はじめまして、庭劇団ペニノという劇団の主宰をしているタニノクロウといいます。
現在、『アンダーグラウンド』という公演(再演ですが、まったく新しい公演になる予定です)に向けて、稽古を進めている最中です。
今回、こういう場所で情報を発信する、という機会をいただき、せっかくだからここでしか言わないことをお届けできたら、と思っています。
短い間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、まず最初に、この『アンダーグラウンド』というお芝居を思い立った経緯について、お話ししておこうと思います。
きっかけは、大学時代、私が現場研修をしていた時期に遡ります。あ、私、医師免許を持っていまして、現在も医師の仕事を続けています。そして、今回の『アンダーグラウンド』は、「外科手術」をモチーフにした作品となっています。
で、このお芝居を思い立ったきっかけというのは、けっこう単純で、大学時代に現場研修を受けて、この手術という非対称な関係がやたらおもしろく感じられたから、ということにつきます。「非対称」というのは、麻酔を打たれて眠っている患者は、自分がされていることを大まかに理解していても、その瞬間瞬間では自分が何をされているかまったくわからない、ということです。そしてそうであるがゆえに、手術の現場というものが、ある種の、妙な聖域となっている、ということです。
これは演劇のモチーフとして、何かポテンシャルを秘めている、と直感的に感じた、というのが今回のお芝居を思いついたきっかけなのでした。
と、初回はここまでにして、また次回、この続き(なのか、また違う話題なのか)をお話ししたいと思います。
というわけで、また次回、お会いしましょう。