野村萬斎、演出・出演の『マクベス』が2月26日(火)に開幕!


古典と現代、西洋と東洋を融合させた大胆な新演出
MANSAIマジック!

Macbeth_01.jpg撮影:石川純(野村萬斎)

 

狂言師・野村萬斎が構成・演出・出演を務める舞台『マクベス』が、プレビュー公演を経て、2月26日(火)、東京・世田谷パブリックシアターで初日を迎える。

同劇場の芸術監督を務める萬斎は、これまでにも『間違いの喜劇』を狂言に翻案した『まちがいの狂言』や、『リチャード三世』を日本の戦国時代に置き換えた『国盗人(くにぬすびと)』など、シェイクスピア作品を能狂言の手法を使って再創造することに果敢に取り組んできた。

『マクベス』は、萬斎が1994~1995年にかけての英国留学時代より構想をあたためてきた作品。
2008年のドラマ・リーディング公演を経て、2010年、世田谷パブリックシアターにて初演し話題となった。
今回上演する『マクベス』は演出を一新し、東京、大阪公演を経て、ソウル、ニューヨーク公演と、念願の世界ツアーを行う。

伝統芸能の継承者として生きる萬斎が考える「古典と現代の融合」と「西洋と東洋の融合」を体現する萬斎流『マクベス』に注目したい。

能狂言の手法を使って5人で演じる『マクベス』

―人間 対 魔女(森羅万象)―

萬斎が演出を手掛ける『マクベス』の最大の特徴は、出演者をマクベス夫妻と魔女3人の"5人のみ"に絞った点だ。多くの登場人物で描かれたシェイクスピア四大悲劇のひとつ『マクベス』の世界を、狂言師ならではの発想で可能な限り枝葉を削ぎ落とし、そのエッセンスを抽出。今、『マクベス』は何を映す鏡なのかを追求したオリジナリティ溢れる作品に仕上がった。人間も森羅万象(自然)の一部であると俯瞰し、人間の営みの滑稽さに焦点をあてる狂言的なマクロの視線と、人間の精神性や情感に迫る能的なミクロの視線を向けることで、「人間 対 魔女(森羅万象)」という構図をくっきりと浮かび上がらせる。明日(未来)を考えることができる動物は人間のみ。人間は、「明日をより良くしたい」と願うあまり、自然の摂理に反することにまで手を伸ばしている。『マクベス』で魔女が語る「きれいは汚い、汚いは きれい」という名台詞にも通じる、人間が未来を良くするために作った正の財産が負の財産を生み出すという、現代に対する問いかけも全編を通してちりばめられた作品。


布や竹を自在に操り、観る者の想像力を無限にかきたてる
「和」の美しさが凝縮された、思わず息をのむ舞台

能舞台と同様に三間四方(さんげんしほう)のシンプルな舞台で、衣裳や美術にも「和」のテイストをふんだんに取り入れている。また、舞台美術や小道具として、能の面(おもて)を用いたり、日本の「風呂敷」をヒントにした布や竹の棒などを使用。これらを役者が自在に操ることで、思わず息をのむ美しい世界が目の前に広がり、観る者の想像力をかきたてる。四季鮮やかな日本、また、大震災ではその自然の脅威をも知った日本。この土地で生きる日本人の感性やアイデンティティーを、この舞台を通して海外にも伝えたいと考えた萬斎。日本人が敢えて異国のシェイクスピア作品に取り組む意義を提示できる作品を目指す。

Macbeth_03.jpg撮影:石川純(野村萬斎)

 


本公演初日を控え、海外公演への意気込みを含めたコメントが萬斎とマクベス夫人を演じる秋山菜津子より寄せられた。

 

◆野村萬斎
「今、『マクベス』という現象をどのように捉えるか。時代と国境を越え、能狂言の手法をもって、世界に問うてみたいと思っております。日本の精神で読み解いた本作が、海外でどのように受け止められるのか、 とても楽しみにしています」

Macbeth_02.jpg撮影:石川純(野村萬斎)

 

 

◆秋山菜津子
「私にとって初めての海外公演です。国籍、文化の違いを越えて、何か少しでも伝えられることができたらなと思っています。楽しみます」 

Macbeth_04.jpg撮影:石川純(左から 福士惠二、秋山菜津子、高田恵篤、小林桂太)


公演は3月4日(月)まで。

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