『エリザベート』連載、本日はルドルフ役・古川雄大さんのサイン&握手会の模様をレポートします。
古川さんも、『エリザベート』初参加。
ストイックなルドルフを熱演しています。
開幕前に実施したインタビュー記事はこちら。
この日の舞台を終えて、サイン会会場に現れた古川さん。
沸き立つ会場に、ちょっと照れたような、はにかんだ笑顔を見せていました。
お客さまは、「"テニミュ"の時からずっと応援しています!」という方から、「今日初めて観ましたがすごく素敵でした!」という方まで様々な方がいらっしゃいます。
また、「あのシーンではルドルフは何を思ってるんですか?」といったものから、好きな○○は何ですか?といったようなプライベートなことまで、積極的にトークしていくお客さま多数。
古川さんは、口数は少なめながら、優しい笑顔でお客さまの目をまっすぐ見つめて、ひとりひとりに丁寧に対応していました。げきぴあはイベント後、古川さんにインタビューを敢行!
どうぞ。
――ルドルフ役は、慣れてきましたか?
「そうですね...。初日あたりに比べたらだいぶ落ち着きましたが、まだ、いい緊張感の中でやらせていただいています。(舞台)袖に行くとやっぱりすごく緊張するので、なるべく袖にはギリギリに行くようにしています。袖では、もうルドルフの気持ちになって、出るシーンのイメージをしています」
――実際に舞台に立って思うことは
「初日に、本番のテンションとはこういうものなのか、と感じました。今まで稽古をやっていた以上にこんなに悲しくなるんだ、とか、こんなに苦しいんだと、とか。感情的に、本番を迎えて得たことが多いです。また、子ルドルフのシーンはいつも見るんですが、その日の子ルドルフによっても変わります。そういうところも発見ですね。でも、まだルドルフとして舞台に立つことは必死です。その必死さを楽しめたらいいんですが...」
――ルドルフとトートの関係性は、どのように捉えていますか?
「死という存在でもあるんですが、自分の欲だったり、希望だったり憎しみだったり、そういう気持ちをひっくるめてトートというものになっている、と僕は思います。人によって解釈は異なると思うのですが、僕が思うトートは自分自身の鏡ですね。死という存在の中に、自分の理想や恐れている部分、そういうものが集まって出来た存在なのかなって思います」
――自殺のシーンはどういう気持ちですか?
「父に見捨てられた瞬間に、ルドルフは自殺を決めていると思うので、(最期は)へとへとなんだと思うんですよ。お母さんにも「助けて」と言いいますが、本気でお願いしているけれど、どこかたぶん「見捨てられちゃうんだろうな」って気持ちがある。どん底にいる人間なので、疲れた、という気持ちや、これで死ねるんだという安心感...ひと言では言えないんですがそういう気持ちです」
――東京公演は残りわずかですが、まだまだツアーは9月まで続きます。最終的にどういうルドルフ像を目指したいですか?
「毎日毎日が、常に理想を目指しているのですが、最終的には...「こいつ、ピュアだな」って思われたいですね。僕はルドルフをひと言で言えばすごくピュアな人だと思うので。そう思ってもらえるルドルフにしたいです」
――デブレツィンのシーンにも出演されていますが、あそこはどういうキャラクターとして登場していますか?
「あそこは民衆として出ているのですが、田舎者、見物人というスタンスです。エリザベートが来たということに対して喜びがあったりとか、そういうことを素直に表現しています。あそこは唯一笑って舞台に立てるんですよ。ただ金髪を隠すのが大変なんですけど(笑)」
――最後に『エリザベート』という作品の魅力はどこにあると思っているか、教えてください
「僕のオカンが『エリザベート』を観て、「すごいお話も面白かった」って言ったんですよ。今までも僕の舞台を何回も来てくれているんですが、今までは「雄大、良かったよ」って感じなんですが、今回はストーリー自体が面白かったって言ったのが印象的でした。ファンタジーなんですが、すごくわかりやすく伝わってくる作品なのかなって思います。そういう、ストーリーも音楽も歌詞も、素直に心に入ってくるところが魅力かな。僕も出演してからこの作品のファンになりました」
『エリザベート』東京公演は6月27日(水)まで帝国劇場にて。
東京公演のあとは7月5日(木)から26日(木)に福岡・博多座、
8月3日(金)から26日(日)に愛知・中日劇場、
9月1日(土)から28日(金)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも上演されます。