タカラヅカに青春を燃やした男子たちの熱い夏、5年ぶりに上演――『宝塚BOYS』開幕

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【開幕ニュース】

 
あの宝塚歌劇団に、終戦直後9年間だけ存在した"男子部"。その意外な実話をもとに、宝塚の舞台に立つことにすべてを捧げた男子たちの熱い青春を描いた舞台『宝塚BOYS』が8月4日、東京芸術劇場 プレイハウスにて開幕した。2007年から上演を重ねファンを増やしてきた人気作品で、5年ぶり、5度目の上演。今回はこれまでにもこの作品に出演経験のあるメンバーを中心とした「team SEA」と、フレッシュな「team SKY」の2チーム制での上演だが、口火を切ったのは「team SEA」。出演は良知真次、藤岡正明、上山竜治、木内健人、百名ヒロキ、石井一彰、東山義久、愛華みれ、山西惇。
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物語は終戦直後の1945年の秋にはじまる。幼い頃から宝塚歌劇団に憧れていた青年・上原(良知)が歌劇団の創始者・小林一三宛てに、男性加入を嘆願する手紙を出す。その願いは小林に届き、宝塚男子部が特設されることになった。メンバーとして集まったのは、電気屋の竹内(上山)、歌劇団のオーケストラメンバーだった太田川(藤岡)、旅芸人の息子長谷川(木内)、闇市の愚連隊だという山田(石井)、そして現役ダンサー星野(東山)。「宝塚の生徒(劇団員)とは一切口をきいてはならない」などの厳しいルールに戸惑いながらも、その後加わった新人・竹田(百名)含め、レッスンに汗を流す男子部の面々だったが、なかなか宝塚大劇場の舞台に立つ機会は与えられず......。12_IMG_9909.JPG

「宝塚歌劇団に男性が加入」......今の時代なら、はなから無理筋だと誰もが思うだろう。いや、当時からすでに、その拒否反応はあったようだ。現役のスターや生徒たちからも、男性加入に反対の声があがる。上層部の考えもわからない。希望に燃えていた男子部の面々の前には、大きな壁が立ちはだかる。それでも彼らは夢を諦めず、時に衝突しながらも、明日の宝塚スターを目指す。経験値の高いteam SEAのメンバーは、夢にしがみつく彼らのリアルを、時代背景と強くリンクさせることで、切実な思いとして描き出す。戦争の傷を誰もが抱えているからこそ、綺麗な夢の世界に憧れるのだ......。女性の園での男子諸君の奮闘は可笑しく、愛らしく、観ていて笑いの絶えない舞台だ。だがその中に、激動の時代を生きた彼らの人生がシリアスに浮かび上がる。
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劇中、竹田がポツリと「このまま女子だけで100年いっちゃうかもね......」と呟くシーンがある。2014年には100周年を迎え、いまや日本エンタメ界の大きな一翼となった宝塚歌劇団。彼らの挫折があったからこそ、宝塚は100年続く劇団になったのかもしれない。だが彼らは礎などではなく、そこにも生きた人間たちがいて、彼らの人生があったのだと、少なくともこの舞台を観た人には覚えていて欲しいと切実に思った。
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東京公演は同劇場にて、8月19日(日)まで。その後名古屋、久留米、大阪でも上演される。8月11日(土・祝)まではteam SEAが、8月15日(水)からはteam SKYが出演。


 
▽ 上原金蔵役の良知真次
男子部発足のきっかけを作った上原を、汗をかきかき真摯に演じる姿は、まさに「清く正しく美し」い...。04_IMG_9798.JPG

▽ 太田川剛役の藤岡正明
関西弁でちょっと乱暴者のようで、誰よりも繊細な太田川を藤岡さんが熱演です。
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▽ 竹内重雄役の上山竜治
2013年番では新人・竹田役だった上山さんが、存在感を増し、男子部の精神的リーダーでもある竹内に。06_IMG_9980.JPG

▽ 長谷川好弥役の木内健人
BOYS初参加の木内さんですが、大衆演芸らしい節回しなどのクセのある長谷川をイキイキと演じています!
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▽ 竹田幹夫役の百名ヒロキ
百名さんもBOYS初参加。イケメンで、ちゃっかりしたところもある新人・竹田をキュートに演じます
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▽ 山田浩二役の石井一彰
石井さんも2010年版では新人・竹田役でしたが、今回はその兄貴分・山田に、迫力と愛嬌を織り交ぜ、どっしりと扮します
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▽ 星野丈治役の東山義久
唯一、前回出演時と同じ配役の東山さん。ダンサーらしい美しさ、プロの矜持など、さすがの役作り。
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▽最終的に、宝塚大劇場の舞台には立つことのなかった男子部の面々。彼らの夢の結晶のようなショーステージは、笑顔がはじけます16_IMG_0331.JPG


初日に際し、良知さん・藤岡さんからのコメントも発表されました。

●良知真次
『宝塚BOYS』は、前回の4回目から出演させて頂き、僕にとっては二度目の出演になりますが、オリジナルを創る気持ちで出演させて頂いております。役も、前回の竹内役から今回は上原役になります。team SEAは、過去『宝塚BOYS』を経験してきた人達が多いチームですが、ほとんどのキャストの役が変わり、関係性も変わるという事で、1からというよりゼロから創って来ました。いよいよ初日を迎えるということで、初めてご覧になって下さる方、またこの作品を愛して楽しみに待っていて下さるお客様の為に、全身全霊で歌って踊りたいと思っております。一度と言わずに二度三度、四度五度六、七、八公演ありますので(笑)、是非劇場に足を運んで頂いて、応援の程宜しくお願い致します。公演で全て出し尽くしたいと思います。

 
●藤岡正明
いよいよ初日を迎えます。皆が一致団結して本当にこの日を待ち詫びておりました。過酷な過酷な稽古の中で、戦ってきた戦友がここにいます。僕にとっては、まさかまた、この『宝塚BOYS』の世界に戻ってくることができると思っていませんでしたので、今回本当に青春が戻ってきたなと思っています。これは俳優としてやってきたご褒美だと捉えて、一公演一公演、大切に大切に演じていきたいと思っております。必ず何か持って帰って頂ける作品です。騙されたと思って(笑)、是非劇場にお越し頂きたいと思っております。02_IMG_9717.JPG

  
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
 


【『宝塚BOYS』バックナンバー】
2008年版稽古場会見
2010年版開幕レポート
・2013年版
 # 稽古場レポート
 # 開幕レポート
2018年版
#良知真次&藤岡正明インタビュー

 
【公演情報】
・8月4日(土)~19日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス
・8月22日(水) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール(愛知)
・8月25日(土)・26日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール(福岡)
・8月31日(金)~9月2日(日) サンケイホールブリーゼ(大阪)

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