『カム・フライ・アウェイ』完全ナビ! vol.8

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●トワイラ・サープが語る その1●

今回から2回に分けて、構成・振付・演出を手がけたトワイラ・サープのコメントをお届けいたします。何しろ、『カム・フライ・アウェイ』を仕掛けた張本人ですから、作品を知る上でためになる話が盛りだくさんです。
vol.5にて、略歴を紹介いたしましたが、彼女とフランク・シナトラとの関わりは深く、『ワンス・モア・フランク』(1976)、『ナイン・シナトラ・ソングズ』(1982)、『シナトラ組曲』(1984)と、過去3度にわたって、シナトラの音楽を使用した作品を発表しています。なぜ、シナトラにこだわり続けるのか、訊いてみました。

「最初に彼の存在を意識するようになったのは、映画の中のシナトラに出会ってからです。幼い頃、両親が経営していたドライブイン・シアターの大スクリーンで、その姿を見て。上映作品を選定する係だった母が、彼の大ファンだったんです。1940年代、すでにシナトラはカリスマ的パフォーマンスで多くのファンを魅了していました。観客に対してなんて大きなパワーを持っている人なんだろう、という印象でしたね」

twyla_0601_1.jpg(C)Shino Yanagawa

彼の歌唱のどこに魅力があると考えているのでしょう。

「リズム感、フレージング、そして歌うことで歌詞のドラマ性を表現できる才能ですね。愛をユーモラスに表すものだったり、冗談だったり。皮肉と冷笑......近い意味ですが、それらの微妙な違いまで区別して表現してしまう。ポップソングが、オペラのアリアのように聴こえるんです、彼が歌うと。たとえば『マイ・ウェイ』。ほかの誰にも真似のできない歌い方になっていますよね。彼は真の音楽家であり、音域の広い、とても素晴らしい楽器(声)の持ち主でした。曲のオーケストレーションがジャズ仕様になっていない場合でも、ジャズに聞こえるよう、歌い方で工夫することができたほど。常に準備に事欠かないし、何より、自分の声を十分に理解していた。だから、あのように長い間活躍できたんだと思います」

生前のシナトラとはどのような交流があったのでしょうか。

「『ナイン・シナトラ・ソングズ』は何度か観に来てくれましたが、ある日、舞台に上がって、カーテンコールに参加したんです。それで、涙ぐみながら、"すばらしいなあ"と。"なぜ泣いているの?"と訊くと、"ダンサーになりたい。私も踊りたい"と言い出して。それを聞いた私は、"フランク、あなたはすでに映画の中で素敵に踊っている、立派なダンサー。でも、転職までは考えないほうがいい"と言ってあげました(笑)。どうやら、ダンスへの憧れは本物だったようで、のちにケネディ・センター栄誉賞を受賞した際、授賞式の出し物として私の『シナトラ組曲』を選んでくれたんです」

****************

最後に、耳寄り情報を。
『カム・フライ・アウェイ』特別番組の放映が決まりました。

・番組名    「こころの神様」シアター まいど!綾戸智恵のNY
・放送局    BS朝日
・放送日時   6月3日(日)15:00~15:30
・ナビゲーター 東貴博

シナトラがいたからこそシンガーを目指したという綾戸さんが、ゆかりの地をめぐり、そして『カム・フライ・アウェイ』の舞台を堪能します。お見逃しなく。

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