「よいお席はお早めに」
山の手事情社ルーマニアツアー凱旋公演のチケット販売がいよいよ始まりました!
今回は全席指定席です。
順次、受付順に良席をおさえていきます。
つまり早いもの勝ちです!
いつまでも あると思うな 若さと空席。
気付けばアラサーになっていました谷口です。
ちなみに私は今年のシビウ演劇祭も観客として行ってきました。
今年も 観客として?
響きが切なく残りますが、演劇祭が今年もとっても楽しかったので、よしとします。
今年は同期の安部みはると行ってまいりました。
山の手が上演する当日にシビウ入り。
到着し、ホテルのチェックインより先に、劇場のチケットセンターへ。
みはると、
「これでもし席とれなかったら、ものすごい笑い話だよね」
「私達、日本からルーマニアまで一体何しに来たんだろうってなっちゃうよね~」
冗談を言い合いながらも、
実は数時間後に控えた山の手「オイディプス王」への興奮で胸がいっぱいでした。
まるで甲子園決勝戦出場校ピッチャーの母の気分です。
そんな二人が意気揚々とチケットセンターに乗り込むと、
なんと、前売チケットは完売したとのこと・・・っ!!?
な、なんですとっ!!?
目の前で電車の扉が閉まっちゃった時の悲しい気分に一気に転落。
でもここで引き下がるわけには行かない!
なんたって、このために日本からルーマニアまで来たんだから!
開場直後の当日券にかけよう!!
ひとまず荷物をホテルに置いて、腹ごしらえをして体勢を整え、販売予定時刻の30分前に劇場扉の一番前に陣取る二人。
他にはまだ誰も並んでいる様子はなし。
さすが日本人! 時間の早さはどこにも負けないぜ!
15分前くらいになると、当日券狙いの人が何人かちらちらと現れてきました。
一番前は誰にも渡さないわよっ!!
鼻息を荒くし、勝手に「日本人だからって舐めるな!」と意気込む二人。
内心は「チケットが本当に取れなったらどうしよう!!」とひやひやでした。
皆は今頃ゲネプロ中かなぁ。
何も問題は起きてないかなぁ。
誰も怪我してないかなぁ。
アラサー女が二人、子供のようにガラス扉にぺたぺた指紋をつけて会場内をのぞきこんでいると、
関係者出入口から演出・安田氏が登場!!
「あ~!安田さーーん!!ここです、ここーーー!!」
たいした距離でもないのに両手を振って大声で叫ぶ二人。
さながら雲の糸を発見して喜ぶカンダタの心境。
チケットが売り切れで入れるかどうかがわからないことを伝えると、
「いや、どうにかして入った方がいいよ。俺はこれから一度ホテルに戻らなきゃいけないから。」
と、去っていく安田氏。
えええー!?行っちゃうのーーっ?!
公演劇団主宰の権限でなんとか入れないのかなぁ。ちぇっ!
肩を落としていると、今度は演出助手・くみこさんが登場!!
「安田さんから電話があって、二人が入れなくて困ってるから、何とかしてやってくれって。」
なんだー安田さん、ちゃんと連絡してくれてたんじゃないっすかぁ!
ちぇっ、とか思ってごめんね。ありがとう!
どうにかこうにか無事会場に入れた二人。
キャストの皆にも挨拶もできて一安心。
よかった、皆元気そうだ!
あとは舞台の成功を祈るのみ!!
その後、劇場スタッフさんの計らいで私達の席も用意していただき、無事観劇することが出来ました。
舞台がどうだったかは、9月に皆さまご自身の目でお確かめください。
皆様、よいお席は、余裕を持ってお買い求めくださいませ。
『タイタス・アンドロニカス』
ルーマニア公演ダイジェスト版
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