●ヒラノの演劇徒然草●
キャラメルボックス・アナザーフェイス『ナツヤスミ語辞典』の稽古場に伺ってきました。
稽古場、とにかく陽気!
むしろ、うるさい!
廊下まで笑い声が聴こえてきます。
これはまさに、夏休みの中学生のノリ。
そんな『ナツヤスミ語辞典』は、3人の女子中学生、カブト・ヤンマ・アゲハが夏休みに体験した不思議な出来事を描いたものです。
プールに入りたくなくて水を抜いてしまったことがバレて、プール掃除を命じられたヤンマたち。そこへ白い服を着た男・ウラシマが来て、カブトが母から借りたカメラで写真を撮る。それを翌日現像してみると、そこに写っていたのは15年前の風景で...。
1989年の初演含め、過去3回上演されている人気作です。
そして今回の公演は、14年ぶりの"アナザーフェイス公演"。
これはキャラメルボックスが他劇団とタッグを組んでひとつの作品を作るスタイルの公演で、1990年代に劇団ショーマ、惑星ピスタチオ、TEAM 発砲・B・ZINとそれぞれ作品を作っていますが、今回は柿喰う客とのタッグです。まだみんな20代の若き注目劇団。
演出は中屋敷法仁。
27歳の中屋敷さんが、成井豊さん27歳の時の作品を演出します。
(中屋敷さん、この「げきぴあ」でコラム連載もしてくれています!)
柿喰う客の面々は、舞台で見るのと同様、タフ&パワフル。声もデカい。
柿喰う客の看板女優・深谷由梨香さんは茶目っ気たっぷりの言動で稽古場のムードを牽引します。中屋敷さんとのテンポ良いやり取りは、まるでコントのよう。
村上誠基さんは好々爺のような笑顔ではじけたギャグを連発するだけでなく、ギャグのご意見番のように他の人の笑いに関しても訊かれていて、またその応酬が面白い。
総じて、「若い!元気!」という印象です。
キャラメルボックスの若きメンバーたちも負けていません。
柿喰う客に出演経験のある渡邊安理さんは、誰よりも大きな声で話し、笑い、柿喰う客流の笑いを自分のものにせんと果敢に挑戦!?
多田直人さんも、大ウケしたあとに「別のパターンもあるんですが...」と積極的にお笑い争奪戦に参加!
カブトたち3人と何かと対立するカニタニ一派に扮するこの3人(柿喰う客の七味まゆ味さん、キャラメルの井上麻美子さん、林貴子さん)のイヤミったらしい演技も、息ぴったり!
「違う劇団とは思えない!」と共演者たちから拍手です。
稽古場は少し狭くて、中屋敷さんはなんと譜面台に台本を置いて立ったまま演出をされていたのですが、自ら台詞を話してみたり動いてみたりと、その分とても軽やか。リズミカルです。
表情も豊かで、出演者の皆さんもつられてのびのびと演じられるんでしょうね。
と、とにかく、笑い声が絶えない稽古場なんですが、もちろんふざけているのではなく、この作品が好きで、だから楽しいんだろうなあ、というのがとても良くわかるんです。
「この台詞好き?」「好きです!」「その好きすぎる気持ちが強すぎです」など、演出家からの冷静な指摘が入ったりするほど。
真剣にお芝居に向き合って、それが楽しいんですね。
お稽古を見ている他の出演者も、こんな笑顔です。
稽古場ですらこんな楽しいんだから、本番は一体どうなるんでしょう。
スピーディな芝居展開と、観終わった後に明るい気持ちになれる、というキャラメルボックス作品の良さが柿喰う客のパワーでさらに倍増されることは間違いなし、です。
チケットは現在発売中です。
これはキャラメルボックスが他劇団とタッグを組んでひとつの作品を作るスタイルの公演で、1990年代に劇団ショーマ、惑星ピスタチオ、TEAM 発砲・B・ZINとそれぞれ作品を作っていますが、今回は柿喰う客とのタッグです。まだみんな20代の若き注目劇団。
演出は中屋敷法仁。
27歳の中屋敷さんが、成井豊さん27歳の時の作品を演出します。
(中屋敷さん、この「げきぴあ」でコラム連載もしてくれています!)
柿喰う客の面々は、舞台で見るのと同様、タフ&パワフル。声もデカい。
柿喰う客の看板女優・深谷由梨香さんは茶目っ気たっぷりの言動で稽古場のムードを牽引します。中屋敷さんとのテンポ良いやり取りは、まるでコントのよう。
村上誠基さんは好々爺のような笑顔ではじけたギャグを連発するだけでなく、ギャグのご意見番のように他の人の笑いに関しても訊かれていて、またその応酬が面白い。
総じて、「若い!元気!」という印象です。
キャラメルボックスの若きメンバーたちも負けていません。
柿喰う客に出演経験のある渡邊安理さんは、誰よりも大きな声で話し、笑い、柿喰う客流の笑いを自分のものにせんと果敢に挑戦!?
多田直人さんも、大ウケしたあとに「別のパターンもあるんですが...」と積極的にお笑い争奪戦に参加!
カブトたち3人と何かと対立するカニタニ一派に扮するこの3人(柿喰う客の七味まゆ味さん、キャラメルの井上麻美子さん、林貴子さん)のイヤミったらしい演技も、息ぴったり!
「違う劇団とは思えない!」と共演者たちから拍手です。
稽古場は少し狭くて、中屋敷さんはなんと譜面台に台本を置いて立ったまま演出をされていたのですが、自ら台詞を話してみたり動いてみたりと、その分とても軽やか。リズミカルです。
表情も豊かで、出演者の皆さんもつられてのびのびと演じられるんでしょうね。
と、とにかく、笑い声が絶えない稽古場なんですが、もちろんふざけているのではなく、この作品が好きで、だから楽しいんだろうなあ、というのがとても良くわかるんです。
「この台詞好き?」「好きです!」「その好きすぎる気持ちが強すぎです」など、演出家からの冷静な指摘が入ったりするほど。
真剣にお芝居に向き合って、それが楽しいんですね。
お稽古を見ている他の出演者も、こんな笑顔です。
稽古場ですらこんな楽しいんだから、本番は一体どうなるんでしょう。
スピーディな芝居展開と、観終わった後に明るい気持ちになれる、というキャラメルボックス作品の良さが柿喰う客のパワーでさらに倍増されることは間違いなし、です。
チケットは現在発売中です。