●キャストを直撃! その2●
前回に引き続き、『カム・フライ・アウェイ』の出演者の横顔をコメント付でご紹介します。
ロン・トドロフスキー(Ron Todorowski)は、マーティー役とチャノス役のどちらでも出演することのある、トワイラ・サープの信頼の厚いオールマイティなキャストです。
前回に引き続き、『カム・フライ・アウェイ』の出演者の横顔をコメント付でご紹介します。
ロン・トドロフスキー(Ron Todorowski)は、マーティー役とチャノス役のどちらでも出演することのある、トワイラ・サープの信頼の厚いオールマイティなキャストです。
ブロードウェイでの舞台経験が豊富で、『ウィキッド』『ガイズ・アンド・ドールズ』『フットルース』などのミュージカルに出演しています。トワイラ・サープの作品でいうと、ビリー・ジョエルをフィーチャーした『ムーヴィン・アウト』、ボブ・ディランの楽曲を使った『ザ・タイムズ・ゼイ・アー・エー・チェンジン』のキャストも務めました。そして今回の『カム・フライ・アウェイ』と、今やサープの作品には欠かせない存在です。
「この3作品は、ビリー・ジョエル、ボブ・ディラン、フランク・シナトラと、音楽スタイルが大きく異なりますよね。トワイラが素晴らしいのは、クラシック、ポップス、ロックンロールなど様々な音楽を使ってバレエの振付を経験してきたことです。多才で、偏見なく何でも受け入れ、すべてのものから創造性を刺激される人。『ムーヴィン・アウト』は、ビリー・ジョエルのロックンロールを使用し、戦争から帰還した兵士たちの精神的な傷やその救済といった強烈かつ思いテーマを扱いました。『ザ・タイムズ・ゼイ・アー・エー・チェンジン』は、ボブ・ディランの曲をすべて比喩として使い、サーカスの曲芸や綱渡りまで取り入れて、私は玉乗りをさせられました(笑)。一方、『カム・フライ・アウェイ』はそれとはまったく違うアプローチで、クラシックでロマンチックなキャバレー・スタイルの作品です。3作品とも、まったく異なるコンセプトなんです」
トワイラ・サープへの賛辞はまだまだ続きます。
「私からみると、画家のような印象ですね。多くの振付家と仕事をしてきましたが、彼女こそ真のアーティストだと思う。いまだ現役で、パワフルであり続けるのもすごいこと。初めて会ったのは、『ムーヴィン・アウト』のオーディションでした。多くの才能あふれる振付家や演出家、ダンサーと仕事をしてきましたが、その誰とも違うんです。まず、ダンスを作るスピードの速さ、瞬発力がある。さらに、そんなクリエイティブな作業を長年続けるだけの持久力も兼ね備えている。アーティストとして彼女は、常により深く、より先へ行こうと挑戦します。だから一緒に仕事をすると、こちらも、もっと先へと駆り立てられるんです。トワイラは、ダンサーに興奮してほしいと望む一方で、ダンサーが陶酔するのを嫌います。心地良くなりすぎると、成長が止まってしまうからなんですね」
自信たっぷりの色男・チャノスと、世間知らずの働き者・マーティー。日によって、違う役を演じることに苦労はないのでしょうか。
「最初の頃はチャノスをやっていて、途中からマーティーも演じるようになったんです。マーティーは、とても楽観的な前向きな男で、私とよく似ているので、とても共感できますね。とはいえ、ほかの役をやるときもそう変わりません。必要なのは、ギアを入れ換える作業。もう2年もこの作品をやってきていて、それぞれの役柄を熟知しているので、今ではもう何も考えずになりきることができますね」
フランク・シナトラに対する印象を訊くと。
「昔からシナトラの音楽、歌、声が好きだったんです。声を聴いただけで、すぐに彼だとわかるぐらい特徴的ですよね。上品さ、なめらかさを美しい歌声で表現できる、天賦の才能を持った人。この作品に出演してから、彼に対する理解がより深まり、尊敬の念が強くなりました」
マーティー役を演じる際のロン・トドロフスキー
