『キム・ジョンウク探し』#3 村井良大×駒田一 爆笑&熱血のロングインタビュー!

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■『キム・ジョンウク探し』#3■


村井良大彩吹真央駒田一という、たった3人のキャストで贈るミュージカル『キム・ジョンウク探し~あなたの初恋探します~』

稽古場取材など、多角的に本作の魅力を追っている当連載ですが、今回は村井良大さん、駒田一さんのインタビューをお届けします。
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村井さんは、何をやってもダメダメで、会社をクビになったあげく、"初恋の相手を探してあげる会社"をはじめた男性・ミニョクと、その会社にやってきたヒロインが探したい"初恋の相手"キム・ジョンウクのふた役を。

そして駒田さんは、ミニョクとヒロインが絡む様々な役(男も女も、動物も!?)を演じ分けていく"マルチマン"を演じます。

作品や役柄への考察から、お互いの第一印象、そして駒田さんの意外な過去まで飛び出し、大盛り上がりのインタビューになりました!
※稽古前に行ったインタビューのため、すでにお伝えした稽古場レポートと、時制が逆になっていますが、ご注意ください。


★村井良大×駒田一 ロングインタビュー★


●お互いのファーストインプレッションは?

――おふたりは、初共演ですよね? 

村井「はい。でも一度、飲み屋でご一緒してます(笑)」

駒田「去年の『ダンス オブ ヴァンパイア』の時の飲み会だよね。この仕事をしていると、共通の友だちが多いんですよ。それで、合流しようということになって」

村井「カンパニーの飲み会に、僕ひとり単身でお邪魔して。ホント、心苦しかったです...お邪魔じゃなかったですか?」

駒田「ぜんぜん! というか俺は半分記憶がない(笑)」

村井「マジですか~!たしかに途中で帰りましたよね(笑)」


――そんな"初めまして"の時のことを振り返っていただくのも恐縮ですが(笑)、お互いの第一印象は?

駒田「逆説的になってしまうのですが、今回『キム・ジョンウク探し』の脚本を読んで、村井君の普段の良さが出れば、この作品は面白くなるだろうなと思った...というような印象の人です。ぱっと見、いい感じで爽やかに見える方じゃないですか。でも本質はすごく強いものを持っていて、あまり周りに流されない人なのかなって。お芝居に対してもそういう熱意がある。ミニョクも、確かにダメダメな男の子かもしれないけど、熱意がないと会社を作ろうと思わないですしね」

村井「ありがとうございます! 僕は初めてお会いした時...なんと言うか...非常にたくさん、お酒を飲まれていたので(笑)」

駒田「(笑)! 否定はしない!」

村井「でもその時、「マジで、本当に面白いものにしような」って言ってくださったんですよ。そのひと言だけで、確実にお芝居に対して熱意を持っていて、絶対面白くするという自信もある、プロフェッショナルな一面が見えましたし、その気持ちがキレイに僕の中に入ってきたんです。お酒を飲んだときって本音が出ますしね。だから信頼できる大先輩です」

駒田「稽古場って人間性がすごく出るので、早く稽古をして、お互いを知りたいね。...それを見て「ごめんなさい、こないだ言ってたイメージと違いました」と言うかもしれませんが(笑)」

村井「僕も、いま良く言ってくださったイメージを守らなきゃいけないプレッシャーみたいなものが...!」
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――そして、ここにはいらっしゃいませんが、ヒロインを演じる彩吹真央さんと、出演者は3名のみ。

駒田「僕、3人芝居って大好きで。でもなかなかないんですよ。ふたり芝居はよくあるし、4人以上は普通にあるでしょ。3人だと、いい意味で"三すくみ"、こちらから来たから逃げようと思ったら、もう一方でも待ち構えている...みたいな、そういう関係性で面白い作品になる。だからプロとして、火花を散らして、お互いの引き出しを出し合って、やっていきたいですね」

村井「刺激し合って...ですね。僕は3人芝居の経験はなくて、4人芝居は何回かあるんですが、少人数のお芝居、好きです!」

駒田「そう、少人数の方が絶対面白いよね! でも、面白いというのは、苦しいということでもあるんです。逃げ場がないし。単純にひとりの負担が大きくて、休める時間もないからね」

村井「ただ、役者が大変そうにしていると、それだけで可笑しくなったりしますよね」

駒田「そうそう。今回はコメディだし、そこがいいよね」

村井「3人しかいないと、キャラクターにも感情移入しやすいと思います。僕と彩吹さんは、だいたい同じ役だから、お客さんが応援したくなったり、してもらえると思う。まぁ、僕は2役なのですが。そして駒田さんは20役以上やるんですが(笑)」

