フランス生まれのポップでセンセーショナルなミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』が昨年の宝塚歌劇団での上演を経て、いよいよ今年帝国劇場に登場、開幕も来月に近づいてきました!
『ロミオ&ジュリエット』『ロックオペラ モーツァルト』『太陽王』等々、次々と日本にも上陸しているフレンチ・ミュージカルということで、すでにミュージカルファンからの熱い注目を集め、当サイトでも製作発表レポート等を掲載するたびにアクセスが集中してしまうほど...!
なんだか、ミュージカル界の新しい波がここから始まる、そんな予感がする新作なのです。
3月1日、この作品の「顔寄せ」が行われました。
稽古初盤に、スタッフ・キャスト・関係者が一堂に会する「顔寄せ」の場ですが、今回の『1789 -バスティーユの恋人たち-』は、すでに稽古が進んでいる様子で、稽古場には仮とはいえ立体的な舞台セットが組まれていました。
そして、集まった人たち、すごい人数です。
プロデューサーさんからの「キャストは総勢52名、帝劇作品の中でも大所帯」というコメントに、稽古場全体から「おぉ...」という唸るような声が上がっていました。
これでも、ぜんぜん全体像を捉えられておりません。
それでは、顔を揃えたメインキャストの皆さんをご紹介!
ロナン役(Wキャスト)、小池徹平さん
ロナン役(Wキャスト)、加藤和樹さん
オランプ役(Wキャスト)、神田沙也加さん
オランプ役(Wキャスト)、夢咲ねねさん
マリー・アントワネット役(Wキャスト)、花總まりさん
マリー・アントワネット役(Wキャスト)、凰稀かなめさん
ロベスピエール役、古川雄大さん
ダントン役、上原理生さん
デムーラン役、渡辺大輔さん
ソレーヌ役、ソニンさん
アルトワ役、吉野圭吾さん
ラマール役、坂元健児さん
フェルゼン役、広瀬友祐さん
ペイロール役、岡 幸二郎さん
そして演出は、昨年の宝塚版の演出も手がけた、小池修一郎さん!
小池演出で宝塚で日本初演、その後、帝国劇場での新演出版も登場...という流れは、かの大ヒット作『エリザベート』を彷彿とさせますね。
今作も、おそらく再演を重ねる作品になっていくのではないでしょうか。
小池さんからは、次のような意気込みが語られました。
「チラシにもすでに"革命が起きる――"と書いてあるんですよね(笑)。
でも革命をおこすと言うのは、ただ目新しい最近のトレンドが出てきた、というものではなく、題材はフランス革命という歴史的な、そしてこれまで何度も扱われている素材です。この劇場でも、何度もテーマになっている。それを2016年のいま、私たちが、このメンバーでどうやってリフレッシュさせ、今のお客さまにとって新鮮なショックを与えることが出来るのだろうか、とすごく考えています。
でも、いまこの部屋の中で、私、上から2番目くらいの歳なんじゃないかな。ご覧のように、比較的若いキャストとスタッフです。ですのでこのスタッフの力と、キャストの新しいパワーが一緒になると「フランス革命ね、ふ~ん」というような思いを抱いているところも、ちょっと打ち破れるんじゃないかなと思っています。
それは、みんなでここから作っていくものです。先にあったものをなぞるとか、設定されたゴールに向かってただ走っていけばいいのではなく、一緒に作っていかなきゃいけない。ちょっとしんどい作業かもしれません。いや、かなりしんどいでしょう。この作品、最後に『悲しみの報いとして、苦しみの報いとして、人は何を...』という歌がありますが、皆さんは苦しみの報いとして何を得るだろう、と思っています。千秋楽に「出なきゃ良かった...」と思っていなければいいのですが(笑)。
でもやっぱり「やって良かった」と思えるものにしたい。お客さんが観て、面白く、そして「今までと何か違う」とか、「ひいきの役者さん・スターさんの、今までと違う面が見れた」とか、そういうところがある作品になればと思う。制作陣も若い。大きなうねりのようなものを感じるので、それがこの稽古場から作品に反映されていけばいいと思っています。
ダンサーさんたちは、アクロバット系で、今までの東宝作品に出ていた方たちではない。そんな彼らが、いま最初の芝居のところをやっていて、なかなかいい演技で面白い。これは新しい引き出しが出来る。違うジャンルの人がやってみたら、そこにリアリティがある。私たち日本人が昔のフランス人の役をやって、現代の音楽で、でもそこに何かぐっとくるようなものがある......そうなればいいと思います。それを探して、演じて、頑張っていきたいと思っています」
熱い意気込みに、皆さんからも大きな拍手でした!
そしてこの日は、吉野圭吾さんのお誕生日ということで、サプライズで『ハッピーバースディ』を皆さんで合唱!
吉野さんのすこし照れたような立ち姿が可愛いです。
皆さんもいい笑顔!
もう少し皆さんの様子をレポート...。
顔寄せ中、時折笑顔で顔を見合わせていた、神田オランプと花總マリー。
元宝塚の先輩・後輩ですね、凰稀マリーと、夢咲オランプ。
王宮側...悪役ポジション(?)は、ベテランのお三方。任せて安心!な安定感がすでにあります。
小池さんの言葉どおり、若く、そして何か「うねり」を感じさせる熱がある顔寄せでした!
取材・文・撮影:平野祥恵
【公演情報】
・4月11日(月)~5月15日(日) 帝国劇場(東京)
※4/9(土)・10(日)プレビュー公演あり
・5月21日(土)~6月5日(日) 梅田芸術劇場 メインホール(大阪)