少年社中・東映プロデュース「モマの火星探検記」、8月開催!「絶対に面白いものになります」

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少年社中の「モマの火星探検記」がいよいよ来月8月に迫った。宇宙飛行士の毛利衛さんによる児童文学作品に、少年社中が過去に実施した作品「ハイレゾ」をミックスして2012年に上演した少年社中の代表作のひとつ。今回は新キャストにて、東京と大阪にわたり会場規模も大きくスケールアップして上演される。宇宙飛行士「モマ」を演じる矢崎広さん、「ガーシュウィン」を演じる松田岳さん、そして脚色・演出を手がける少年社中主宰の毛利亘宏さんに話を伺った。

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「二人の土方歳三」が共演

――矢崎さんと松田さんといえば、毛利さんが演出・脚本・作詞をする「ミュージカル薄桜鬼」のシリーズで最初に土方歳三を演じられた矢崎さん、そして現在土方を演じられているのが松田岳さんという"土方繋がり"がありますね。そんな関係もあり、松田さんは先輩である矢崎さんをリスペクトされているとお聞きしています。今回奇しくも同じ舞台に立つということになりましたが、改めて先輩である矢崎さんとの共演する気持ちをお聞かせいただけますか?

松田:「はい、是非。自分が最初に「ミュージカル『薄桜鬼』」に出演することが決まったとき、勉強のために初回からの映像を観たのですが、その時に矢崎さんの演技に雷に打たれたような衝撃を受けました。どストライクでした。こんなことは人生にそうそうあることでないのですが、夢中になり何度も何度も観ました。

今回、矢崎さんと共演が決まったことが奇跡のようだし、そんなチャンスが早く来て驚いていますし、自分は恵まれているなと思います。でも、矢崎さんにガッカリされたらどうしよう...なんて怖さもあるので、それを乗り越えて頑張ろうと思っています。」

矢崎:「(照れながら)単純に嬉しいです。僕が作った土方というキャラクターをそんな風に表現していただいてとても嬉しい限りです。今回共演ということになりますけど、お互いあまり肩の力を入れずに、お互いが今持っている力をぶつけ合えれば、更に素敵な作品になって行くと思うし、松田くんが感じているようなことを今度は別の役者さんが感じていくことでこの作品もどんどん拡がって行くのではないかと思います。

僕も、ここ数年間に好きな役者の方、好きな作品に出会うことで成長が出来たと思うし、今も"自分もこうなりたいな..."と思っている先にまだいるつもりなので、松田くんの言葉が嬉しいのと同時に、追い抜かれないように(笑)もっともっと頑張って行きたいなと思いますね。他の役者さんの存在はとても刺激になりますし、特に今回モマは初めて共演する同世代の役者さんたちが沢山いますから。そんな意味でも稽古がとても楽しみです。」

少年社中で芝居をするということ

――少年社中という劇団の中で芝居をすることの面白み、期待、他では味わえないもの、とは何でしょうか?

矢崎:「僕にとって少年社中とはどんな場所かと言うと、芝居をしていてすごく楽しいという自分の思いをそのままお客さんに楽しんでいただければ良いんだ...って気づかせてくれる場所であり、自分を充電させてくれる場所なんです。皆さんと芝居をしている時はものすごく楽しくて、毛利さんから課せられる課題はデカイんですけれど、それでも少年社中という劇団の中にいると乗り越えていけると思わせてくれる。辛さもありますが、それを凌駕するほどの楽しさがあって、僕はそれが少年社中という劇団の持つ魅力なんじゃないかと思います。

なにより少年社中の劇団員の皆さんがお芝居に対しての愛情を持って作品を作っていて、その愛情で自分たちにもぶつかって来てくださることがありがたいです。自分は劇団員ではないけれど劇団員のように思わせてくれる場所。色んな意味で少年社中にいることで演劇というものに対する気持ちが強くなるんです。それをお客さんにも感じてもらいたい。本当に社中は"社風"が素晴らしいと思います。」