駒田「僕は、お客さんがカーテンコールで「あれ? 3人しか役者、いなかった?」って思ってくれたら幸せかな」


●24役!? 演じる駒田さんの悲鳴と、村井さんが2役やる理由

――実際、登場人物はかなりいるんですよね。3人芝居なのに。その大半を、駒田さんが受け持つという...。
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△ 駒田一

駒田「あのね、チラシには22役って書いてあるんですが、実際は24役でした(笑)。なんでもやる"マルチマン"という役どころです」

村井「増えちゃいましたね」


――韓国ではマルチマンが出てくるだけで、客席がキャーキャー言ってましたよ!

村井「たぶん、出てきたとたん、拍手もらうような役ですよね。韓国では"伝説の役"みたいになっているんじゃないですか?」

駒田「『レ・ミゼラブル』で共演したキム・ジュンヒョンに、今度これをやるんだって言ったら「マルチマンですか...すごい役ですよ、あれは。大変ですよ...」って言われました」

村井「いやぁ、これを簡単って言う人がいたら、おかしいですって(笑)」


――駒田さんは、そう言われて、燃えるタイプですか?

駒田「燃えますねぇ~...!やっぱり役者って、何にでもなれる、唯一の職業じゃないですか。実際にはなれなかった職業にでも、犯罪者にでも。なんだったら人間じゃないものにもなれるし、性別も超えられる。それを一度の舞台で20何種類もできる。そしてそれを観て、お客さまが喜んでくれれば、こんなに楽しいことはないです」

村井「稽古場楽しみだなあー! 早く、僕も見たいです。駒田さんのマルチマン」

駒田「...でもね、苦しいんだと思います(苦笑)」

村井「じゃあ発散の場も、作りましょうね...」


――そして村井さんも2役。ひとつは"何をやってもダメなさえない男性(ミニョク)"、もうひとつが"ヒロインの初恋の相手(キム・ジョンウク)"...こちらはカッコいい役どころ。村井さんのふたつの顔が見られる、とても楽しみなふた役です。

駒田「良大のふた役は、それぞれまったく意味合いが違うからね」

村井「最初は僕も、"カッコいい役と、ダメダメな役"、それくらいの演じ分けだと思ったんですよ。でもだんだん、それだけじゃないな、って思い始めています。ひとり二役って、今までに一度やったことあるんですが、それとも全然違う。普通だったら、物語の前半と後半で半分ずつ別の役をやる、とかじゃないですか。これはふた役目(キム・ジョンウク)も、けっこう早めに登場するんですよ。だって、初恋の相手役で、その人を探す物語なんだから、後半に出てくるかなって、普通は思うじゃないですか。でも「そんなところでもう出てくるんだ!」ってところで登場しますよ。だからこそ、この物語の後半はどうなるんだ!? って思いながら、脚本を読みました」
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△ 村井良大

――私は、実はふたりは同一人物なのかなって思いながら読んでました...。何らかの要因で、お互い気付いていないけど、実は探していたその人がすぐそばにいた、っていうパターンなのかと。

村井駒田「あ~~~!」

村井「そういう展開も、ありますよね」

駒田「でも、ふたりでひとつではないですが、ミニョクとキム・ジョンウクを、同じ俳優がやる理由は絶対あるんですよ。だって、何だったら僕が初恋の相手役も含め25役をやって、良大はミニョクだけをやってもいいわけじゃないですか。でもそうじゃない。このふたつに関しては、良大がやらなきゃいけないんです。そうすると、その理由は何なのかなって」

村井「そうなんです。ただのふた役じゃないんです。キム・ジョンウクも単にスマートなだけじゃないし、ミニョクもダメダメなだけじゃない。それぞれ色々な要素が詰まっている。意外とふたりの差がないなと思って、ちょっと細かいひとり二役になりそう。稽古場では、それぞれの魅力探しの旅が始まりそうです。でも、難しそうだけど、楽しそうだな、と思っています」


――駒田さんのマルチマンはもちろん、村井さんのふた役も、一層楽しみになってきました!


