迫力の"アクションプレイ"で魅せ、"笑って、泣けて、考えさせられて、かっこいい"演劇を作り出している30-DELUX(サーティー・デラックス)の新作、『新版 義経千本桜』。
歌舞伎でもおなじみの演目を斬新な解釈で再構築、オリジナルのストーリー展開も織り交ぜ、30-DELUXらしいスペクタクルな歴史劇を描き出します。
主人公・義経は、元宝塚トップスター水夏希!
この注目作の<顔合わせ>現場を取材してきました!
顔合わせとは、稽古はじめに、キャスト・スタッフ・関係者一同が顔を揃えるイベントです。
出演者を中心に、こんな感じで進められています。
まず最初に、30-DELUX主宰・清水順二さんが挨拶。
「今回は〈30-DELUX Dynamic Arrangement Theater〉ということで、歌舞伎作品に初めて挑戦します。新しいことに挑戦する時ももちろんですが、古典に挑戦するのもなかなかプレッシャーがあります。でも、昨年末頃にこの企画を立て、水さんにお話を持っていったところ、水さんも非常に興味を持っていただき、前向きに検討してくださると言ってくれた。そこから動き出しました」というような話から、今回は「どうせ新しいことをやるなら、若いメンバーに託すつもりで」と若手に制作面を任せているということ、結果、とてもお客さまも楽しみにしている期待感が伝わっていること...などを話します。
また客演が多いことから「30-DELUXには若手がたくさんいて、ゲストの皆さんとコミュニケーションをとりたがると思います。ぜひ前向きに、明るく元気に対応してやってください(笑)」といったような話から、場を和ませていました。
そして主人公・源九郎判官義経を演じるのは水夏希さん。
「30-DELUXは初参加ですが、アクション・殺陣もしっかり食いついていきたいと思います」と意気込みを。
静御前を演じる新垣里沙さんは、『デスティニー』(2013年)に続き2回目の参加。
『デスティニー』でも小柄な身体を大きく使い、躍動感ある殺陣で魅せていましたね。
狐忠信役の佐野岳さんは、
「歴史を扱った作品ということで、僕なりに色々調べました...。そして奈良に、僕が演じる源九郎狐が祀られている稲荷神社があるということで、行ってきました!公演の無事を祈ってきました」とお札を手にご挨拶。
皆さんからも拍手&歓声!
身体能力の高い佐野さんですが、狐忠信のシーンは歌舞伎でももっともアクション性の高い人気エピソード。
身体能力の高い佐野さんですが、狐忠信のシーンは歌舞伎でももっともアクション性の高い人気エピソード。
どんな風に見せてくれるのか、期待です。
聖也さんと、森大さんはWキャスト。
「僕は動くのが好きなので、アクションで花を添えられれば...」と、アクションを得意とする聖也さんが話せば、
30-DELUXのベテラン・森さんは「聖也君と同じ役...むしろ親子じゃないかと...」と苦笑気味。
森さんは、殺陣の指導も担当です。
小笠原健さんは
「30-DELUXは2回目ですが、準劇団員として頑張りたいと思います、ライバルは森さんです!」と大きな声で宣言!
TEAM 発砲B-ZIN出身、武藤晃子さんも30-DELUXの常連。
「30-DELUXはホームグラウンドのような、ありがたい存在。去年、子どもを産みまして、本当に色々な人の手を借りながらこの場に立たせていただいています。頑張らせていただきます。(作品を)ふたり目の子どもだと思って一生懸命育てたい」という意気込みです。
その武藤さんについては清水さんが「何度も30-DELUXに出てくれていて、僕の、そして30-DELUXの精神的な支え。子どもを産んだばかりですが、ご家族とも何度も相談し、出ていただくことになりました。彼女がいるといい影響を与えるので絶対に出てほしいと思った」と話していました。
馬場良馬さんは武蔵坊弁慶役。
弁慶といえば、やっぱりゴツいイメージがありますが...
「こんなヒョロい身体ですが、弁慶をやらせていただきます...全力で頑張ります!」とのご挨拶でした。
スタイリッシュな弁慶、楽しみですね。
そして弥助実は三位中将惟盛は、坂元健児さん。
坂元さんも『ディスティニー』に続いての参加です。
「漢字ばかりの台本で...漢字を調べまくったのですが、自分、ガラケーなので調べられず、小学生時代に使った国語辞典を引っ張りだして調べたのですが挫折しました...。今、どなたが何役、というご紹介がありましたが全然耳に入ってきません。正直僕、この場にふさわしくないんじゃないか...」と後ろ向き発言で、場を笑わせる坂元さん。
でも「もうチラシが出来てポスターも貼ってあるのでしょうがないと思って...頑張ります!」とのことでしたよ。
ご挨拶だけ聞いても個性豊か!
彼らが源平の戦いと、その戦いに巻き込まれる庶民たちの物語をどう描き出していくのか、楽しみですね!
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
【バックナンバー】
【公演情報】
7月16日(木)~20日(月・祝) サンシャイン劇場(東京)
7月22日(水)・23日(木) 名古屋市北文化小劇場(愛知)
7月28日(火) 福岡市民会館 大ホール
7月30日(木)・31日(金) サンケイホールブリーゼ(大阪)
一番盛り上がっていたのは、もちろん坂元さんのご挨拶でした...♪