モダンガールに憧れて田舎町からNYに出てきたミリー、玉の輿を目指して躍起になるが上手く行かず。ある時、下宿先のホテルで事件に巻き込まれ......。
ミュージカル『モダン・ミリー』はジュリー・アンドリュース主演の同名映画を2000年に舞台化。02年にはブロードウェイで上演され、サットン・フォスターがミリーを務め、大ヒットとなりました。
今春、小林香さんの演出により上演。キャストの朝夏まなとさん、中河内雅貴さん、実咲凜音さんに作品の魅力や役について語っていただきました。
<公演について>
原作は1967年公開のミュージカル映画「モダン・ミリー」。
ジュリー・アンドリュースが演じたモダンガール・ミリーが好評を博し高い評価を得た本作は、公開から30年を経た2000年に舞台化。楽曲をほぼ一新し製作されたこのブロードウェイ版は歌と踊りに彩られた上質なミュージカルとなり、トニー賞作品賞ほか5部門を受賞し大ヒットしました。
1920 年代のニューヨークを舞台に仕事と恋に頑張る主人公・ミリーの姿には、自分の足で人生を踏み出す勇気と明日への活力をもらえること間違いなし!
2020年春、新たな一歩を踏み出すあなたへ贈る、豪華キャスト競演のとびきりハッピーなミュージカル!
<STORY>
1920年代のニューヨーク。「大切なのはロマンスよりも理性!」をモットーに、モダンガールに憧れて田舎町から出てきたミリーは、下宿先で知り合ったドロシーや偶然の出会いを繰り返すジミーと仲良くなったり、玉の輿を狙って就職した会社の社長・グレイドンに猛アプローチをかけたり、世界的歌手マジーのパーティーに参加したりと新しい生活を楽しむ。
そんな時、ドロシーが行方不明に!下宿先の女主人ミセス・ミアーズが、下宿にきた身寄りのない女性たちを誘拐していると知ったミリーたちは、ドロシー救出作戦を決行!果たしてミリーたちの運命は!?そして、ミリーが見つけた本当に大切なものとは――。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
――朝夏さんは主役ミリー・ディルモント役。『マイ・フェア・レディ』『オン・ユア・フィート!』『Little Women -若草物語-』『天使にラブ・ソングを 〜シアター・アクト〜』に続いて、元気な女子役はお任せ!ですね。
朝夏 本当に、何かに向かって生きる元気な女の子の役が多いです。自分の中にもある要素なので、共感できますね。ミリーは勇気も行動力もあって、すごく前向き。目標は玉の輿!とばかりに自ら可能性を切り開いていく様が、実にパワフルなんです。周りの人々もキャラが立っていて、関係性が面白いですよ。
――実咲さんは女優でミリーの親友となるミス・ドロシー・ブラウン役。
実咲 おっとりしたお嬢様ですね。天然ちゃんみたいな役はこれまでやってこなかったので、新鮮です。
――今回、約3年ぶりに元宝塚歌劇団宙組トップコンビが揃うわけですが、親友を演じるお気持ちは?
実咲 どんな役で絡めるのかな?と思ったら、まさかの親友だったので、ドキドキと楽しみ、いろんな感情が湧き上がっています。
朝夏 私たち、『風とともに去りぬ』でスカーレットとメラニーを演じたことがあるよね。プライベートでもツーカーだし。
実咲 私のことは何でも知ってくださっているので、安心です。
――そこに現れるヒーローが、中河内さん演じるジミー・スミス。
中河内 ズバリ、女たらしですね(笑)。一見チャラい雰囲気ですが、根は真面目という二面性も。僕自身は女たらしではなくて、人たらし。どうやったら女たらしになれるのか、自分にない要素なので突き詰めていきたいです(笑)。
――『モダン・ミリー』の魅力を教えてください。
朝夏 1967年公開のクラシックな映画が原作ですが、2000年に舞台化されたこともあり、全く古臭くなく、とても新しさを感じます。作品の舞台となる1920年代はジャズが流行ったハイセンスな時期で、音楽もファッションも何周も回って、今見ると新鮮。夢を見よう!とか真実はどこにある?など、普遍的でポジティブなテーマも魅力です。
実咲 物語がシンプルで、笑いもたくさん。底抜けに明るいミュージカルなので、誰もがハッピーになれるのがいいですね。
中河内 こういった王道ミュージカルはダンス、歌、芝居と三拍子揃うのが魅力ですね。ダンスもこの時代ならではのタップやチャールストンと、見どころたっぷりですし、曲も素敵。目と耳がフルに楽しめます。ただし、タップは個人的には課題ですね。一丁前にタップシューズは良いものを持っているけど。
朝夏 私も!(笑)シューズは良いものを買いなさいと言われたので。いい音が鳴りますよ。
――ミリーは玉の輿を目指しますが、皆さん、恋人や結婚相手にこれだけは持っていてほしいというところは?
実咲 思いやり。自分もですけど、相手にも。頑張ります!
朝夏 何でもいいけど、ひとつ尊敬できるところがあれば、何かにムッとすることがあっても許せる気がします。
中河内 やはり、真実の愛はお金じゃ買えないですよ(ドヤッ)。
朝夏・実咲 カッコいい!(笑)
――最後に、読者の皆さんにメッセージをどうぞ。
実咲 必ずハッピーになれるラブコメディ・ミュージカルです。個性豊かな俳優陣でお待ちしています。
中河内 2020年、一番楽しいコメディミュージカルになる予感がします。しかも春にふさわしく、前向きな作品。新学期や新たな門出にぴったりかと。僕も毎公演エネルギーを使いまくって頑張ります!
朝夏 サットン・フォスターの出世作でもある本作でタイトルロールを演じられることがとても光栄です。ダンスナンバーも見ごたえあり、歌も聴けば元気になれる。お芝居も面白い。全て揃っているのでぜひご覧ください。
取材・文/三浦真紀
★朝夏まなと
スタイリング:加藤万紀子
ヘアメイク:タナベコウタ
★中河内雅貴
ヘアメイク:前田美沙子
★実咲凜音
スタイリング:Yoshino
ヘアメイク:長野一浩(MARVEE)
衣裳協力:
・ホワイトノースリーブワンピース ottod'Ame (ストックマン)
・ブルーパンプス ダイアナ(ダイアナ 銀座本店)
・ピアス STAR JEWELRY(スタージュエリー表参道店)