●韓国発のミュージカルですが、どこの国の話としても見られる作品です

――さて、この作品、韓国では超ロングランをしているという人気作です。最近、韓国ミュージカルは元気ですよね。ただ、私などはあまり韓国文化に詳しくなく、例えば欧米の戯曲だったら人物の名前を見て男か女かわかるけど、韓国モノだとそれすらわからない。近くて遠いというのは本当だな...と思ったりします。伝える上での難しさを感じますか?

駒田「僕が思うに、今回は何も難しくないと思います。韓国生まれの作品をやっていて、韓国の文化でわかりづらい瞬間って、確かにあるんですよ。でも『キム・ジョンウク探し』に関しては、あまり関係ない。あまり"韓国"を背負った感覚ではないです。日本でも、中国でも、ベトナムでも、どこの国の話としても見られる」

村井「コリアンジョークで軍隊ネタとかはありますけど。物語としては、どこの国でもあるお話ですよね」

駒田「そうそう。そこに縛られない方が、やる側も、観る側も、いいと思います。出だしは韓国ですが...」

村井「色々な国を旅する話でもありますし。インド行っちゃうし!」

駒田「大阪の空港にいたりするしね。確かに韓国ミュージカルであり、韓国で10年も愛されている作品。でもそれをなぞってやるのではなく、僕らがやるからには、僕らならではの作品にしたいですね。日本版は演出も変わりますし。以前『サ・ビ・タ~雨が運んだ愛~』という韓国ミュージカルをやった時なんか、日本国内でも、初演・再演・再々演...と、どんどん作品が変わっていっちゃったもん。なんなら、キャストも3人から6人に増えて(笑)。それが映画やドラマと違う、お芝居の良さでもあります」

村井「もちろん、作品の中で大切な、守るべきものは絶対守りますけどね」

駒田「その兼ね合いがこれからの作業だと思っています」


――今お話に出てきました『サ・ビ・タ~雨が運んだ愛~』など、駒田さんはこれまでに韓国発の作品との接点がありますが、村井さんは?

村井「いや、ないですね。でも韓国映画を観たりはして、その印象が強いです。リアリティを切り取った作品が多い。軍隊があったりする、国民性の違いですかね? なんでこの役者さんたちは、こんなに鬼気迫るものを持っているんだろう、という力強さを感じることが多い。最近だとミュージカルも強いですよね」

駒田「韓国は、エンターテインメントに、国が力を入れているからね」

村井「映画を撮るために、国がお金出してくれますからねぇ」

駒田「舞台芸術もそうだよ! ソウルでは、オリジナルを作るならどんどん使え、って、でっかい稽古場を行政が貸してくれるんだって」

村井「えー! それはもう、下地が違いますよね。そんな環境だったら、役者たちもそれに応えなきゃって力が入るでしょうし。いいなぁ...。僕、あちらのミュージカルを肌で感じたことがないので、機会があったら観にいってみたいです。きっと刺激になると思う」
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●ヒロイン・彩吹さんの魅力と、駒田さんの隠された(?)過去について

――そろそろ、ここにいないヒロインのお話をしましょうか。彩吹真央さんとも、おふたりとも初めてですか?

駒田「そうなの、みんな、それぞれがお互い初共演。全員初めましてなところが、今回は良い方向にいくんじゃないかな」

村井「この3人で出来るのが楽しみで仕方ないです」

駒田「彩吹さん、可愛らしいですよね。パっと華があるし。でも芯はしっかりしてそう」

村井「僕、彩吹さんが出ていらした『九条丸家の殺人事件』を観にいって、すっごく面白い笑える舞台だったのに、そのあとお話をさせていただいたのが、あまりにも冷静なお話っぷりで(笑)。彩吹さんの根っこの強さを垣間見れました」

駒田「僕の方は、『ラ・マンチャの男』を観にきてくださって。「私はなんで今までこれを観ていなかったんでしょうか...それが悔やまれます」というご挨拶を頂いて、それが妙におかしくて。でも真面目なんだろうね」

村井「でも『九条丸家の殺人事件』で、コメディが好きな方なんだろうなっていうのが伝わってきました! コメディが出来る役者さんって、いいですよね」

駒田「お芝居をわかってないと、コメディは出来ないからね」

村井「それを感じるの楽しみでしかないです」

駒田「僕も楽しみでしかない!」

村井「駒田さんは、演出の(菅野)こうめいさんとも、初めてなんですか?」

駒田「俺ね、こうめいさんとは、実際役者としては"初めまして"です。...役者としては」

村井「...んんん?」

駒田「こうめいさんが演出をして、俺が演出部のスタッフとしていたことはあるんだけど。25年くらい前かなあ。僕、劇団(フォーリーズ)を27歳で辞めて、まったく仕事がないときに、手伝ってくれないかと言われたのが、こうめいさんと青井陽治さんがダブル演出のミュージカル『GANKUTSU OH 岩窟王』。(主演の)萩原流行さんのうがい用のバケツをもって走ったりとか、してたの」

