『Like A』room[003]辻 凌志朗×SHUN×中谷優心×髙﨑俊吾 座談会「まだいける!」

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演出・脚本を三浦 香、脚本を伊勢直弘、振付を當間里美、楽曲制作をAsu(BMI Inc.)という『Club SLAZY』シリーズのスタッフが再集結した完全新作オリジナル舞台『Like A(ライカ)』
'18年2月の初演、'19年1月の第二弾に続き、この8月に第三弾となるroom[003]が上演されます!

海沿いの静かな街に立つ一軒の高級ホテル『PERMANENT』で働く人々の謎に満ちたストーリーは、第二弾でさらに謎を呼び、今回、果たしてどこにいくのか......。※詳細はコチラ

というわけで、1作目から出演するBB(ビービー)役の辻凌志朗さん(※「辻」は一点しんにょう)、インスペクター役のSHUNさんキーパー役の中谷優心さんアッシャー役の髙﨑俊吾さんにお話をうかがいました!

*****

――今回3作目が決まってどうでしたか?
髙﨑 『Like A』の現場はすごく刺激的なのでまた参加できるのが楽しみです。どんなストーリーになるのかとても気になっているので、台本はよ!って感じですね(笑)。

――刺激的ってどんな現場なんですか?
髙﨑 キャストもスタッフの方もクリエイティブな人が多いんですよ。だからひとつの舞台をつくるというより"作品"をつくっているような感じがあって。大変ですけど刺激的です。
 僕はついこの間、初演をやっていたような気がして、もうroom[003]なのかということに驚きました。前作で深まった謎も明らかになった謎もあって、ミステリーとしては今作は重要なところになるんじゃないかなと思っています。まあ、僕の予感なんですけど(笑)。
SHUN (笑)。僕は続編というものが初めてだったので、room[002]に入るときに「みんなとの関係も深まっているしエンジン全開でやれる」と思っていたのですが、実際にやってみると逆に「まだできる」という気持ちがうまれました。room[003]はそこを超えていけるんじゃないかなって思います。

――「まだできる」という気持ちが生まれたんですね。
SHUN そうですね。前作で怒られまくったので(笑)。まだいけるんだろうなって。
中谷 思い出したくない(笑)。
SHUN 幼馴染4人(辻・SHUN・中谷・バトラー役の石賀和輝)のシーンでけっこう手こずったんですよ。みんな稽古場からへこみまくって帰ってたから(笑)。でもそのときにすごくもがいたので、それが役の厚みにもなっていると思いますし、今回成長したところを見せられる機会があるのはすごく嬉しいです。
中谷 僕は香さんの演出で、Asuさんの曲を、里美さんの振付でやれるのは本当に幸せだなと思っています。俳優としてもアーティストとしても。

――どのあたりに幸せだと感じるのでしょう?
中谷 こんなグルーヴィな曲をミュージカルでやるんだ、みたいな。ミュージカルでやることはなかなかないジャンルだと思いますし、僕はそういうジャンルが好きなんです。だから楽しいです。

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――今おっしゃったように、この作品は演出も音楽も振付も独特な雰囲気がありますが、皆さんが好きなところを教えてください。
 "役者とアーティストの共闘"というか。役者ってロジカルなところがあると思うのですが、アーティストってすごくフリーだし、だからこそいろんなものを持っている。「そういうものの見方があるんだ」みたいなことがあるので、それがすごくおもしろいです。

――どんなふうに違いますか?
 カラオケとか行っても違いますよ。やっぱ上には上がいるなあって。

――そういう話ですか?(笑)
一同 (爆笑)
中谷 しかも一番歌うのこの人(辻)ですけどね。(笑)(※SHUNさん・中谷さんはミュージシャンでもあります!)
 気分が良くなって歌っちゃうだけだから!
一同 (笑)
 新しいですよ、いろんなことが。刺激を受けます。
SHUN 僕にとっても新しいです。例えば「怒る」という表現でも、僕は日常的に「怒る」を表現だと考えていないから、パターンのストックがない。「怒る」にもいろいろな表現があるんだということに初めて気付きました。そういう日常の一つひとつの感情を表現だと意識して、いつでも取り出せるようにしてあるっていうのがすごいと思います。
髙﨑 舞台美術もすごいですよね。席によって見えない部分も生まれるセットなんですけど、逆にそれが妄想を掻き立てるようなつくりになっている。「座る場所によって違うものが観えている」っていうこと、そこから生まれる多面性がおもしろいと思います。
中谷 美術や照明に後押しされてる感じがありますよね。それによってもっと謎が深まるというか。極端に言うと、突っ立っているだけでも意味深に見せてくれる感じがある。その"みんなでつくっている感じ"は『Like A』ならではだなと思います。

