さて今回は第2回目。
『THAT FACE~その顔』の稽古もじっくりと、でも順調に進んでいます。
よろしくお願いします。
で、前回予告したスタッフ・キャストとのお仕事の話をする前に・・・
そもそもお芝居とは?
という事を一回考えてみたいと思います。
このお話が、前回の予告と繋がってきますので。
みなさんは、戯曲というものを読んだ事がありますか?
学校の教科書にも載っていますが、なかなか一本全部読むのは面倒くさいですよね。
実際、戯曲って売れません。
なぜでしょう?
まず戯曲がどういう風に書かれているか。
Aさん 私はAと思います。
Bさん いや、それはBじゃないの?
Cさん 分かってないな~。これはCだよ。
さて、誰が言っている事が本当でしょう。
人間は普段生活していて、いつでも100%思ったままに思った事を話しているわけではありません。つまり、ウソが混じっているわけです。
上記の会話でいえば、
みんなが半分ホント、半分ウソ、そんな会話をしている事。
それが面白い戯曲です。
そのウソ程度、ホント程度を味わう事が、戯曲を読む事の醍醐味だし、
演出という作業、役を創るという作業の最大の楽しみでもあります。
普通の本(小説など)だと、
ある結論に向かって、組立てられていきますよね。
でも戯曲では、ウソとホントを読み分けていこうと思うのですけれど。
別に最後までウソをついても構わないわけです。
っていうか、
スタッフ・キャスト全員で大きなウソをついて
そのウソをお客様に堪能して帰っていただく、
それが我々の仕事です。
「今回はこんなウソをつこう!」
その旗振り役が演出家です。
一般社会で嘘つきは非難されますが、
我々の世界では、嘘が上手ければ上手い程、人に褒められます。
楽しいですよ~。
それでは、また次回。