松田:「色々と少年社中の作品を観させていただいて、どの作品も世界観は異質なものなのに、すぐにその世界観に入り込ませてくれるな...とずっと思っています。衣装やセット含めて細部までその世界観を作り上げていると思います。それは少年社中という劇団が演劇というものに対して無垢な心で接しているからできるんだろうな...ということが、同じお芝居をしている一人として、とても嬉しくも感じています。毛利さん含めて、少年社中の皆さんが本当にお芝居に純粋なんです。それで稽古場に居てもすごく居心地が良いし、その世界観に入り込んで作り込むことに没頭ができるんですよね。それは、きっとお客さんも同じなのかなとも思います。」

矢崎:「役に入り込み、作っていくうちに、自分自身がわからなくなっていくタイミングがあるんですが、そこで自分の魅力を更に引き出してくれる。多分毛利さんの力なのだと思うのですが、ここで良いんだなって場所に一度戻させてくれるというか。それだけじゃダメなんでしょうけど。こっちの矢崎の魅力もあるよね、って気付かせてくれる、そして、一つの作品を色々な人の魅力で作っていく、そういう場所だと思っています。だから、また少年社中に戻って来たいという気持ちになるのだと思います。」

――そういったことは、毛利さんの稽古中の言葉から思わせられることなのですか?

矢崎:「稽古中もそうですが、脚本にも出てきます。今回のモマは再演ですが、役者にあわせて台本を書き加えたり引いたりされているんですね。そして、それがそれぞれの役者の肌に合っている。例えば、自分のセリフのところがスラスラ読めてしまうんですよ。それって、毛利さんが役者のことを考えてくれて、矢崎だったらこうだろう、こういう矢崎がみたい...って考えて脚本を書いてくださっている。これはスゴイことだと思います。作品愛と同時に役者愛もすごく感じますね。だから、その愛に応えたいって想いがものすごくありますね。」

――毛利さん、それは意図されてのことなのですね?

毛利:「そうですね。2.5次元の作品などはどちらかというとちょっと濃い目に味付けをしなくてはいけない、キャラクターを立たせなくてはいけないことが多いのですが、自分のホームである少年社中でやる時は出来るだけ最小限の味付けで役者自身が持っている魅力をそのまま出したいな、という想いがあります。僕は出演した役者の魅力を出来るだけお客さんに提示したい、基本的には役者から立ち上がっていくものをベースに芝居を作っていきたいと思っています。今回は今回集まったメンバーにあわせて調整というか、修正を加えましたので、味付けをできるだけ最小限にして"素材の美味しさ"を出せたらと思います。和食のような(笑)」

矢崎:「お腹空いてきたな(笑)」

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――今回はこのお二人という「素材」をキャスティングされました。

毛利:「モマに関してはこの作品をやると決まった時点で矢崎くんに当たろうと思っていました。もちろん、彼は初演を観に来てくれてもいますが、すごく空気感が合うだろうと。初演のモマをやった役者(森大さん)とはまったく別のベクトルの役者ですが、モマは矢崎くんに合うという確信がすごくあって、まず一番に当たってみようと思ったのが矢崎くんでした。もう、ドラフトに勝った気分です(笑)」

――モマを全く違う個性の役者さんが演じても良いのだということですよね。

毛利:「ええ。そういう意味では今回は、劇団員も、初演の時と同じ役をやる役者は一人もいないんです。初演時のゲストも一人もいなくて、本当に一からもう一度作ろうというか、大きく変えるわけではありませんが、できるだけ初演をなぞらずに、この作品の良いところ、大事なところに全員でアクセスしたいな、っていう気持ちがあります。

岳くんの演じるガーシュウィンも、初演と全然イメージが違ってくると思っています。でも、すんなりと松田岳くんをガーシュウィンにしようって決めました。彼にしてもなんだかとても合うだろうと思い浮かんだのです。真っ直ぐに、情熱的に宇宙というものにぶつかっていくようなまっすぐさが合うな...と。また、さきほどの話にあったように彼は矢崎くんのことを尊敬しているということもありますから、できればこの二人を絡ませたい、舞台上で二人の土方歳三を戦わせたいな、と思っています(笑)。色んな意味で面白いものが観られるんじゃないかなって期待しています。」

――出演者も新たに、会場もより大きくなり、初演とはまったく違うものが観られるんですね。

毛利:「はい。だた、精神だけは引き継いで、今やりたいことはこれなんだ...というものを作りたいと思っています。5年前から比べて、この作品の持つテーマの大切さは増していると思っています。今の日本にとって、とても大事なテーマの一つだと思っています。」

――矢崎さんと松田さん、お二人にお聞きしますが、毛利さんはお話をお聞きしているととてもソフトで、明快で...という印象を持つのですが、稽古の時にはどんな風にその場を作り、芝居を作っていかれる方なのでしょうか?演出家さんともなれば稽古の時はガラッと表情が変わるなんてこともあるのではないかなと...