――ストーリーも謎が深いですしね。
SHUN 僕は前作のときは和輝と夜な夜なメールして謎解きをしていました。あと、SNSで『Like A』のハッシュタグを見て「確かに...」って納得したり。だから今作でまた何かを知れるのはワクワクします。

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――まだ謎も多いですが、今はご自身の役はどんな役だと思っていますか?
髙﨑 アッシャーはいろんな面を持っている気がします。初演のときは、ナルシストでちょっとイタい子、みたいな感じだったんですけど、room[002]で影も見え始めたので。

――その変化って当て書き的なところもあるのでしょうか?
髙﨑 そうかもしれないです。僕が持っているパーソナリティというか、人間としての闇を香さんに見透かされてこうなっているかもしれない。

――闇があるんですか?
髙﨑 あります?
中谷 あります!
 即答(笑)。
髙﨑 ほんとに!?
中谷 はい。
髙﨑 爽やかに生きてるのに...。
一同 (爆笑)

――役との共通点は感じますか?
 どうだろう。でもナルシストではないですよ。ごーちゃん(髙﨑)って芳香剤みたいな人なんですよ。
中谷 芳香剤?おしゃれに言おうとして間違ってない?
 嫌なにおいを吸収して、キレイな匂いを吐き出す。あ、空気清浄機か!
SHUN 芳香剤、全然違う(笑)。
 そんな感じありますよ。だから闇深くはないんじゃないかな。

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――辻さんのBBはどんな役ですか?
 素直なのが一番な役だと思っています。気はあまり使わないし、真っ直ぐしか見えてなくて。僕は気は使うし、横も見ちゃうし、人と話しているときはいつも「これ言ったら失礼なんじゃないかな」と思っているタイプで、真逆だなって思う。だから台詞を言っていて気持ちがいいです。普段自分が言わないこととか言えないこととか言いますからね。
中谷 でも凌志朗さんからたまーにBBっぽさは感じますけどね。似てはいないけど。
髙﨑 BBは人間としてのやさしさがすごくあるから。根本的な人としてのやさしさが似てるんじゃないかな。表に出し方が違うけど。
SHUN 凌志朗はなんも考えてないから。
 (笑)
SHUN そういう意味で真っ直ぐ。
髙﨑 (笑)。BBも凌志朗もいい意味で悪口言わなそうだよね。
一同 ああ、わかる。

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――SHUNさんのインスペクターはどんな役ですか?
SHUN 陰湿。人にツッコんだり、からかいたくなるところは僕と似ています。インスペクターの感覚みたいなものは、前作でわかるようになってきました。台本を読んでいても「確かにインスペクターならここでこう言う」と思えるようになったし、だから楽しめるようになりましたね。
髙﨑 前作で、インスペクターがよりSHUNぽくなったなと感じました。深みが出たし、SHUNぽさが役に投影されている感じ。
SHUN 台詞がある役は『Like A』が初めてだったので、初演では「台詞を覚えよう」とかそういうことにばっかり気がいっていたんだと思います。前作で楽しみ方がわかってきたんだと思う。
 でも初演のときから役の雰囲気はすごかったけどね。本読みのときからインスペクターみがすごいあったよ。

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――中谷さんのキーパーはどうですか?
中谷 キーパーはみんなにいじられる役で、僕は似てないと思っていたのですが、みんなに「似てる」って言われて、そうなのかなと思い始めています(笑)。人に怒られているのに怒られてるって気付かないときとかあるんですよ。『Like A』の現場でも、僕の一言で空気がおかしくなることがあって。
一同 (笑)
中谷 ザワザワさせてしまう(笑)。それはキーパーっぽいのかなって。空気を読もうとして読めない。

――しっかりして見えますけどね。
SHUN髙﨑 いやいやいや!
一同 (笑)
中谷 みんなに言われて「僕って似てるんだ」って思うようになってきました。

――そんなに似てますか。
SHUN髙﨑 (黙って頷く)

――最後に、皆さんが今回企んでいることがあれば教えてください。
 初めての夏の公演なので、衣裳を半袖にしてもらいたい。
一同 (笑)
中谷 あなた座長ですよ!?
 (笑)。もっとチームワークを高めて、もっと深くしていきたいなと思っています!
SHUN 前作でいろんなインプットができたので、今回それを芝居に生かしてレベルアップしたいなと思っています。
中谷 課題は山積みなのですが、特に今回思っているのは、稽古中から舞台の上をもっと楽しもうということです。前回、香さんに「ここは楽しい場所なんだよ!」って言われることが多かったので。もっと楽しむってことは課題にしていきたいです。
髙﨑 room[002]でスタッフさんとの距離感も近くなったので、room[003]ではもっと情熱のぶつけあいをしたいと思っています!

公演は、8月7日(水)から14日(水)まで東京・新宿FACEにて。

取材・文:中川實穗
撮影:川野結李歌

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