公演も大好評だった平間壮一さんは
「前回は、ほぼ初ミュージカルで。こんなすごい人たちがミュージカル界にはいっぱいいるんだ、と、ずっと足が震えていました。そこから色々なミュージカルに出させていただいて、どの現場でもすごいなと思う人がいっぱいいましたが、今日みんなと再会して、新しいキャストの方にもあって、『RENT』という場所は他とは違うんだなってと思いました。なんでしょう。人柄なのか、その思いなのか。歌に対しても、表現することに対しても、どこのカンパニーよりもひとりひとりがすごい強い思いを持っている。だから『RENT』は皆さんに愛されて、皆さんの心に届く。今日、、俺がここに居れてよかったって思いました。日本で『RENT』をずっと出来るように、俺たちも一生懸命頑張って、皆さんにも良かったって広めてもらって、もっともっと『RENT』を大きくしていきたいなと思っています。一生懸命頑張ります」とご挨拶。

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そして新・エンジェル、丘山晴己さんは、この日の会見は別の舞台の本番があるとのことで先に退席されましたが、
「『RENT』、Fu-!最高です。大好きな作品、大好きな役を演じられること、この素晴らしいキャストとともに今年の夏を盛り上げていけること、本当に嬉しく、僕は本当にハッピーだと感謝したいです。今年、渡米して17年目になりました。NYで色々感じたこと、見たこと、いっぱいエッセンスをエンジェルにとりいれて、一生懸命演じていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします」とご挨拶をしていました。

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マーク役の村井さんと。

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マークの元彼女でバイセクシャルのパフォーミングアーティスト、モーリーン役もWキャストです。

上木彩矢さんは3回目。パンクでカッコいいモーリーンです。
「私は2012年と2015年、そして今回、再び参加させていただきます。私も人生初舞台が2012年の『RENT』でした。ミュージカルというものを知らずにいたんですが、この作品と出会って、考え方や価値観、生きるモチベーションとか、なにもかもが新しく生まれ変わりました。すごく影響力のある作品だと思っています。3回目になりますが、この『RENT』という作品、モーリーンという役に改めて、ゼロから向き合って、2017年版『RENT』に挑みたいと思います」

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同じくモーリーン、こちらは新キャスト紗羅マリーさん。
「今とても緊張していて今にもどこかに飛んでいきそう(笑)。私は初めてミュージカルに挑みます。わからないことばっかりで、夢の中にいるような感じですが、モーリーンと楽しみながら、自由に演技出来たらなと思います。そして私、若い頃からお仕事をしてて、あまり学生時代を経験していないので、ここで青春を取り戻して...夏ですし、みんなでスイカ食べたりしたいなと思っています。クラスメイトみたいに楽しくやっていけたらなと思います!よろしくお願いします」
照れくさそうに話す紗羅さんに、まわりの皆さん、「スイカ、食べよう!」と口々に声をかけていました。
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また紗羅さん、『RENT』という作品については「今回決まるまで、作品を知らなかったのですが、そんな自分が恥ずかしいと思うような作品でした。ちゃんと知ってなきゃいけない。『RENT』を観てから、考え方が変わりました。もっともっと、人と仲良くなろうとか、もっともっと素直でいようとか...」と話していました。
ちょっとその気持ちわかります。自らを省みる作品ですよね、RENTって。


モーリーンの恋人・ジョアンヌは前回に引き続き宮本美季さん。
「いま皆さんの話聞いてると、この作品でミュージカル初体験だった方が多いですが、私も実は前回がそうでした。この作品が初というのはとても幸せなことで、今日こうやって初めて、もしくは2年振りみんなで『Seasons of Love』を歌って、やっぱり本当にいい曲だなと、そして心からこの作品はやっぱりいい作品なんだなって、改めて感じさせられました。さっき楽屋でジェニファーとも話してたのですが、やっぱり前回の自分を超える演技、役作りをするというところが新たな挑戦になってきます。更なる上を目指していきたいと思います」
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新ベニーは、CODE-VのNALAWさん。
「日本で舞台は初挑戦。素晴らしい方々と一緒にやることが出来てすごく嬉しいですし、色々なことを学んでいきたいと思います。そして(同じ韓国出身の)ユナクさんがいらっしゃって、心強いです。いろいろ教えてください。唯一の悪役として、たくさん嫌われるように、頑張りたいと思います(笑)。外人組、頑張んないとね。外人として頑張ります! 韓国を代表して、ユナクさんと一緒に頑張っていきたいと思います」
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▽ 心強い、と言われたユナクさん

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▽ 外国人組...!?
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以下は、様々な役柄を演じていくキャストの面々。
すでにお馴染みの顔ぶれですね!


新井俊一さん
「またこの場所に戻ってくることができて嬉しいです。『RENT』に人生で2回も出れるなんて超ラッキー。過去をなぞるのではなく、新しい角度から『RENT』に向き合い、発見していけたら」

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千葉直生さん
「今回、3回目の出演をさせていただきますが、気を抜かずに初心の心で、この『RENT』と向き合っていきたい。『RENT』から学ぶことは毎回違うので、1日1日を大事に生きていきたいです」

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小林由佳さん
「私も直生と一緒で3度目の出演。またこのファミリーの一員になれて、本当に嬉しいです。今年の夏はこのメンバー最高の『RENT』を作り上げて、皆様の心に届く作品にしたいと思ってます」
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MARUさん
「2年前に、この製作発表で初めて『Seasons of Love』を歌ったときに、すごく緊張したのを覚えています。今日、2年前と同じように緊張しながら『Seasons of Love』を歌いました。2年たちましたが、あの曲の素晴らしさは全然変わらない。時が経って、ちょっと大人になった自分で、また違った角度からこの作品と向き合っていきたいです」

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奈良木浚赫さん
「前回、この『RENT』が初めての舞台、初めてのミュージカルで、自分がどう役にたつのか不安だったのですが、稽古、本番と本当に最高の時間を過ごせたなと思っています。今回も全員で本番まで、最高の時間が過ごせれば、おのずと最高の作品になるんだと確信しています。全員で最高の時間をまた過ごしていきたいなと思います」

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岡本悠紀さん
「前回、僕は稽古場最終日に『RENT』に出れたことが嬉しすぎて気絶してしまったんです。最高にハッピーだったんですが。今回2017年のRENTファミリーも最高に刺激的すぎて、きっと気絶してしまうと思うんですけれども、またその時はよろしくお願いします(笑)」
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と、RENT愛に溢れるコメントの数々でした!


最後に村井さんが「『RENT』は本当に人生を変える素敵な作品だと思っています。何度も来ても楽しめるミュージカル。このキャスト一同、全員で、力を合わせて大千秋楽まで頑張りたいと思いますので、ぜひ魂の歌を聴きに来てください」と挨拶し、会見は終了しました。

この顔ぶれで贈る2017年版『RENT』、楽しみにしましょう!
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取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)

【公演情報】
7月2日(日)~8月6日(日) シアタークリエ(東京)
8月10日(木) 愛知県芸術劇場 大ホール(愛知)
8月17日(木)~22日(火) 森ノ宮ピロティホール(大阪)
8月26日(土)~27日(日) 福岡市民会館(福岡)

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