劇団チャリT企画 楢原拓 vol.08

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チャリT企画主宰の楢原です。
3月公演の『ネズミ狩り』以来、久々のげきぴあブログです。

さてさて、休刊となる『ぴあ』がついに最終号を迎えました。
皆さん、もうご覧になりましたか?

私が初めて『ぴあ』を購入したのは10歳の時。
薬師丸ひろ子さんの大ファンで、その夏に公開されていた映画『探偵物語』(同時上映は『時をかける少女』)の情報を得ようと手に取ったのが最初です。
すっごいおませな子供でしたが・・・・・・(^^ゞ
以来、30年近く愛読し続け、劇団を旗揚げしてからは公演を紹介していただいたりもして、すっごいお世話になりました。
今回はその『ぴあ』への思いと、それから8月の公演の宣伝をちょろっと・・・。

この度の休刊にあたって、古い雑誌の山を漁っていたら、見つけました、ぴあのバックナンバー!

chari-t10.jpg

一番古いのが1986年の3/7号、表紙の絵はボブ・ディラン。(写真の真ん中のやつです)
「あなたが選んだぴあテン&もあテン1985投票結果発表」とあります。
そうそう、「ぴあテン」と「もあテン」の号は捨てずに保管しておいたんでした。

ちなみに、10代・20代の人は馴染みがないと思いますが、昔は「ぴあテン」の他に「もあテン」というのもありまして・・・。
「ぴあテン」が新作の年間ランキング、「もあテン」が旧作の年間ランキング、という具合になっていたんですね。
読者一人につき、映画・演劇・音楽・美術の各ジャンルごとに15点の持ち点で3作品まで投票できるようになっていました。

でもって、中を覗いてみると・・・1985年のランキングです。

▼ぴあテン1位
映画→『バック・トゥー・ザ・フューチャー』
演劇→『コーラスライン』(劇団四季)
音楽→ サザンオールスターズ
美術→ ゴッホ展

▼もあテン1位
映画→『E.T.』
演劇→『キャッツ』(劇団四季)
音楽→ サザンオールスターズ
美術→ 日比野克彦

『バック・トゥー・ザ・フューチャー』なんて懐かしいですねえ。
劇団四季とサザンは当時から強かった!
演劇のランキングを見るとSETとか夢の遊眠社、3○○なんかが上位にランキングされていて、まさに'80年代の小劇場ブーム真っ盛りでしたね。
ちなみに当時はまだ音楽よりも演劇の方が先のページで、演劇という文化が若者全体の中でかなりのステイタスをもっていたことがうかがい知れます。
演劇人としては羨ましい時代です。

私の演劇の原体験である榊原郁恵さん主演のミュージカル『ピーター・パン』も「ぴあテン」「もあテン」の常連で、初演時1981年には「ぴあテン」1位、翌年の再演時には「もあテン」1位を獲得しています。
今や親子連れで賑わう『ピーター・パン』ですが、当時(会場は新宿コマ劇場)は大人の観客も多かったんですねえ・・・・・・というか、実際に多かったのを子供ながらに記憶しています。
その『ピーター・パン』の投票者のコメントの中に、こんなものがありました。

「ピーター☆パンは何回見てもあきない。だからもう一度見たーい。埼玉県・楢原 拓 12歳」
chari-t11.jpg

なんとビックリ! 12歳の私です。
1985年の「もあテン」、小学生らしい、いたって単純なコメント(^^ゞ
そしてさらに、翌1986年の「ぴあテン」にも・・・・・・

「カーテンコールでは、思わず僕も郁恵ちゃんと一緒に宙を飛びたくなりました。(戸田市・楢原拓 13歳)」
chari-t12.jpg

中学生になったので、少しだけコメントも成長してます。
お恥ずかしながら、投票用紙にそんなことを書き記していたんですね。
今の今まですっかり忘れてました。
まあ、小中学生のコメント自体が珍しくて、それで使っていただけたんでしょうけど、我ながらちょっと焦ります(汗)
どんだけ『ピーター・パン』に入れ込んでいたんだか・・・・・・。
でも一緒に飛びたかったのは確かです(笑)

当時は毎年のように投票してましたからねえ。
「ぴあテン」「もあテン」にはかなりの思い入れがあります。
その中でも特に印象深いのは、1984年「もあテン(映画)」1位の『ルパン三世・カリオストロの城』とか、1992年の「ぴあテン(演劇)」1位の夢の遊眠社『透明人間の蒸気』とか。
『カリ城』は、言わずもがな宮崎駿監督の劇場デビュー作ですが、公開当時(1979年)よりもその後のテレビ放映で人気に火がついて、公開から5年経ったこの年、ついに「もあテン」で1位を獲得! 洋画を蹴落として、邦画の、しかもアニメが1位ということで話題になりましたね。
『透明人間の蒸気』は、夢の遊眠社最後の新作公演で、私にとっては小劇場(といってもすでに中劇場でしたが)初体験の公演。ものすごい衝撃を受けて、のちに自ら劇団を旗揚げするきっかけとなった作品でもあります。それまでの劇団四季や商業ミュージカルの牙城を崩したという意味でも大変な偉業でした。その後、程なく遊眠社の解散が発表されることになるわけですが・・・・・・。

いやぁーもうこんな感じで・・・・・・話は尽きず、まさに私の映画・演劇体験は『ぴあ』と共にあったわけで、それがなくなってしまうわけですから、ものすごーく残念です(T.T)
まあ、今のネットの時代にあって、ひとまずその役割を全うしたということなんでしょうが、『ぴあ』が残した39年間・1341号にも及ぶ情報の集積は、'70年代~今日までの日本の若者文化の痕跡として、生き証人として、今後も生かされていくことでしょう。
アナログ終了というこのタイミングに休刊というのも、また何かの象徴でしょうか・・・・・・。
寂しい限りですが、本当に本当にお疲れ様でした!!
ありがとう!『ぴあ』。


最後に宣伝を!
この夏、チャリT企画は「みきかせプロジェクト」というリーディング企画に参加します。
8/3(水)〜8/7(日)まで八幡山ワーサルシアターにて。
うちも含めて4劇団が競演するのですが、チャリT企画は『原発とスーちゃんとビンラディンと私』という私の書き下ろし新作をリーディングします。
詳細は http://www.chari-t.com/ をご覧下さい。
ご来場、お待ちしております。

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