神保悟志主演、笑いあり、涙ありの再演 TAIYO MAGIC FILM「ぼくのタネ」稽古場レポート

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主演の神保悟志さん

元お笑い芸人で、現在は脚本家・演出家・放送作家として活躍している西条みつとしさんが率いる劇団「TAIYO MAGIC FILM」。第13回公演ぼくのタネ 2019が2019年5月24日(金)から赤坂RED/THEATERで再演されます。東京都内で行われている稽古を3時間にわたり、見学させてもらいました。

TAIYO MAGIC FILMは、2012年に劇団太陽マジックとして旗揚げされ、15年に改名しました。
パズルのピースが繋がっていくような伏線回収ストーリーと、劇的に展開する脚本を武器に、泣きたい人、笑いたい人、驚きたい人へ全ての感動を凝縮させて繰り広げられていく人間模様をコンセプトとした作品を作り続けています。

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演出の西条みつとしさん

今回の作品『ぼくのタネ』は、2015年11月に恵比寿エコー劇場で初演されています。「良い意味で想像を裏切られました」「人生ちょっと疲れたなー、って人には元気をもらえる作品」などという感想が寄せられ、好評を得た作品です。今回は、およそ3年半ぶりの再演となります。

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主演の神保悟志さん(右)と、篠原あさみさん 

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主演の神保悟志さん(中央)、篠原あさみさん(左)、由地慶伍さん

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主演の神保悟志さん 

50歳の誕生日を迎える男・桜木優司(神保悟志)が、30年ぶりに広島の実家に戻ってきたところから物語は始まります。

この日は、優司が息子の彼女である茜(西田薫子)に、過去を打ち明けるシーンの稽古がありました。優司を演じるのは、神保悟志さん。低く渋みのある声で、過去の出来事や自分の思いをとつとつと語ります。決して派手な演技ではなく、座って語るだけの演技なのですが、グッと観客の目線を引き寄せる、集中力を感じるお芝居でした。佇まいから中年男性の"哀愁"がよく滲み出ています(とは言え、稽古の合間や休憩中は冗談を言ったり、共演者とお喋りをしたり、笑顔で過ごされていました)。

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演出の西条みつとしさんと話す、杉江大志さん(右)

一方、息子の亮を演じる杉江大志さん。今年に入ってから毎月舞台に立ち続ける売れっ子の杉江さんですが、この日は、父親との距離感をどうセリフに込めるか、どういう空気にするか、繊細な役どころに少々苦戦している様子でした。それに対し、演出の西条さんは、セリフの言い回しや間の取り方、身のこなしなどを自分で実践しながら伝えます。

また、共演する神保さんも「(亮という役柄は)人の痛みが分かる奴なんじゃないかな。生き方が下手な感じが出ればもっと良くなると思う」などと、父親らしい(?)アドバイスをしていました。杉江さんは、それらの助言をもとに試行錯誤を重ねていました。
 
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中村涼子さん

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由地慶伍さん

30分の休憩を挟んで(休憩時間にも、ほとんどの皆さんが動きとセリフの確認を兼ねた自主練をしていました!)、続いてとあるコメディータッチのシーンの稽古。優司の妹の長女・成美(中村涼子)、成美の会社の先輩の恋人・岡宗徹(由地慶伍)らが登場します。

中村さんと由地さんのお芝居はとにかく全力でした。お2人とも声量があるので、一見勢いに任せた演技にも見えますが、より良い言い回しを探ったり、アドリブの改良を重ねたり、丁寧に稽古を積み重ねていることが印象的でした。特に「こうしたら面白いと思う!」と次々とアイディアが出てきて、共演者を笑わす中村さんは、さすがコメディアンヌだと思いました。
 
ちなみに初演時の優司を演じたのは由地さんでした。すでに初演をご覧になった方であっても、キャストが変われば、また違う印象を受けることでしょう。再演ならではの楽しみ方ができそうです。
 
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森林永理奈さん(右)

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演出の西条みつとしさん(左)の話に耳を傾ける、西田薫子さん、杉江大志さん、岩田華怜さん

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小築舞衣さん

この日見学させてもらったのは、ほんの一部分。そのほか、寺坂尚呂己さん、岩田華怜さん、山下容莉枝さん、町田慎吾さん(特別友情出演)、鈴木まりやさん、篠原あさみさんら多数のキャストが出演します(なお、町田慎吾さん、蔭山ひろみさん、畠山U輔さん、仲原由里子さんはWキャストです)。

開幕まであと2週間ほど。まだまだブラッシュアップしていく予感がする稽古場でした。本番でどんな舞台を見せてくれるのか楽しみです。全17公演、6月2日(日)まで。チケット好評発売中!

(文・写真:五月女菜穂)

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