ウィーン・ミュージカル・コンサート2~オケ合わせに潜入 Part4

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■ウィーン・ミュージカル・コンサート2 短期集中連載 vol.4■


「ウィーン・ミュージカル・コンサート2」、開幕はいよいよ明日ですよ!
本日もげきぴあは怒涛の掲載で、舞台の裏側をお伝えします。
今回の登場は、イングヴェ・ガーソイ・ロムダール

『モーツァルト!』世界初演の、ヴォルフガング役
その後も数々の大作ミュージカルに出演しています。

良く伸びる高音が、聴いていて気持ちいいです。
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イングヴェには、もちろんヴォルフガングのナンバーを期待しちゃいますよね!
そして、この「ウィーン・ミュージカル・コンサート2」は、その期待に応えてくれるんです。
この日はヴォルフガングのナンバーを立て続けにオーケストラと合わせたイングヴェ。
中でも、「僕こそ音楽」は...
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現在のところ唯一のウィーン版『モーツァルト!』のCDではカットされてしまっているので、ものすごく、貴重!!
イングヴェの「僕こそ音楽」が聴けるなんて...しかも日本で
感動です。

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衣裳も着けない状態でももう、"ヴォルフガング"だというのが伝わってきますよね。


そんなイングヴェですが、歌い終わると、しばし沈黙ののち、指揮の塩田さんのところへ。
何か、やりたいことがあるみたいですよ?
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入念に打ち合わせています。
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結果、オーケストラも巻き込んで、音楽家・モーツァルトっぽい演出が加えられていました!
どんな風になるのか、お楽しみに~。



さて、イングヴェにも、もちろんお話を伺ってきました。

――あなたのヴォルフガングが日本で聴けて嬉しいです。今、リハーサルですが日本で歌った感想をお願いします。

「心がすごく開いた感じです。きっとこの素晴らしさはご想像いただけないと思います! 『モーツァルト!』を歌ってからはもうすごく時間がたってしまっていますが、当時、この役を作るということは特別な時間でした。ですのでこの作品のナンバーを歌うと、家に戻ってきた気持ちになります。東京でも「家に戻ってきた」と感じるということは、とても楽しいことですよね。自分も歌うのをすごく楽しみにしています」


――やはりこの作品からのナンバーが中心になるかと思いますが、あなたにとって『モーツァルト!』はどういう作品ですか?

「当時自分がこの作品で主役に抜擢され、この役を作るという状況になったんですが、それまで自分がやってきた仕事というのは、作品がすでにあり、その役に自分を当て込むということが多かったんです。でもこの時は自分がゼロから作品を一緒に作り上げるチャンスが与えられました。ですから自分の持っているカラーや性格を役に入れていくことが出来て、自分にとってもその時間は特別で素晴らしい時間でした。自分にとっては今も重要な役です」


――日本ではウィーン・ミュージカルはとても人気があり、今回のコンサートを楽しみにしているお客さまがたくさんいます。その人たちに、ここを楽しみにしてほしいというポイントを教えてください。

「どこがいいよ、ということを自分たちから言うのは難しいですね(笑)。自分たちの役割はウィーンのミュージカルが持っている良い面、激情や心情、エモーショナルな面をそのままお客さまに伝えられるようにするということだと思います。このコンサートできちんと伝えたいと思っています」




そして、指揮・音楽監督の塩田明弘さんにもお話を伺ってきてしまいました。
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――ウィーンでのお稽古も、塩田さんは参加されていたそうですね。

「はい。前回公演はウィーンの指揮者が来日しましたが、僕は『SUPER LIVE vol.2"LOVE LEGEND"』(2009年)という公演で、今回のメンバーの中ではルカスと一緒だったんです。それで、ルカスが日本に面白い指揮者がいるって言ってくれていたみたいで...。もちろんプロデューサーから話があったんですが、色々なことが重なって僕がやることになりました。嬉しいですし、やっぱり興奮していますよ」


――今回のソリスト、オーケストラ含めたカンパニーはいかがですか?

「本当に音楽の醍醐味...魂を吹き込んだ音を、歌とオーケストラで聴いていただきたい。音楽って言葉が違っても国境を越えて伝わるし、現在まさに『エリザベート』に出ている人たち...エリザベートのアンネミーケやトートのマーク、二度とないようなキャスティングで、二度と揃わないかもしれないスターの皆さんが来ます。そこに日本のオーケストラが合わさる。今日のオケ合わせでも皆さんオーケストラが素晴らしいと言ってくれるし、ウィーンと日本のコラボという、なかなかありえないものになりますので、ぜひ楽しんでいただきたいです。
それに加え、原語の素晴らしさ、面白さですね。日本ではもちろん日本語で歌われることが多いんですが、原語で聴いていただくこともとても大切だと思うんです。言葉の伝わり方、音楽の伝わり方、音楽と言葉と声との融合を皆さんに感じて欲しいです。
さらには、ウィーンの彼らがブロードウェイの曲も歌うし、ロンドン・ミュージカルやディズニーの歌も歌う。それがどう聴こえるかも楽しみですよね」
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ウィーンのミュージカルの音楽的な特徴はどういうところにあるのか、教えてください。

「やっぱり音楽の都であるウィーンの基本的な音の重厚感、音の積み重ね方があります。特にフレージングは長いですね。そういった意味では歌う人もすごく体力がいるし、演奏者も体力がいる。体力と言うか、フレーズをどれだけ緊張感を持続して歌えるか、演奏できるかという、そこがウィーン・ミュージカルならではの重厚感を生み出していると思います。でもどこかお茶目なところもあるんですよね。僕が最初にウィーンのミュージカルに参加したのは『エリザベート』なんですが、やっぱり重厚感のある音楽だな、さすが音楽の都・ウィーンから発祥したミュージカルだなと思いました。ライトなところもありますが、荘厳さを感じますよね」


――ところで塩田さんは"踊る指揮者"と呼ばれていますが...

「あれね、踊ってるわけじゃないんですよ! 音楽を表現してるのがたまたま踊ってるように見えるだけで。もちろんブロードウェイ・ミュージカルの楽しいビートで進む曲は踊ってるところもありますが、基本的に音楽を表現していると、体がそうなっているんです(笑)。
オーケストラというのは面白くて、本当にいろんな方がいる。僕は指揮者はシェフだと思う。オーケストラのメンバーはみんな素材で、それを生かすも殺すも腐らせるのも、美味しく食べていただくのもまずくするのもシェフである指揮者次第だと思っていますので、どうオーケストラに作品を伝えて盛り上げていくか、それが指揮者の仕事ですね」

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最後に、歌い終えて、嬉しそうに笑うイングヴェのカットをどうぞ。

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公演は、7/5(金)~6(土) Bunkamura オーチャードホール、
7/11(木)~15(月)梅田芸術劇場メインホール、
7/20(土)~22(月)東急シアターオーブ にて。
チケットはいずれも発売中です。

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