ワタナベエンターテインメント Diverse Theater『物理学者たち』作品解説到着!

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Diverse Theaterとは、Diverse(多様さ)をかかげ、ワタナベエンターテインメントが新たに立ち上げた様々なクリエーター、プロデューサーとのコラボレーションにより、演劇の可能性を拡げる実験的な新プロジェクトです。この第1弾となるDiverse Theater『物理学者たち』では、スイスを代表する劇作・小説家・推理作家のフリードリヒ・デュレンマットによる二幕の喜劇を、ノゾエ征爾さんが上演台本・演出を手掛けます。出演は草刈民代温水洋一入江雅人中山祐一朗坪倉由幸(我が家)ほか。
今回は、その作品解説が到着しましたのでお届けします!

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3人の物理学者と3つの殺人事件、彼らが抱える真実とは?

物語の舞台は、サナトリウム「桜の園」の精神病棟。そこに入所する3人の核物理学者、自称ニュートン(温水洋一)、自称アインシュタイン(中山祐一朗)、「ソロモン王が自分のところに現れた」と言うメービウス(入江雅人)。彼らは本当の狂人なのか?
このサナトリウムで若い看護婦が絞殺された。犯人は"アインシュタイン"を名乗る患者。ここでは3カ月前にも看護婦が殺害されていた。院長のマティルデ・フォン・ツアーント(草刈民代)は放射性物質が物理学者である彼らの脳を変質させた結果、常軌を逸した行動を起こさせたのではないかと疑っていると言う。そして第三の殺人事件が起き、やがて彼らがなぜこのサナトリウムにいるのかが解き明かされていく・・・。

草刈民代が新たな役に挑戦!笑いと悲哀とサスペンスの渦

永遠の白衣をまとった地元名門の出であり、その最後の末裔であるマティルデ・フォン・ツアーント院長。ト書きでは"背中の曲がった老嬢"と書かれている役に、元バレエダンサーで清廉なイメージを持つ女優・草刈民代が挑戦します。"グロテスクな誇張"という文体表現を得意とするデュレンマットの歪んだ世界で、底知れぬ恐ろしさを造形していく草刈民代は見逃せません!

60年を経た今でも色褪せない戯曲は私たちの心にどう突き刺さるか?

2011年の福島第一原子力発電所事故の傷が未だ癒えない日本を生きる私たちに、この作品はどのように映るのでしょうか?
デュレンマットは「物理学者が今日の世界でどのような行動をとるべきか?」という問いを容赦なく観客に投げかけてきます。
では彼ら物理学者たちはどうすれば良かったのか? その迷宮の出口を見つけ、この負の連鎖からいかに脱するかは、私たち自身がこれから考えるべきことなのでしょう。


作品解説/翻訳 山本佳樹

スイスの劇作家フリードリヒ・デュレンマット(1921-1990)の代表作『物理学者たち』は、冷戦下の1961年、核戦争の危機のなかで書かれ、世界の劇場で大ヒットを収めました。近年では、福島原発事故の後、ドイツ語圏を中心にリバイバル上演が盛んに行なわれました。物語は精神病院を舞台とし、ある殺人事件を発端に、科学者の責任が問われていきます。
世界の秩序が失われた現代に悲劇は存在しえないと考えていたデュレンマットは、この作品を「喜劇」として構想しました。前半からジャブのように繰りだされる笑いの数々。第二幕に入って大きなアッパーカット。なんとか身をかわしたかと思ったとき、まさに笑うしかないような最悪な結末でとどめをさされます。
登場人物の性格の誇張や設定の抽象性もデュレンマットの戯曲の特徴であり、それは寓意的で普遍的な世界像と表裏一体をなしています。

『物理学者たち』が書かれた時代の脅威が核戦争だったとすれば、2021年のそれはずばりパンデミックでしょう。デュレンマット生誕100年となる本年、パンデミックのなかを生きる私たちの前に『物理学者たち』が予言劇のようによみがえり、その比喩の力で私たちの心を揺さぶってくれるものと期待しています。

物理学者たち .jpg

<公演情報>
ワタナベエンターテインメントDiverse Theater
『物理学者たち』
2021年9月19日(日)~26日(日)
本多劇場

作 フリードリヒ・デュレンマット
翻訳 山本佳樹
上演台本・演出 ノゾエ征爾
プロデューサー 渡辺ミキ・綿貫 凜

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