『レ・ミゼラブル』、『オペラ座の怪人』、『レント』といった人気ミュージカルの珠玉の楽曲をブロードウェイの第一線で活躍するキャストたちが歌い上げる『The Broadway Musical Concert ~ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート~』が5月18日、19日に東京・渋谷の東急シアターオーブにて開催! 開幕前夜の17日に同会場内でゲネプロが行われ、キャスト陣は日本での公演に向けた意気込みも語ってくれた。
既にセットリストの一部がホームページ上で発表されており、「Stars」(『レ・ミゼラブル』より)、「Music of the Night」(『オペラ座の怪人』より)、「She Used To Be Mine」『ウエイトレス』より)、If I Were A Boy(『glee/グリー』※原曲:Beyonce'より)、「Season of Love」(『レント』より)といった名曲が披露されることが明らかになっているが、この日のゲネプロでは、第1部の冒頭の数曲が披露された。
オープニングは、2年前のアカデミー賞を大いに賑わせ、日本でも話題を呼んだ映画『ラ・ラ・ランド』のナンバー。今回の来日メンバーであるノーム・ルイス、ブランドン・ビクター・ディクソン、ジェシー・ミューラー、アレックス・ニューウェルの4人がそろい踏みで、軽快にショーの幕開けを告げる。
続いて、ソロの楽曲ではでは『ジーザス・クライスト・スーパースター』、『アイランド』、『ポーギーとベス』から4曲、さらにはアレックスとジェシーによる「Take Me Or Leave Me」(『レント』より)の熱唱も見られた。バンドをバックにステージに立ち、本番を前にやや力をセーブしつつも力強い歌声を披露し、それぞれのミュージカル作品の1シーンが浮かび上がってくるような情感あふれる歌声を会場に響かせていた。
ゲネプロ前には、楽屋で和気あいあいとしたムードの中、取材に応じてくれたメンバーたち。『オペラ座の怪人』でブロードウェイ史上初のアフリカ系俳優によるファントム役を演じたことで注目を集めたノームはキャロル・キングの「You've Got A Friend」を口ずさみつつ「私は以前、2度ほど日本に来たことがありますが、愛する人たちと一緒にいられることをうれしく思っています。日本、そして東京が大好きです。また戻ってこられて、何よりも特別なメンバーとこうしていられることが幸せです」と笑顔で語った。
日本のファンには、ドラマ『glee/グリー』でのトランスジェンダーのウェイド・アダムス役としても知られるアレックスは、ノームの言葉を受けて「私もみんなとここにいられて幸せよ。もちろん、ノーム以外のね(笑)」と茶目っ気たっぷりに語る。そして「私の素敵な衣装を楽しみにしてほしいです!」と日本のファンにメッセージを送った。
キャロル・キングの半生を描いた『ビューティフル』でトニー賞主演女優賞を獲得し、『ウエイトレス』のジェナ役、 『回転木馬』のジュリー役でも同賞にノミネートされるなど高い人気と実力を誇るジェシーは今回が初来日。「前からずっと日本に来たかったので、こうしてみんなと来ることができてワクワクしています。最初は言葉の壁への不安もあったし、正直、緊張もしていたけど、バンドが演奏を始めた瞬間、音楽は国境を持たない世界的な言語なんだと確信し、不安や緊張が消えました」と開演が待ちきれない様子。
そして『カラー・パープル』のハーポ役でトニー賞、『モータウン・ザ・ミュージカル』のベリー・コーディ役でグラミー賞にノミネートされ、さらに『ジーザス・クライスト・スーパースター・ライブ・イン・コンサート』のユダ役ではエミー賞の候補になり、1月の舞台『レント』でコリンズ役を演じるなど、いま高い注目を浴びているブランドンは「以前、友人の結婚式で京都、大阪を訪れたことはあるんですが、東京は今回が初めてです。この素晴らしい仲間たちとここに来れて、共に歌えることに興奮しています」と意気込みを口にした。
『The Broadway Musical Concert ~ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート~』は5月18日、19日に東急シアターオーブ(東京・渋谷)にて開催。
取材・文:黒豆直樹