「*アスタリスク」稽古場インタビュー1/5 <MIKEYさん編>

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日本の最高峰のパフォーマーたちが一堂に介して一つの物語を紡ぐ、ストリートダンスの舞台公演「ASTERISK(アスタリスク)」。2013年の第一回、14年の第二回とDAZZLE主宰の長谷川達也が演出を手がけて来たが、今年の第三回『ASTERISK〜女神の光〜』では、前回ダンサーとして出演していた東京ゲゲゲイ主宰の牧宗孝(MIKEY)が総合演出・振付・脚本を手がける。


----今回の『ASTERISK〜女神の光〜』は、トップダンサーだった母を持つ娘ヒカルの物語だとか。こういう題材を選んだ理由とは何ですか?

「全然違うお話の中で突然踊り出すのではなく、踊る必然性があるストーリーにしたかったんです。となると、ダンスについてのストーリーだなと。これまでも様々な映画やミュージカルになってきた題材ですが、そこから今のダンスシーンを表現したいと考えました。たとえば近年、キッズダンサーが増えてきて、ステージママも増えている。今回、ヒカル光を演じるKoharu(Sugawara)も、実際にキッズダンサーだったんですよ。コンテストにもたくさん出ていて。そのリアルなKoharuと、現代の流れみたいなものをリンクさせたら、面白いと思いました」


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----今回の『ASTERISK〜女神の光〜』は、トップダンサーだった母を持つ娘ヒカルの物語だとか。こういう題材を選んだ理由とは何ですか?

「全然違うお話の中で突然踊り出すのではなく、踊る必然性があるストーリーにしたかったんです。となると、ダンスについてのストーリーだなと。これまでも様々な映画やミュージカルになってきた題材ですが、そこから今のダンスシーンを表現したいと考えました。たとえば近年、キッズダンサーが増えてきて、ステージママも増えている。今回、ヒカルを演じるKoharu(Sugawara)も、実際にキッズダンサーだったんですよ。コンテストにもたくさん出ていて。そのリアルなKoharuと、現代の流れみたいなものをリンクさせたら、面白いと思いました」


----実際、お母さんがストリート系のファッションで着飾ったお子さんをつれて教室に来るといった光景は見られますね。

「それを批判するつもりも肯定するつもりもないのですが、子供の才能の伸ばし方や親子の関係について、問題提起をしたかったんです。子供って、親を選んで生まれてくることはできませんよね? 環境とか持病とか容姿とか性別とか、そういう自分の選択を超えた、変えられない運命のようなものを、どう受け入れて生きて行くか、その成長過程みたいなものを描きたかったのだと、稽古が進むにつれてわかってきました。初期設定は変えられないけれど、絶望を希望に変えることはできるかもしれないよ、というメッセージを込めて作っています」


----ヒカルがオーディションを受けてトップダンサーと火花を散らすといった展開は、どこか少女漫画のようで楽しいです。

「母と娘の愛憎劇という重たい雰囲気の中に、王道的な設定を入れ、エンタメ色を出しています。シリアスな感じかと思いきや、実は何かを皮肉っていたり滑稽だったりと、色々な面白さを感じてもらえるのではないでしょうか。台詞で笑わせる、コント風の場面もあるんですよ。私が演出をするからこその設定にしたかったので、出演者を以前から知っている人はびっくりするような『まさかのキャラ』になっているダンサーもいます」


----動きや演出で、新たに挑戦することは?

「私が全部振り付けているところもあるし、シーンごとに作ってもらって、最終的にまとめたところもあるので、動きのテイストはシーン毎にかなり違いますね。また、Koharuには今回、お芝居もしてもらいます。当初は、前回までのASTERISK同様、事前に録音しておいた台詞を流す予定だったんですが、母娘が怒鳴り合うシーンなどで、ほしいエネルギーと声のバランスが取れず、ちぐはぐに感じられたので、「じゃあ生声で芝居してみようか」と。Koharuは芝居の経験がないので、けっこうチャレンジではあるのですが、彼女自身も興味があったみたいだし、そういうふうにダンサーが新しいことに挑戦する場であってもいいかなと思います」


----今回は音楽もほぼ全て書き下ろしだとか。統一した世界観が作れそうですね。

「途中で流れる加藤ミリヤさんの『Lonely Hearts』以外は、ミリヤさんが書いてくれた『女神の光』も含めてほとんど、この舞台のためのオリジナル音楽です。私がプロの音楽家と組んで作曲したものが多いのですが、これは本当に時間がかかりましたね。普段、ダンサーはありものの音源をみつけてきて踊ることが多いので、ゼロから、テンポを決めて音色を決めてコード進行を作って......という作業は大変でした」


----改めて、ASTERISK公演とは、MIKEYさんにとってどんなものですか?

「私はクラブで踊ってきた人間なので、座っているお客さんに対して観ることを強制している、みたいな感じが苦手でした。でも、前回ダズルの長谷川さんが演出したASTERISKに参加してみて、広い劇場でセットがあって......という中でこそまっすぐに伝えられることもあるのだ、そしてダンサーだけでもそれは可能なんだということを知りました。
 世間からは『ストリートダンサーが集まった』というふうに見えるかもしれないけれど、その中には色々なダンサーがいて、舞台に出ている人もいればテレビに出ている人、バックダンサーをやっている人、クラブやストリートで踊っている人もいて、多種多様。例えば原田薫さんやYoshieさんのような舞台経験が豊富なダンサーの踊りは、若いダンサーにとっても刺激的だと思います。様々なダンサーをプロジェクトとしてまとめていく公演は貴重ですし、お客さんにも大いに楽しんでいただきたいですね」

【公演情報】
5月8日(金)~5月10日(日)、東京国際フォーラムホールCにて。
当日券は各公演開演の1時間前より、会場にて販売!
なお、10日(日)13:00開演では、MIKEYさんのアフタートークも決定!

(取材・文:高橋彩子)


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