フランス生まれのポップでセンセーショナルななミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』、いよいよ開幕が近づいてきました!
昨年、宝塚歌劇団で上演されていますが、宝塚版とはまた違う、帝国劇場版が生まれます!
「新曲がある」とか「同じナンバーでも、歌う人が変更になっているものがある」とか、会見やインタビュー記事などで少しずつ情報は伝わってきていますが、実際どんな舞台が生まれるのか、楽しみですね。
「ミュージカル界に革命を起こす」意気込みの大作である本作、稽古場も熱気を帯びているようです。
その稽古場を、少しですが取材させてもらいましたので、本日はそのレポートをお届けします!
物語は、フランス革命の動乱の時代が舞台。
日本でフランス革命を題材にした作品といえば『ベルサイユのばら』などが有名ですが、本作は、革命を起こす市民側を主人公にしています。
●ストーリー●
パリに咲き、バスティーユに散った美しき愛の物語。
民衆は貧困にあえぎ、貴族は贅沢に溺れる18世紀末のフランス―。
農夫ロナンは父を貴族に殺害されたことをきっかけに、
パリへ飛び出し、革命派に身を投じる。
デムーラン、ロベスピエール、ダントンら熱き仲間を得て、新しい時代に希望を燃やす。
一方、宮廷に仕える心優しき侍女・オランプは
マリー・アントワネットとフェルゼン伯の逢瀬を手引きしてパリにやってくる。
マリー・アントワネットをつけ狙う一味との騒動に巻き込まれたロナンは
オランプと運命の出逢いを果たす。
決して出逢う筈のなかった二人は強く惹かれ合うも、対立する身分が壁となる。
そして、愛に悩む彼らの心を揺さぶるかのように革命の足音が近づいてくる...。
1789年7月14日、バスティーユ牢獄襲撃。
遂に革命の火蓋が切って落とされる―。
(公式サイトより)
『1789』のお稽古場、複数の部屋を使い同時進行で行われている、とのこと!
だいたい舞台作品の稽古場は、出演しないシーンのキャストが端で見ていたりするもの。
この稽古場でも、キャスト用の机と椅子はあるものの、その場所には誰もいませんでした。つまり、全員が何かしらの稽古に参加しているということ。
無駄にする時間は一瞬たりともない、ということでしょうか...!
その中で、お邪魔したのは、「武器を持って起ち上がれ」と動き出した革命家(市民)たちを、将校・ペイロールが蹴散らさんとするシーン。
民衆と貴族の対立が激化していく重要シーンです。
そして、ばりばりのダンスナンバーです!
中心にいるのは、この3人の革命家たちです。
ロベスピエール役、古川雄大さん。
革命後、恐怖政治の中心人物となっていくことでも知られる歴史上の重要人物ですが、まだこの時期の彼はいち弁護士であり、若き革命家のひとり。
ダントン役、上原理生さん。
彼も弁護士で、フランス革命の中心人物。「剛胆演説」で有名ですね。
デムーラン役、渡辺大輔さん。
革命派のジャーナリスト。
彼の演説が群衆を扇動したことで知られます。
この時の稽古場のシーンは、ちょうどデムーランの演説のあと、あたり。
自分たちに紋章はないが、緑の葉を希望の印として身につけよう...と、葉を手に立ち上がったシトワイヤン(市民)たち。
彼らを威嚇せんとやってくる兵士たちの、振付中。
振付は桜木涼介さんです。
兵士たちが市民たちを取り囲みます。
「市民たちは、もう少しド派手に倒れて」と桜木さん。
このシーン、振付は主に①市民(男)、②市民(女)、③兵士、の3パートに分かれているのですが、この女性たちも凛々しく、雄々しい!
女性が力強い...というのが、宝塚版などとは異なるポイントになりそう。
センターはリュシル(デムーランの恋人)役の、則松亜海さん。
振付がどんどんつけられていくうちに、別稽古場からロナンが合流。
いやほんと、『1789』の稽古場、忙しいです。
主人公であるロナンは農民出身で、父親が貴族に殺されたことから、革命運動に身を投じていきます。
ロナン役は、小池徹平さんと、加藤和樹さん。
ロナン、ふたり一緒に振りうつし中。
密度の濃い稽古場ですが、その中でもこんな笑顔も。
先ほどのシーン、ロナンが入るとこんな形になりました。
写真が多くなってきましたので、いったんここで切ります。
さらにアクロバティックなダンスになっていくこのシーンの後半は、後ほど。
取材・文・撮影:平野祥恵
【公演情報】
・4月11日(月)~5月15日(日) 帝国劇場(東京)
※4/9(土)・10(日)プレビュー公演あり
・5月21日(土)~6月5日(日) 梅田芸術劇場 メインホール(大阪)