矢崎:「毛利さんはこのままの方ですね(笑)爽やかで、役者に対しても明確に伝えてくれます。役者の方それぞれの付き合い方は違うのではないかと思いますが、僕は割りと毛利さんの考えていることが解ってしまうと勝手に思っているので、話し合いはしますが、会話は少ない方かもしれません。そういう付き合い方ができる演出家の方は正直、少ないので、だからこそちゃんと応えてモマを作って行きたいなと思います。

そういえば、今は仏の毛利らしいですけど、昔はどうやら鬼の毛利だったって噂も...」

――え!?松田さん、「鬼の毛利」をご存知ですか?

松田:「いやいや、初耳ですよ!そんな、スラムダンクの安西先生みたいな...」

毛利:「遠い昔、です(笑)」

初めてご覧になるお客さんに

――初めて少年社中をご覧になるお客様や、夏休み時期の上演ということでお子さんも連れて...という方も来場されるかもしれませんが、「こういう楽しさがあるからおいでよ!」というアピールポイントを教えてください。

松田:「宇宙っていうテーマは、スケールも大きいし、未知のものという印象があるかと思います。でも、そのぶん常に自分たちの身近にあるものなんだ...と考えればとても観やすい作品だと思います。実際に僕もこの作品を映像で観た時にこの世界観にどっぷり浸れたので、演劇初めましての方も安心して観に行けると思います。

生命の連鎖というものについて年齢によって感じることは違うかと思いますが、子供もご年配の方も、どんな方でも同じように生きている中で、自分の「生」に対して何かしら響くものがあるはずだと思います。夏休みですし、ご家族ご一緒に、いろんな方々に観に来ていただいたら、こんなに嬉しいことはないと思っています。」

矢崎:「この作品は子供から大人まで、男も女も、セリフだったり、作品を通してだったりに、何か心に刺さる言葉、刺さる場面、たくさん溢れている作品だと思いますので、必ずなにかを感じ取って帰ってもらえるんじゃないかなと思ってます。

僕は、この作品の中で、宇宙に対しての答えがひとつ出ていると思っているんです。
なので、この作品を見て劇場を出たら、宇宙のことに対して以前より興味を持ってもらえたり、宇宙のことを身近に感じて好きになっているんじゃないかと思います。宇宙のことを何も知らない人でも調べてみようか、とか。そして、更には自分の周りのことや、世界のことがまたひとつ好きになってもらえるような作品になるんじゃないかと思っています。そう感じ取ってもらえるように頑張ります。」

毛利:「宇宙というものを題材にして、すごくグローバルなものを描いているのですが、実はこれって日本人にしか描けない宇宙観だと思うんですよね。身の回りのもの八百万(やおよろず)の神様 ― 全てのものに神様が宿っていて、だからこそ人は繋がり会えるという感覚 ―っていうことを毛利衛さんが仰っていたのですが、そういう感覚をもつ日本人から発信する宇宙観というものはとても価値のあることではないかと思っています。

私としては、本作の原型となる作品である「ハイレゾ」を16年前に作っていますが、本作は、普遍的な作品になると思っています。今回この規模でやらせていただくことでその作品がさらに面白くなると思うんですね。たぶん、そこからもっと先も見える作品になってくるんじゃないかなと期待しています。これが本当の始まりになって、いずれ海外でも上演できたりする作品になっていくのではないかとも思っています。伝統芸能が日本の文化を伝えるように、海外の方々に現代の日本を伝えるのにも意外にいい作品なんじゃないか、とも思うんですよ。」

moma04.jpg矢崎広さん、松田岳さん、毛利亘宏さん、どうもありがとうございました!

少年社中・東映プロデュース「モマの火星探検記」は、8/9(水)から13(日)まで東京・銀河劇場にて、8/19(土)・20(日)の二日間、大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。

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