紙・電子累計660万部の大人気コミックが原作となる、舞台『暁のヨナ~緋色の宿命編~』の公演がスタートした。主演のヨナを務めるのは、乃木坂46を卒業後、舞台、ドラマ、バラエティと活躍の場を広げている生駒里奈。そして、もう一人の主演は、ダンスロックバンドDISH//のメンバーとして活躍しながら、様々な舞台に出演し、支持を集めている矢部昌暉。このフレッシュなW主演の脇を固めるのは、山本一慶、西川俊介、奥谷知弘、木津つばさ、樋口裕太、陳内将という、舞台で活躍する勢いあふれる若手たちだ。
ゲネプロの直前に行われた囲み会見で、生駒は、「ヨナがひとりの女性としてどう成長するのか見てほしい」と笑顔で話し、矢部は、「迫力のあるアクションが魅力」だと本作の見どころを語った。同年代が揃うこの舞台。激しいアクションがあるからこそ、息の合ったチームワークが必要となってくる。
稽古の後はキャストみんなでご飯に行くことも多かったようで、生駒は「みなさん、はじめましての方ばかりで不安でしたが、いまは大好きな人たちに変わりました。ヨナの旅を楽しんでもらえたら」と心境を語った。
今作は、謀反により王都を追われた王女・ヨナ(生駒里奈)が、専属護衛・ハク(矢部昌暉)とともに、神託に従って不思議な力を持つ者たちとともに生き抜く模様を描いたファンタジー・ロマン。
憧れのスウォン(陳内将)に父親を殺されたヨナが、流浪の身になりながら、絶望と希望を繰り返しながらも強く自分の芯を貫こうとする姿に、胸が熱くなる。さらに、"大切な人を守る"という使命を守り抜き、命を懸けるハクと、運命の出会いをする四龍たちや、ユンなど旅の一行との触れ合いは、世代、環境を超えて"自分らしく生きること"、そして"自分の芯を、正義を貫くこと"を教えてくれる。
今作の物語はもちろん、矢部を筆頭にしたキャストたちの華麗なアクロバットを含むアクションと、終盤で見せる生駒のキレがありながらも艶やかさとしなやかさを併せ持つ舞は必見だ。非現実的でありながら、心に大きなメッセージを投げかけてくれる今作を、ぜひ体感し、味わってもらいたい。
■「暁のヨナ」とは・・・
草凪みずほによる漫画作品。謀反により父王を殺された王女ヨナが、流浪の身となりながらさまざまな人との出会いにより成長し、自身の運命に向き合っていく姿を描く。白泉社『花とゆめ』2009年17号より連載がスタートし、既刊27巻。紙・電子累計660万部を超える人気作。2014年10月から2015年3月にかけてテレビアニメを放映。2016年には舞台化された。
舞台『暁のヨナ~緋色の宿命編~』は、11月15日(木)~11月25日(日)までの期間、EXシアター六本木(東京・六本木)にて上演される。
文/吉田可奈
カメラマン/園田昭彦