松井周が最新作を2作同時上演!!
サンプル「自慢の息子」×さいたまゴールド・シアター「聖地」
サンプル制作 三好です。
サンプルの舞台といえば物語に密接に結びついた舞台美術(杉山至+鴉屋)が重要なファクターとなります。
例えば2008年にアトリエヘリコプターで上演された「家族の肖像」という作品では、2mの高さの客席で四方を囲み、俳優は観客に見下ろされる中央部分を使いました。ゴミやじゅうたん、家具で混沌とした空間はコンビニエンスストアや若者の部屋、ひきこもりの男の部屋、あるいは空想の世界へと自由に変化し、現代を象徴する作品となりました。
2009年にこまばアゴラ劇場で上演された「伝記」は、伝記を書く架空の一族を通し、歴史と神話の相違について問うた作品です。劇場を横使いにし、壁を黒と白のシマで塗り、砂をまいたそこは地下シェルターでありながら、歴史を並べるべき場所である博物館にもなり、観客は歴史の証人として存在させられました。
サンプル「あの人の世界」2009年 Jun Ishikawa
2009年秋の「あの人の世界」はフェスティバル/トーキョー09秋参加作品で、東京芸術劇場小ホール1で上演されました。地面、傾斜のある三角形、空中と3階層に区切られ、階層を貫くポールが立っている空間で、時間も場所も語り手も揺らぐ、巨大な世界が出現しました。
俳優の身体性と空間の特質を活かしつつ、果てしない奥行きを内包する舞台美術は、舞台美術家を筆頭にスタッフ総出でミーティングを重ねた末の知恵の産物なのです。
今回も自由な空間が出来上がる予定ですので、ご期待ください。
「私」という領土は一体どこに存在しているのか?あるいはその境界は?
というテーマを実感できるはずです。
サンプル「自慢の息子」
2010年9月15日~21日@アトリエヘリコプター
2010年9月25日~26日@精華小劇場
作・演出 松井周
出演 古舘寛治(サンプル・青年団)、古屋隆太(サンプル・青年団)、兵藤公美(青年団)、
奥田洋平(青年団)、野津あおい、羽場睦子
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さいたまゴールド・シアター第4回公演「聖地」
2010年9月14日(火)~26日(日)彩の国さいたま芸術劇場・小ホール
作:松井周
演出:蜷川幸雄
出演:さいたまゴールド・シアター
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