錦織一清、ドタバタ喜劇に初挑戦?!笑いがもたらす劇場いっぱいの幸福感をお楽しみに!
好評のうちに東京公演が幕を下ろした「パパと呼ばないで~イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー~」。
いよいよ11/1より、大阪公演が始まります。
三谷幸喜が影響を受けた作家としても有名なレイ・クーニ-は、イギリスを代表する喜劇・笑劇作家。
彼の傑作『It runs in the family【イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー】』は、世界各地で上演されており、日本では20年ほど前に加藤健一事務所が『パパ・アイ・ラブ・ユー』(演出:綾田俊樹/出演:加藤健一・角野卓造ほか)の邦題で上演し話題となりました。
2004年にはパルコプロデュースでル テアトル銀座で上演され(演出:山田和也/出演:上川隆也、羽田美智子ほか)、個性的かつ魅力的なキャラクターたちが畳み掛けるようなテンポの展開に巻き込まれ右往左往する様に、客席には大きな笑いの渦が起こりました。
終演後には劇場中に〝笑いによってもたらされた幸福感〟が漂い、徹底的に観客を楽しませるためだけに作られたRay Cooney(レイ・クーニ-)の「笑劇」の力が十分に証明されました。
10年経った今、あの〝幸福感〟をまた劇場中に満たしたい、こんなご時世だからこそ劇場という夢の空間で思いっきり笑いにひたってほしい...。
主演には、最近では俳優としてのみならず演出家としても活躍中の錦織一清。の知的で情熱的な雰囲気は主人公のエリート医師・デーヴィッドそのものです。嘘に嘘を重ねついには看護師姿(女装)にまでなってしまう主人公・デーヴィッドを熱演します。
デーヴィッドの息子役・レズリーには、やはりパルコ劇場初登場、A.B.C-Zの塚田僚一。
ジャニーズ事務所の大先輩・後輩という同じ'DNA'を持つ二人の息の合った父子をお楽しみに。
デーヴィッドの元愛人で"抱きしめたくなるほど可愛らしい女性"ジェーンに、はしのえみ。
エリート医師にふさわしい上品で美しい妻ローズマリーは瀬戸カトリーヌ。
デーヴィッドの嘘のせいでとんだ騒動に巻き込まれる同僚の医師ヒューバートに酒井敏也。
ヒューバートの優しい母親はお笑いコンビ「ピンクの電話」の竹内都子。
混乱した状況をますます混乱に陥れる入院患者ビルには初演から唯一続投の綾田俊樹。
東京公演観劇レポートをお届けします!
~東京公演観劇REPORT~
客席がこんなにも沸くとは! レイ・クーニー作『パパと呼ばないで 〜イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー〜』の東京公演初日、それを体感した。レイ・クーニーは笑劇の名手、つまり観客を笑わせることに徹底している。
1984年の英国初演以来、世界中で愛されているのも納得だ。
その主役・デーヴィッド医師を演じるは、錦織一清。次々に襲う(主人公にとっての)災難に翻弄される様が半端ない。
A.B.C-Zの塚田僚一が暴れ、はしのえみと瀬戸カトリーヌが振り回し、酒井敏也が巻き込まれ、竹内都子がほっこりさせ、綾田俊樹がボケ倒す。芝居をぐっと締める他キャスト、山田和也の丁寧な演出......抜群のチームワークだ。
物語? それはご覧になってのお楽しみ。場人物と共に振り回されてみて。(金田明子)