【その1】玉野和紀×吉野圭吾×東山義久×西村直人『CLUB SEVEN』レジェンドメンバー座談会

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ソング&ダンス、芝居、タップ、ミュージカル、スケッチ(=コント)など、さまざまな要素が詰まったエンタテインメントショーとして、2003年に始まった人気シリーズ『CLUB SEVEN』。

その11作目となる最新作『CLUB SEVEN-ZERO-』が6月に上演されます。


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今作は、脚本・構成・演出・振付・出演の玉野和紀さんが「『CLUB SEVEN』の原型を創り上げた」と話す、吉野圭吾さん、東山義久さん、西村直人さんという"レジェンドメンバー"が6年ぶりに集結! さらに3rdに出演した香寿たつきさん、6thに出演した原田優一さん、初出演となる蘭乃はなさんも加わり、1stと同じ<男5人・女2人>の構成で上演されます。


そこで今回、レジェンドメンバーに集まっていただき、久しぶりに集まっての感想や『CLUB SEVEN』の魅力、A・Bの2パターンある理由、今作はどうして『ZERO』と名付けられたのかなどを直撃! 仲の良さが滲み出る座談会をお楽しみください!!


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――今回、11作目にして『ZERO』ということですが、そこに込められた想いを教えてください。
玉野:じゃあ、吉野さんから。
吉野:え! これは玉野さんです...よ、ね?
4人:(笑)
玉野:『CLUB SEVEN』の形をつくってくれたこの4人が、6年ぶりに集まったので。始まったときに立ち戻って"ゼロ"の気持ちでやろう、ということと、過去にやったいろんな作品の集大成にしたいなと思って『ZERO』って名前がいいんじゃないかな、と。

――集大成なんですか?
玉野:集大成ですね。今までやったいろんなキャラクターも登場します。ずっと走り続けてきたけど、過去にやった作品の中には楽しいものもあるしもったいないなと思い、ここでひとつ、手直ししてまたお見せできたらなと思って。
吉野:でも新作もやりますよ!

――久しぶりにレジェンドメンバーが4人揃っての率直な気持ちを教えてください。
吉野:なんでもできる感じ。
西村:なんでもこいだよね。
玉野:なんでも渡せますから。「これ頼むね?」って言って、白紙の台本でもいけるくらいです。
東山:方向性だけは言ってください!
玉野:(笑)。
吉野:実際、白紙もありますよね。
玉野:白紙というか「ほにゃらららら」って(笑)。ネタの部分とかをね。

――皆さんでアイデアを持ち寄るような感じでしょうか?
玉野:そうですね。本当にみんなで作ってます。

――ずっとやってこられた皆さんだから。
吉野:チームワークがいいですよね。
玉野:ツーと言えばカーだもんね(笑)。
吉野:それぞれが出してきたものがうまくまとまる。
玉野:『CLUB SEVEN』って方向性としてはみんながアンサンブルで、そしてみんなが主役でってとこで。そういうところでやってきたので、本当に「任せた!」と言ったら任せられる。僕が元の何かを作っちゃえばどんどん進化していくので、安心して任せられるメンバーですよね。



――今回出演する香寿たつきさん、原田優一さん、蘭乃はなさんに関してもそうですか?

玉野:そうですね。香寿たつきと原田優一は以前も出てますし、蘭乃はなだけは初めてですけど、まあ、百戦錬磨の宝塚歌劇団でやってきたのでね。でも初めての人は多分びっくりする。一つのショーの中で、こんだけいろんなキャラクターをやってミュージカルもやって、最後の「五十音順ヒットメドレー」なんて香盤表には「一曲」しか書いてないですけどね(笑)。実際、蓋あけると今回は78曲。「ん!?」ってなりますよね(笑)。


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――今作の内容はどのようなものになりますか?

玉野:1stから観てる人には懐かしいキャラがいっぱい出てくるかな。でもいろいろピックアップしてたらすごく多くなって「あ、3時間じゃおさまらない」と思ったので、A・Bの2パターンになってしまったんです(笑)。

――おさまらなくてなんですね

玉野:はい(笑)。だからもうAもBも観てくださいって感じですね。

――全然違いますか?

玉野:そうですね。4つスケッチを書いてるので。

東山:4つって"ほぼ"ですからね!

――では皆さんは2公演分覚えるような感じで。

西村:(食い気味に)そういうことなんです。

玉野:即答だった、今(笑)。僕も「がんばってやってるんだけど、なかなか終わらないのはなぜだろう」って思ったら、倍やってるんですよね...。でもお客様にも感謝の気持ちもあってね。ここが集大成でありまた始まりであり、みたいなところでできたらなって。

――「始まり」と言っていただいてよかったです。チラシのビジュアルにあるゴールテープが気になってたので、心配してたんですよ。

玉野:先が見えなくてずーっとより、一回なんか(ゴールテープ)切った方がいいんじゃないかなってことです。

――始まりでもあるんですね。

玉野:もちろん。

東山:終わりのつもりでがんばります!

