2017年、本場スペインのフラメンコ国際コンクールにて日本人男性で初めて優勝を果たしたフラメンコダンサーSIROCO(シロコ)と、現代フラメンコ界を代表するスペインのトップダンサーJUAN DE JUAN(ファン・デ・ファン)。そんな2人が紡ぎだす公演「舞台フラメンコ~私の地アンダルシア」が11月に東京、大阪の2都市にて開催されます。
今回はSIROCOさんに、舞台の見どころや舞台にかける想いを語ってもらいました。
○今回の舞台の見どころ
メインで踊るのが僕とスペインのトップダンサー、ファン・デ・ファン。その他にも、日本とスペインのトップアーティストがコラボレーションし、演奏者とダンサー総勢14名が集まります。ダンスも迫力があり音楽も楽しめる、そういった舞台です。見せ場は中盤、僕とファンが2人で踊るシーン。ほんの数分間ですが、何百時間も時間をかけて準備しています。
招聘するメンバーは、僕とファンで選びました。長い期間をともにするので、アーティストとしてだけでなく人間としても素晴らしく、信頼のおけるメンバーを選んでいます。
今は日本とスペイン、それぞれで練習をしていて、全員が揃うのは本番の数日前。そこでお互いが磨き上げたものを持ち寄り、形にしていきます。作りこむ部分と即興性の両面があり、4回の公演は毎回違うように見えるのではないでしょうか。同じ動きも勿論ありますが、その瞬間にしか表れない芸術を堪能してほしいです。
○今回の公演はSIROCOさんとファンさん、どちらのオファーですか
僕からオファーしました。ファンを初めて日本に招聘したのが2013年。それから、また日本に呼びたいと思っていたのですが、昨年、ドキュメンタリー番組『情熱大陸』の撮影がスペインで行われ、彼をゲストに呼び再び関係ができました。ちょうどその頃、キョードー東京さんから舞台のお話しをいただいて、そこでファンの名前が出ました。今回は念願叶っての共演で、なんとしても成功させたいです。
○ファン・デ・ファンさんはどんな方ですか
僕自身も相当ダンスが好きな部類だと思っていましたが、自分以上にダンスが好きなのではないかと、初めて会ったときに衝撃を受けました。ファンは時間があればずっと踊っていて「これが踊る人の魂か」と心が震えました。その印象は今も変わりません。だから彼に会うと、勇気づけられるし頑張ろうと思えます。僕にとって尊敬するフラメンコのマスターであり、友人であり家族でもある、そういった存在です。
○今回の公演に向けての想い
日本では、大きな舞台で自分が踊る姿を披露する機会が今までなかったですし、スペインのトップアーティストと共演という今回のチャンスは、自分にとってターニングポイントになると思っています。絶対に成功させたいですね。だから妥協せず、この舞台に情熱を燃やしたいです。観客の皆さんにはとにかく楽しんで、興奮してほしいですね。
取材・本文 松崎 優美子(ブレーンシップ)
<公演情報>
■東京公演
日程:11月9日(土)・10日(日) (土)12:30/16:30 (日)13:00
会場:東京国際フォーラム ホールC
■大阪公演
日程:11月11日(月)15:00
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