吉本興業の新演芸場「よしもと西梅田劇場」が先月25日、大阪・西梅田の西梅田スクエア(大阪中央郵便局跡地)で開業。うめだ花月が2008年に閉館になってから9年ぶりの大阪キタ・梅田地区の同社演芸場復活となります。
その会場で上演されているのが、よしもと100年の歴史を誇る看板寄席"グランド花月"。漫才、落語、コント、吉本新喜劇など、大御所から若手人気芸人までが総出演の、笑いの都大阪を代表するステージです。
取材日は9月26日(火)14時半の開演の公演回。開業日翌日ということもあり、会場は大入り満員の大盛況でした。前半はテレビでも大人気のキングコング、ティーアップ、笑い飯、テンダラー、カートヤングスペシャルがそれぞれの渾身のネタで会場を笑いの渦に飲み込みます。
キングコングは「カエルの歌」を題材にした小気味良いテンポのネタと共に、遅れてやってきたお客さんを「阪神デパートで買い物してはったから遅くなりはったん?」と絶妙にイジりながら会場の空気をかっさらっていきます。続くティーアップは変わってスローなテンポの独特の掛け合い、旅番組ロケのネタでじわじわと笑いを誘います。笑い飯はボケとツッコミがコントの中で次々に入れ替わる独自のスタイルで彼ら特有の世界観を展開。ガムを踏んづけた後に出てくるガムの精のネタなど、流石の発想力を見せました。
テンダラーは会場の年齢層をネタに取り入れ、安楽死について漫才を始めようとし会場は大爆笑。最後まで切れ味鋭い掛け合いで観客を惹きつけ続けました。
カートヤングスペシャルは時代劇風のコントで、途中には「ウル得マン」で有名な池谷賢二(犬の心)が出演。赤い帽子を被ると会場からは「ああ~」と声が上がっていました。
休憩を挟み、後半は月亭八方、ザ・ぼんち、宮川大助・花子の大御所が揃い踏みでした。月亭八方の落語では天候が悪い中での出雲空港へのフライトの噺に、会場はクスクスからの爆笑に。大ベテランのザ・ぼんちのパワフルな掛け合い漫才に続き、宮川大助・花子は大病を患った大助の手術がネタ。「(手術した場所が)背中から背開きで。お医者さんが術後ヨードチンキみたいなん塗ってはって、まるで鰻の蒲焼みたいでしたわ」と流石のおしどり夫婦(?)ぶりを見せていました。
いよいよ最後はお馴染みのテーマソングと共に、吉本新喜劇が上演されます。今回のお話は老舗旅館の番頭さんが巷で話題の宝石店強盗の犯人かもしれない...というストーリー。笑いを織り交ぜながら時折ほろりとさせる展開で大団円を向かえ、拍手に包まれながら幕が閉じられました。
盛りだくさんの内容でたっぷり楽しめるよしもと西梅田劇場。今後の公演に関する最新情報は、公式サイト、公式ツイッターなどもチェック下さい。
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