1月から12月までの各月をイメージした、12人の男性キャラクターたち。Six Gravity(シックスグラビティー)と、Procellarum(プロセラルム)というユニットに分かれ、アイドルとして活動しています。そんな彼らのドラマを描く『ツキウタ。』シリーズを舞台化したのが、2.5次元ダンスライブ「ツキウタ。」ステージ。通称『ツキステ。』です。
2016年から続く本シリーズもついに7作目。12月5日から上演されている、第7幕 『CYBER-DIVE-CONNECTION』では、Six GravityとProcellarumのメンバーたちが、危機に陥った電脳世界を救うために奮闘する物語が描かれます。舞台と客席を、役者の芝居とグッズのコネクトバッジで連動させた、物語をリアルタイムで楽しめる新たな演出も組み込まれました。
そして、お芝居あり、アクションありのお芝居パートに加え、アイドルであるキャラクターたちが歌って踊るステージを一緒になって楽しめる、ライブダンスパートがあることも『ツキステ。』の魅力。11月某日に稽古場にお邪魔すると、ライブダンスパートの稽古に勤しむキャストのみなさんの姿が。その様子の一部をレポートでお届けします。
この日は、ひと通り曲に振りがつき、細かい振りなどを微調整していく稽古。ライブステージさながらの2段のセットが組まれ、三山凌輝が演じる神無月 郁の楽曲『athletic~Never Ending Challenge!!~』からスタート。
三山をセンターに、師走 駆役の輝山 立と、葉月 陽役の鷲尾修斗が脇を固めます。三山が中央階段の立ち位置で客席に向かってポーズを決め、輝山と鷲尾が、三山を惹き立たせるように手を差し伸べる振りでは、輝山と鷲尾の右腕と左腕、どちらを差し出したほうが前の振りから動きやすいか、客席から見たときに綺麗かなどを、3人でブラッシュアップしていきます。
さらに、曲終わりで郁が客席に向かってバズーカを放つ場面では、三山自ら「このタイミングで打って、最後に決めポーズを決めたほうがいいかも」と提案。それに合わせるように、輝山、鷲尾も客席へぬいぐるみを投げるタイミングから、最後のポーズまで動きを合わせていきます。バズーカ、ぬいぐるみと現物がないながらも、3人で会話をしながら丁寧に形を作っていく姿が印象的でした。
続いては、葉月 陽の楽曲『sol~Happy!Phew!~』。鷲尾のバックにつくのは、皐月 葵役の上仁 樹と、三山。指先を客席に差し出す振りを、歌詞に合わせたタイミングで行うという修正には、鷲尾が前後の振りを実際に動いて確認しながら「この腕の流れから、こう出したほうがやりやすいかな?」と切り出す場面も。アップチューンでダンサブルなナンバーなので、振りも細かくスピーディ。3人の振りがぴったり揃えば揃うほど見栄えも美しく見える......。だからこそ、3人の振り確認にも熱がこもります。
鷲尾が率先して上仁と三山にアドバイスをしたり、音合わせの際に、「1日に2回しか踊れないよ~!」と、周囲をクスッとさせる発言で場を和らげたりと、メンバーを引っ張っている様子も垣間見られました。
今回は、TVアニメ『ツキウタ。THE ANIMATION』で書き下ろされたキャラクターたちのソロ楽曲、全12曲を初パフォーマンス。各曲ごと細かく、丁寧にブラッシュアップしながら作られています。より磨き抜かれたこのステージパフォーマンスは、ぜひ劇場で体感してみてください。
取材・文:渡邉千智
撮影:源賀津己
2.5次元ダンスライブ「ツキウタ。」ステージ 第7幕「CYBER-DIVE-CONNECTION」は、12月5日(水)~12月9日(日)まで、東京・ヒューリックホール東京にて。12月13日(木)~12月16日(日)まで、大阪・メルパルクホールにて上演。チケットは現在発売中。