■新演出!『レ・ミゼラブル』2013■
3月26日、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の稽古場見学会が行われました。
新演出ということで、謎のベールに包まれている2013年度版『レミゼ』。
新演出・日本版が披露されるのは、これが初です!!
※本番前に予備知識を入れたくない方、この先読み進まないようご注意を...。
当日は、抽選で選ばれた40名のお客さまが稽古場に来場。
わずか5日間の募集期間で集まった人数が2000名、その中から選ばれしラッキーなお客さま40名です。
みなさんすでにチケットを購入してますよねー?といった、お決まり(?)のやりとりなどもありつつ。
なんと、すでに5回以上のチケットを購入の方もチラホラいらっしゃいました。
キャストの皆さんからも「すごーい」の声が。
こちらは演出のジェームズ・パウエルさん。
「このようなタイミングでお客さまに入っていただくことは、とても珍しいことです。でもより良くするためにも、お客様に入っていただいた状況に出演者が慣れなくてはならないので、このタイミングで来ていただくのも良いことですね」と歓迎の意。
また、新演出版の演出について、
「キャメロン・マッキントッシュが、私と、共同演出をしているローレンス・コナーに難しい注文をしました。『レ・ミゼラブル』はご存知のとおり初演から25年以上たっているんですが、25年たったところで新しくこのショーを考え直して欲しい、感じ方、見せ方、すべてを25年間やっていたものとは何か違うものを見せて欲しいと言われました。オリジナルの演出の『レ・ミゼラブル』がどれだけ人気があったか皆さんご存知だと思うのですが、それを考えると、私たちに課せられたのは大変な責任で、すごく怖かったのと同時にとてもワクワクと興奮もしました」と、当時の心境をあかします。
また、具体的なみどころとしては「新しいバージョンでは、映像を使います。これは、(原作者の)ユゴーが200枚以上の絵画を描いていた素晴らしいアーティストだったことから、その絵画にインスパイアされた映像を投影します。これによって、そのシーンがどの場面なのかを説明しています。彼の小説と彼の芸術作品を結びつけてひとつの作品にするということはとても素敵でした。それを観客の皆さんに最初からお見せすることによって、<想定外を予想してください>ということを訴えています。物語はもちろんオリジナルと一緒で変えることはできませんが、見せ方、感じさせ方、聴かせ方が今回、大きく変わっています」とアピールされていました。
さて、今回披露されたのは2場面です。
まずは『一日の終わりに』のシーン。
場所はバルジャンが経営する工場。
そこで働いているファンテーヌが、従業員たちといざこざを起こしてしまいます。
ファンテーヌは知念里奈さん。
ブルーの帽子は、映画版でも印象的でした。
工場長は、田村雄一さんですね。
騒ぎをきいて、バルジャンがやってくるのですが...
バルジャン、今回はそんなところから登場するんですね!
バルジャンはキム・ジュンヒョンさん。
声量豊かで、いい声です。
結局、ファンテーヌは工場を追い出されてしまいます...。
続いて1幕ラスト『ワン・デイ・モア』のシーンです。
ここでは両脇の塔(と呼んでいいのでしょうか)が大活躍。
全体的に、オリジナルに比べて、高さのある演出という印象です。
バルジャン=キム・ジュンヒョンさん。
マリウスが原田優一さんで...
コゼットは若井久美子さんでした。
恋人たちは左右の塔から、見つめあっています。
バルコニーを使うと<恋人感>がアップしますね!
『ウェスト・サイド・ストーリー』や『ロミオとジュリエット』などを彷彿としちゃいます。
そんな恋人たちの間で、ポツリと寂しげなエポニーヌ。昆夏美さん。
アンジョルラスは上原理生さんでした。
上原さん、リーダー感がハンパないです...!
ジャベールは川口竜也さん。
テナルディエ夫妻は、駒田一さんと、森公美子さん。
このふたりがいるところは...
こんなに高いんです!
オリジナル版では、地下から顔を出していたテナルディエ夫妻が、一番高いところにいて、ほかの人たちを見下ろして(Look down)いるのも、興味深い!
「私は戦おう」とマリウス。
もともと『ワン・デイ・モア』は、1幕ラストにふさわしく、それまでに出てきた登場人物ほとんどが登場し、それぞれの「明日」を歌う、点景のようなナンバーですが、その<点景>度が増してしている気がしました。
たぶんこれ、舞台では照明効果で、舞台のあちこちにいるプリンシパルさんたちが浮かび上がる感じですよね...きっと!
じゃん!
曲が終わると、ジェームズさんから「アンジョルラスさん、ありがとうございました。では、戦いへ行ってください(笑)」とユーモラスなねぎらいが。
そしてジェームズさんからは最後に「今日観ていただいたのは骨組み。オーケストラではなくピアノ演奏でしたし、照明も作業灯。衣裳も着けていません。これからまだまだたくさんのものが足されて、劇場ではまったく違うものになっています」と本番への期待が語られました!
本当に、楽しみです!!
公演は5月3日(金・祝)から7月10日(水)まで東京・帝国劇場(4月23日(火)よりプレビュー公演あり)にて。チケットは発売中。
その後福岡、大阪、愛知でも上演されます。