シルヴェスター・リーヴァイ来日記者会見レポート

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本日11月6日、今週末に開幕する『モーツァルト!』をはじめ、『エリザベート』『レベッカ』『マリー・アントワネット』『レディ・ベス』などの音楽を手掛けた作曲家、シルヴェスター・リーヴァイさんの来日記者会見が開かれました。
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11月1日には、日本発のミュージカル『マリー・アントワネット』がソウルにて開幕。
日本と韓国のミュージカル界は、日本で制作されたミュージカル『ローマの休日』が2000年にソウルで上演されたことからはじまり、韓国産ミュージカル『サ・ビ・タ』が度々日本で上演されたりと、その交流も長く続いています。
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他にも、今回韓国で『マリー・アントワネット』を上演するEMKミュージカルカンパニー(その他、ウィーン発のミュージカルの上演も多数手掛けているカンパニーです)が、4月の『レディ・ベス』世界初演を日本に観に来、生澤美子さんが手掛けたその衣裳が素晴らしいということが縁で、韓国版『マリー・アントワネット』の衣裳を生澤さんが担当されることになった...という経緯など、リーヴァイさんのお仕事の周辺の様々なお話が飛び出しましたが、ここではまもなく開幕する『モーツァルト!』の話題を中心にお届けします。

※生澤美子さんインタビューも併せてどうぞ!→コチラ


以下、リーヴァイさんのコメントです。

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――ミュージカル『モーツァルト!』について

「もとは1999年にウィーンで開幕したミュージカルです。(脚本の)ミヒャエル・クンツェさんと私はモーツァルトという偉大な作曲家そのものを描くミュージカルではなく、人間としてのモーツァルトを描きたいと思っていました。モーツァルトの父親は常に彼を子ども扱いし、天才児として売り込もうとしていた。あるいはモーツァルトのとりまきは常に彼から何かを欲しがる人たちばかりだった。モーツァルトはそういうドラマチックな人生を送った人。大事なシーンではオリジナルのモーツァルトの音楽を部分的に使いながらも違った作品を作り、それが今ではブダペスト、ソウル、来年の9月にはウィーンでも再演されるという嬉しい状況になっています」

――日本と韓国、またヨーロッパでの、舞台を取り巻く環境の違いや、特徴

「まず日本は我が家といった感覚。本当に(『エリザベート』日本初演からの)18年間、日本にたびたびお邪魔して来たし、友情がある。ただ仕事をしているのではなく、例えば役者さんだけでなくオーケストラのメンバーひとりひとりとお付き合いする中で、真面目な直接的な関係が出来ている。人とのつながりがあって、創作といった面でみてもそれがいい方向に利いています。
一方、韓国人は非常にオープンでダイレクト。それは歌という面で見てもプラスに働いています。声帯が強く、それは素晴らしいこと。ただ日本人は普段はそういった声は出さなくても、例えば山口祐一郎さんや涼風真世さんといった、何十年とこの世界でやっていらっしゃる方でも、ボイストレーニングを受けると今までの10倍くらいの良さが出てきたりもしますので、そういう(強い声が出る)余地はあると思っています」


――日本でも韓国でもリーヴァイさんの音楽は人気があります。リーヴァイさんの音楽がアジアで愛されている理由はどこにあると思いますか

「私が思っていることは、日本も韓国も、メランコリックでエモーショナルなものがお好きであるということ。ロマンチックな瞬間にすごく心を開いて聴いてくださる。ただ、オーストリアの観客がそうではないとは言いたくはありませんが。違いとしては、ウィーンではビッグナンバーを歌った後は大きな拍手が沸きおこりますが、それが日本や韓国にはない。それは、1曲1曲というより、物語全体を理解しようと非常に集中していらっしゃる、それを休憩中に理解して消化しているんだと教えていただきました。そういうお客さまが私は大好きです。ハグしてキスしたいです(笑)」


――日本の素材で作品を作るとしたら何を素材にしますか?

「18年間それは夢として抱き続けていて、東宝の皆さんとも相談してきました。考えられる素材はいろいろありますが、とても難しいというのが正直なところ。なぜならば日本の伝統というものがありますし、日本の伝統的な音楽もあります。例えば日本の歴史的人物を取り上げた場合、それを間違えた形で引用したり取り上げたりしたくないですし、日本の歴史的人物を取り上げてインターナショナルな音楽をつければいいのかといえばそういう話でもない。いつかできればとは思っていますし、可能性はあり、何かで実現できればとは思っていますが、文化的に間違えたことはしたくない。それは日本や韓国に限らずオーストリアにおいてもいえることです」
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――人間モーツァルトを描く作品ということで特に意識をして作曲されたこと、モーツァルト本人の音楽で参考にされたことは

「今まで作った作品、エリザベートやモーツァルト、レディ・ベス等々といったもの、いつも例えばクンツェさんの台本が来る前に、彼らについてのあらゆる本を読みます。専門家になるほどに。それは、それぞれの人物がある人生の瞬間、その時にどういうことを感じていただろうかということを感じたいんです。彼らの感覚が感じられなければ、音楽がかけない。だからなるべく本物の、なるべく彼らに近い形の音楽にしたいと思っています。本を読む場合も、書かれたことだけでなく行間を読みます。これがあった時に実は彼らは何を感じていたのだろうということを読み込みます。エリザベートを描いてから25年たちますが、今では彼女は私の一部です。モーツァルトもそうであって欲しいと思います」


――『モーツァルト!』では今回、井上芳雄さんが最後のヴォルフガングになります。

「井上さんは先日TV収録でウィーンにいらしてくださったんですが、その時にお話しをしまして、井上さんから実は今回がラストですと訊いて、私は「それは信じません」と言いました(笑)。彼のことが...私はヨシと呼んでいるのですが、私はヨシのことが大好きですし、素晴らしい、素晴らしい才能だと思っています(「fantastic,fantastic artist」と言葉を重ねて表現していました)」



【『モーツァルト!』公演情報】
11月8日(土)~12月24日(水)帝国劇場(東京)
1月3日(土)~15日(木)梅田芸術劇場 メインホール(大阪)


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