玉野:毎回毎回ね(笑)。(1stから)みんなも14歳取ってるわけですからね。わかんないじゃないですか、怪我もこわいし。だから本当にやれるときに、ひとつずつゴールっていうか、やったなっていう感じ。よくがんばったな!っていうことを表したかったんですよね。このメンバーで走ってきたので。

吉野:ちなみに今回は大人が喜べるショーになってますよね。

玉野:特に今回はね。

吉野:「50音順ヒットメドレー」とか特に。

玉野:ちょっと昭和なテイストが。


――皆さんが『CLUB SEVEN』に感じる魅力を教えてください。

西村:印象が覆るってところかな。僕は最初、圭吾やヨシ(東山義久)にびっくりした。「こんなこともやるの?この人」って。そこは多分お客さんも楽しいんじゃないかなって思います。

――新しい発見がある。

西村:一生懸命演じてるってことに変わりはないんですけども、そこに何かちょっと「玉野スパイス」が入っているので。変貌するところが魅力の作品なんじゃないかなって思いますね。

――吉野さんはどうですか?

吉野:出演者全員がこんだけひーひー言ってる舞台はないと思います(笑)。自分としても挑戦です。「俺たちの生き様を見ろ!」みたいな。

――そういう舞台に出るのはワクワク?それともドキドキ?

吉野:不安はいっぱいあります。これからいっぱいいろんなことを覚えていかなきゃいけないし。でもそれができたときに何とも言えないものを味わうので。そこに向かってワクワクしながらいきたいですね。

――東山さんはどうですか?

東山:期間限定の家族になるような。キャストも客席も「こんだけやってんだから応援しよ!」っていう空気感がある。他の舞台より"ケースに入ってない"っていうか。僕たちの汗も全部見えるし、苦しい顔をしてるのも見える。そういう「ジェットコースター型エンタテインメントショー」みたいなところで、みんなで一緒に楽しめる。それが大きな魅力の一つだと思います。

――東山さんは今年も大きな挑戦をされていますが。

東山:前回、2年前に僕は出させていただいて。この2年間ずっと挑戦のステージばっかりやってきたので、いろいろ増えてると思うんですよ。そこを十分出していきたいし、玉野さんも「ヨシ、こんなこともできるだろ!」ってことを提案してくださるので、それに向けてまたやっていきたいですね。


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――玉野さんは出演されると同時にすべてを作られる方でもありますが、『CLUB SEVEN』はなにか違いますか?

玉野:ミュージカルとかお芝居では大体"ひとつの役"を突き詰めるじゃないですか。でも『CLUB SEVEN』はなんでもやんなくちゃいけない。ショーっていうのは結局はそうですけどね。でも歌ったり踊ったりするだけじゃなくて、キャラクターがあったりスケッチがあったりもするので、いろんな役をやらなくちゃいけない。そこがほかの舞台とは全然違う。それとやっぱり『CLUB SEVEN』って本人が出てきますよね。見えてくる、その人の本質が。そこは引き出したいって思います。「一生懸命ってかっこいいじゃないか」と思うので。最初は踊りだけが得意だったり、歌だけが得意だったりって人たちが集まって。「なんでもやろうよ」って、タップもやったことないけど「やろうよ」とか。下手だけどもなんかこう...「一生懸命やる」っていうところから本当にスタートしていったので。それぞれが特別な一個は持ってたんですけどね。そうやってみんなで成長していってくれて、お客さんもそれを応援してくれて。だからお客さんが「『CLUB SEVEN』は観劇じゃなくて観戦しにいく」って(笑)。僕たちも戦いの場みたいなところがあるので。毎回、多分それぞれ自分に「もっともっと」ってハードル上げていってここまで続いてきたと思う。僕はもう『CLUB SEVEN』は自分がやりたいことを、とにかくみんなにぶつけた。それに応えてくれた人間がしっかりとここまで引っ張って来てくれたと思っています。それで振り返るとみんなもそれぞれ演劇界で活躍していってるっていうのが、すごく嬉しいですね。


お話は【その2】へ...。


『CLUB SEVEN-ZERO-』は5月26日(金)から28日(日)まで東京・シアター1010にてプレビュー公演、

その後、6月8日(木)から22日(木)まで東京・シアタークリエ、

6月3日(土)・4日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、

6月23日(金)に愛知・刈谷市総合文化センターアイリスにて上演。


取材・文:中川實穗 ​写真:石阪大輔​

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