料理のように心を込めて送る新生『ア・ラ・カルト』

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レストランを訪れた客たちの人間模様を、ユーモアとペーソス溢れるオムニバス形式の芝居と音楽で見せる舞台『ア・ラ・カルト』。89年の初演以来、毎年12月に青山円形劇場で上演されていたものの、14年、劇場閉館と共に一区切りを迎えた本作が、昨年の『ア・ラ・カルト Live Show』を経て、今回「移動レストラン」として帰ってくる。

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「シアターイーストの空間でどんなものを作れるのか、まだ想像がつかないです。ただ、劇場然としたプロセニアムの舞台にはしたくないので、突然そこにレストランが現れた、という感じにしたいなと思ってます。移動遊園地のように、ある日できたと思ったら、翌朝には消えていて、次はどこに現れるのかなあ?というような雰囲気でできたらいいですね」と、これまで毎回、同作の台本を手がけ、主演もこなしてきた劇作家で俳優の高泉淳子は語る。

「レストランにやって来る人がどういう人達で、そこに来るまでにどんなことがあったのかを、食事の場面だけで描き出すのは、書き手としての腕の見せどころ。ア・ラ・カルトは1つの話を15~20分で表現しなくてはならない。大変です。今回は、こちらのテーブルでは食べ続けていて、あちらのテーブルでは何やら話し込んでいる......というふうに映画的に作ってみようかなと考えています」

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『ア・ラ・カルト』と言えば、豪華ゲストも楽しみの一つだ。今回は、池田鉄洋、近藤良平、春風亭昇太、三谷幸喜、山田晃士、ROLLYが日替わりで登場。

「三谷さんとはお互い劇団の頃からのお付き合いですが、『ア・ラ・カルト』今回初登場。昨年、リーディング公演で出演して頂いたところ、台詞も歌も素晴らしくて。この作品に出演してもらうことが夢でした。嬉しいです! ROLLYはもうレギュラーメンバー。『ア・ラ・カルト』を毎年盛り上げてくれているお方です。クリスマス時期に会わないと落ち着かないですね。音楽も人柄も素敵な人で、会う毎にお芝居も上手くなっていて。昇太さんは今年、笑点の司会はするは、来年大河に出演するはで、今、絶好調。歌います、トロンボーンも吹きます、小咄も披露してくれます。ありがとう、昇太さん! 近藤さんは自由人。以前出演してくれた時、台本読んできてなくて(笑)。でも役者とは違った味があって良いんだなあ。そして近藤さんの踊り、必見です! 池鉄さんは昔、深夜のドラマで見てファンになり、何度も出てもらっています。いつも掛け合いが楽しみ。山田晃士さんは、私が彼の音楽ユニット『ガレージシャンソンショー』の大ファンで。去年、『ライブハウスだから大丈夫』とだまして(笑)芝居もやってもらいました」

舞台では、俳優達が実際に食事を食べ、ワインを飲みながら演じる。

「これまで、芝居作りのために色々な料理人の方々にお会いしてきましたが、料理を創り出す人は劇作家でもあり役者でもあり演出家でもあるんですね。学ぶことが多いです。創った芝居が終わると消えてしまうことを寂しく思った時期もあったけれど、お料理こそ、ずっと仕込んできたものが、口の中に入ったら、芝居よりも短く、あっという間に消えてしまう。それでも見えないところにも思いを込めて作って、語らず、強制せず、また来たいと思わせる。私の芝居もそうでありたいと願っています」

取材・文:高橋彩子

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公演情報
2016/12/16(金)~12/26(月) 東京芸術劇場 シアターイースト
2016/12/28(水)~12/29(木) 近鉄アート館

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