村井「えええええー!!(取材現場、騒然となる)すごい話ですね!」

駒田「でももともと劇団って、そういう裏のことを、俳優もやらされるじゃないですか。それは僕にとってプラスにしていこうとずっと思っていました」

村井「マルチマン、できるわけですよ...」

駒田「俺、けっこう色々やってるよ? 東京ドームで、ハウンドドックとか、美空ひばりの裏にいたり。コンサート系もやってる(笑)。大地真央さんのコンサートショーの演出助手とかもやったなあ。劇団やめて、3・4年のあいだで...2本くらいしか舞台には出れなくて。ずっとスタッフやってた」

村井「役者の方が、それでよくクサらずに...」

駒田「いやいや、クサってたよ~! 劇団でそこそこいい役もらってたけど、辞めたら仕事なんてないの。でも、だからこそ、一生懸命がんばったの」

村井「素敵な話ですね」

駒田「だから、その時にスタッフとしてこうめいさんとは出会っていて、役者としてこうめいさんとやるのは初。付き合い長いのにね」
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――彩吹さんも、こうめいさんとは初らしいので...

村井「みんな初めましてですね。みんなが、新しい世界を見れるわけですね。稽古場、楽しみですね~!」


●あなたの初恋の思い出は?

――最後に、ありがちですが、今回の作品タイトル『キム・ジョンウク探し~あなたの初恋探します~』にかけて...初恋にまつわる思い出話などを、お願いできれば。

駒田「よく訊かれるヤツですね(笑)。じゃあ僕から。幼稚園の先生、というような相手ではなく、ちゃんと自分が"惚れた"相手は、中学生のとき。1学年上の女性です。その人とは、実は20年ぶりに会って、今めちゃめちゃ仲がいいの。地元の名古屋で芝居をやると、絶対観にきてくれる。なんなら、マネージャーも彼女のことをよく知っているくらいです」

村井「僕は小学校1年生くらいの時に好きになった、幼馴染の女の子です。小学校のあいだ...中一くらいまで、ずっと好きでしたね。で、告白して振られました。最近会ってないんですが、会えるものなら会ってみたい」

駒田「(小声で)今回、今回!」

村井「呼んだ方がいいですかね(笑)」

駒田「内緒にしとくから!」

村井「いやいや絶対、トークショーとかで喋るでしょ!」

駒田「(笑)。でもそういう思い出がある方にも、来ていただきたいですね。初恋の時のことを思い出して欲しいミュージカルです」

村井「甘酸っぱいけど、大切な思い出ですよね、初恋って。あれがあったから今の自分がある、ってところ、あると思う」

駒田「たいていの人は、大人になると汚れてしまいますが(笑)。でも初恋の、ピュアな瞬間はあったはず。その時の自分を思い出せ!忘れるな!」

村井「名言チックに、締めていただきました(笑)」
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取材・文:平野祥恵(ぴあ)
撮影:石井信実

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【公演情報】
・6月12日(日)~26日(日) よみうり大手町ホール(東京)
・6月29日(水)・30日(木) サンケイホールブリーゼ(大阪)

★終演後ミニイベント・出演者3人によるトークショー開催!★ 
 《東京公演》  
6/12(日)14:00(終演後ミニイベント) 
6/14(火)14:00(終演後ミニイベント) 
6/19(日)18:00(出演者3人によるトークショー) 
6/23(木)19:00(出演者3人によるトークショー) 
《大阪公演》 
6/29日(水)19:00(終演後ミニイベント) 
6/30日(木)14:00(出演者3人によるトークショー) 

★サイン入りビジュアルチケットホルダーを探せ!★ 
 対象公演への来場者全員にチケットホルダーをプレゼントします。 そのチケットホルダーの中に、1公演5枚だけ、出演者3人のサイン入りのものが入っています。 どなたに当たるかはおたのしみ。 
【対象公演】 
《東京公演》6/13(月)・14(火)・16(木)19:00 
《大阪公演》6/30(木)19:00 

 ※その他「バックステージツアー付チケット」「舞台写真付チケット」等、各種企画チケットを販売中!


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