(C) Joan Marcus
『カム・フライ・アウェイ』を楽しみにしている日本の観客に向けて、メッセージをくれました。
「ダンス・プレイの素晴らしさは、動きが言語になるところ。私はいつも、ダンスで物語る作品、特にトワイラの作品は、万国に通じるものだと思っています。英語がわからなくても大丈夫だからです。我々もセリフを使っていません。日本の皆さんにも、ぜひ、大変エキサイティングでエネルギー溢れる、粋で純粋なエンターテインメントを楽しんでいただきたいと思います」
「この3作品は、ビリー・ジョエル、ボブ・ディラン、フランク・シナトラと、音楽スタイルが大きく異なりますよね。トワイラが素晴らしいのは、クラシック、ポップス、ロックンロールなど様々な音楽を使ってバレエの振付を経験してきたことです。多才で、偏見なく何でも受け入れ、すべてのものから創造性を刺激される人。『ムーヴィン・アウト』は、ビリー・ジョエルのロックンロールを使用し、戦争から帰還した兵士たちの精神的な傷やその救済といった強烈かつ思いテーマを扱いました。『ザ・タイムズ・ゼイ・アー・エー・チェンジン』は、ボブ・ディランの曲をすべて比喩として使い、サーカスの曲芸や綱渡りまで取り入れて、私は玉乗りをさせられました(笑)。一方、『カム・フライ・アウェイ』はそれとはまったく違うアプローチで、クラシックでロマンチックなキャバレー・スタイルの作品です。3作品とも、まったく異なるコンセプトなんです」
トワイラ・サープへの賛辞はまだまだ続きます。
「私からみると、画家のような印象ですね。多くの振付家と仕事をしてきましたが、彼女こそ真のアーティストだと思う。いまだ現役で、パワフルであり続けるのもすごいこと。初めて会ったのは、『ムーヴィン・アウト』のオーディションでした。多くの才能あふれる振付家や演出家、ダンサーと仕事をしてきましたが、その誰とも違うんです。まず、ダンスを作るスピードの速さ、瞬発力がある。さらに、そんなクリエイティブな作業を長年続けるだけの持久力も兼ね備えている。アーティストとして彼女は、常により深く、より先へ行こうと挑戦します。だから一緒に仕事をすると、こちらも、もっと先へと駆り立てられるんです。トワイラは、ダンサーに興奮してほしいと望む一方で、ダンサーが陶酔するのを嫌います。心地良くなりすぎると、成長が止まってしまうからなんですね」
自信たっぷりの色男・チャノスと、世間知らずの働き者・マーティー。日によって、違う役を演じることに苦労はないのでしょうか。
「最初の頃はチャノスをやっていて、途中からマーティーも演じるようになったんです。マーティーは、とても楽観的な前向きな男で、私とよく似ているので、とても共感できますね。とはいえ、ほかの役をやるときもそう変わりません。必要なのは、ギアを入れ換える作業。もう2年もこの作品をやってきていて、それぞれの役柄を熟知しているので、今ではもう何も考えずになりきることができますね」
フランク・シナトラに対する印象を訊くと。
「昔からシナトラの音楽、歌、声が好きだったんです。声を聴いただけで、すぐに彼だとわかるぐらい特徴的ですよね。上品さ、なめらかさを美しい歌声で表現できる、天賦の才能を持った人。この作品に出演してから、彼に対する理解がより深まり、尊敬の念が強くなりました」
マーティー役を演じる際のロン・トドロフスキー
(C) Joan Marcus
『カム・フライ・アウェイ』を楽しみにしている日本の観客に向けて、メッセージをくれました。
「ダンス・プレイの素晴らしさは、動きが言語になるところ。私はいつも、ダンスで物語る作品、特にトワイラの作品は、万国に通じるものだと思っています。英語がわからなくても大丈夫だからです。我々もセリフを使っていません。日本の皆さんにも、ぜひ、大変エキサイティングでエネルギー溢れる、粋で純粋なエンターテインメントを楽しんでいただきたいと思います」