先日ビジュアル撮影レポートをご紹介しました「夜への長い旅路」の、チラシビジュアルが到着しました!
裏面の、家族のバラバラな方向を見つめている。。
本日は物語のあらすじと、出演者の田中圭さんへのショートインタビューをお送りいたします!
★あらすじ★
タイロン家の別荘の居間、1912年8月のある日。
メアリー(麻実れい)はモルヒネ中毒で入院し、退院後2か月経ったある晩、再びモルヒネに手を出してしまう。モルヒネによって、幻覚に囚われ始めているメアリー。そんな中、タイロン家の家族間の対立や不和が露呈していく―。
商業演劇で同じ役ばかりを演じている夫・ジェイムス(益岡
徹)との結婚を後悔しているメアリー、過度な倹約家で、土地所有に異常な執着の持ち主であるジェイムス、互いに不満を抱き、母をめぐり確執が生じているジェイミー(田中
圭)とエドマンド(満島真之介)の兄弟。
メアリーが麻薬に手を出してしまった原因は意外な過去にあった。辛い過去から逃れることができず、麻薬症状はさらにひどくなり、エドマンドのことすら疎んじ始めるメアリー。
家族がたどり着く長い旅路の果てに何が待っているのか―。
★田中圭さん INTERVIEW★
■この作品の出演を決めたきっかけは何でしょうか。
熊林さんと一緒にやっていた舞台(『Tribes』)を真之介くんが観に来て、3人でご飯に行った時にこの舞台の話をされました。真之介くんに「やってください」と。
熊林さんと真之介くんで「(『夜への長い旅路』の)お兄ちゃん役は誰がいいかな」と探していたみたいで、「お兄ちゃんみっけ」と2対1で口説かれたんです。その時は『Tribes』の最中で次の舞台のことは考えづらかったこともあり、「いやだ」と返事をしました。笑。
『Tribes』が終わって、熊林さんから、(『夜への長い旅路』を)「家族をテーマにした作品の集大成にしたい」と言われ、僕は熊林さんという演出家をとても尊敬していて、刺激をたくさんもらえた方なので、そういう方にそこまで言われたら受けないわけにいかない、と出演を決めました。
その後真之介くんと麻実さんが出演している舞台を観にいって、いよいよ今日撮影をして、お芝居ができることを実感してわくわくしています。
■田中さんも満島さんも、このお芝居に対する期待感が高いのが感じられます。
「何かすごいものができないとだめだな」という人たちが揃っているなと感じます。とりあえず、一生懸命やるだけですね。
■TVや映画といった映像のお仕事が多い中、「舞台に出る」にあたって意識されることはありますか?
やってることは同じなんですけど、一度、演じても終わりではないのが違うなと感じます。
舞台のすごく素敵なところは、撮ったものをずっと再生するわけではないので毎回違う。ひとつの作品、ひとつの世界をみんなで掘り下げていく。像にも無いとは言わないんですけど、「はいOK」で終わらないし後追いもしない、毎回新鮮に、刺激的にやれるのが舞台。
失敗ができないとか出ずっぱりだとか大変なことは多いですが、それを補ってあまりある経験ができる場だと思います。
■本作は、あらすじを読んでいるだけでもドロドロとした家族劇で、田中さんが演じられる「お兄ちゃん役」ジェイミーは「酒に溺れ放蕩を繰り返す」人間ですが、ご自身がこの作品に取り組まれるに当たって意識されることなどありますか?
まだ本を読んでいないので何とも言えないところですが(※取材は2月中旬)、実際のアルコール中毒の人の細かい動きとかはどこかで知れたらいいなと思っています。
前回熊林さんとご一緒した作品の際は聴覚障がいを持った役だったので、難聴の方と話したり耳栓を何個も使って生活してみたり、色々想像で芝居する度にテーマだなと感じていました。
今回役を演じるにあたって何をすべきかは、まずは本を読んでから考えたいと思います。
■最後に、この舞台をご覧になられるお客さんにコメントをお願いします!
熊林さんの舞台は難しいし、重いし、劇場がすごい暗い。笑。
でもズッシリと真に問いかける何かが作品自体に込められていたり、本当はそういうとき絶対にしないよっていうありえない動きがつながったりだとか、
中々ヘヴィーな空間になると思います。メジャー感と爽快感は一切無いけど。笑。
その分「来ないと感じられないもの」はすごくたくさんあると思いますので、是非観に来てください。