平牧 仁『Like A』は「みんなの個性が全部"いいもの"になった」

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今年2月に初演された舞台『Like A(ライカ)』が、来年1月に第二弾となる『Like A』room[002]を上演します。

本作は、演出・脚本を三浦 香、脚本を伊勢直弘、振付を當間里美、楽曲制作をAsu(BMI Inc.)という『Club SLAZY』シリーズのスタッフが再び集結した完全新作オリジナル舞台。初演は、謎だらけのストーリー、光と影を操る演出、音楽、舞台上でのピアノ演奏、風変わりな美術、そしてダンスと、すべてが印象的な作品となりました。

多くの謎を残した初演の続編は果たしてどんな物語になるのか、そして初演はどうやってつくりあげたのか、引き続き出演するFC(エフシー)役平牧仁さんにお話をうかがいました!

*****

思ったことはやれる環境

――第二弾が決まって、今どんなお気持ちですか?
 ゼロからの立ち上げに参加できて、「絶対いいものにしたい」という気持ちが強かったので、今回第二弾ができることは本当に嬉しいです。
――初演はどんなふうにつくっていかれたのですか?
 世界観はみんなでつくりましたが、キャラクターをつくるのは自分だったのでかなり考えました。(三浦)香さんが大まかにはつくってくれますが、あとは自分で考えて稽古場でプレゼンしていくような感じだったんですよ。
――どんなふうに考えていくのでしょうか?
 香さんが「(平牧さん演じるFCは)むちゃくちゃな役にしたい」って言うから「むちゃくちゃなって...もうちょっとないですか?」とか言って(笑)。妙なこだわりがある人がいいかなと思いついて、ピアノを弾くから「爪をケアしたほうがいいかな?」、「爪を研ぐ道具が変だったらおもしろいかな?」、「フランスパンで研いだらどうかな?」って考えていって(笑)。最終的には「そのフランスパン、実はパンじゃなかったりして」みたいな。

――すごい発想力!確かにフランスパン、出てきましたね。

 それで香さんとも「フランスパンが電話になったり楽器になったりしたらおもしろいよね」と話したのを覚えています。でもそれは香さんとお仕事させていただいた経験があって、どんな方かをわかっていたから信頼してできた部分もあると思いますけどね。
――たしかにまず初めましての演出家さんには「フランスパンでいきたいです」は言いにくそうですし、そこからどうなるか想像もつかないです。
 あはははは!そうですね。ただ、もともと当て書きということもあって、香さんは自分の中からうまれたものはすべて(「良し悪し」で言うと)「良し」で始めてくれました。そうやって"思ったことはやれる環境"をつくってくださったので、共演者のみんなもよく「香さんに引き出してもらえた」と言っていました。香さんも必死に引き出そうとしていましたし。だから芝居でも、例えば幼馴染の役だったら「お互いの過去の体験談を話すように」って言われて、実際に稽古場のすみっこで話していました。そこで生まれる親密さを芝居上で出して!みたいな。

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――リアルで自分を出しあって、そこから生まれるものを舞台上にも持ってくるというような感じでしょうか。
 でもけっこう難しいんですよね、自分をそのままさらけ出すって。自信がないとできないじゃないですか。普通は纏って纏って舞台上で出すので。
――でもそこまで見せたからこそあのバラバラの個性がまとまった作品ができたのかもしれないですね。
 うん、そうですね。いいカンパニーになったので。

――若いキャストも多いカンパニーですが、その辺りはどうでしたか?

 そう!みんな若いんですよ(笑)。でも例えばSHUNはまだ舞台出演が2作目でしたけど、だからこそ表現に嘘がなかったというか。そのぶん素敵なことも多くて、周りも感化されて変わることがありました。そういう、みんなの個性が全部"いいもの"になってたんですよね。
――ご自身はどうでしたか?
 『Lika A』のようなポジションって僕、初めてなんですよ。今までは主演とかそういうわかりやすく目立つ位置で出演させていただいてきたので、FCの「ちょっと出てきて爪痕残して、みんなを支えて...」みたいな役柄は、最初は掴むのが大変でした。そのさじ加減は本番やりながらも考えていましたし。まあ、最終的には好き勝手やってたんですけど(笑)。好き勝手やって成立するところまでいくために、稽古でもだいぶ気を使ってつくりました。
――今作はどうしたいですか?
 斜め上にいくことはやってみたいです。香さんの要求もきっとあるはずですし。それと今作ではFC自身が謎になっていきたい。「FCを知りたい!」と思われる空気を醸し出せる男に......これ、プライベートでもそうかな?(笑)
――振り回す男に。
 そう、転がしたい!僕、転がされちゃうタイプだから(笑)。

ダンスが何かを語っていた

――初演は作品としてどういうところが好きでしたか?
 個人的には(當間)里美さんがつくってくださったダンスがめちゃくちゃ好きでした。あまり他の舞台では味わったことのない感動がありましたね。ホテルマンの動作を使った動きがあったり、セットや演出をフルで活用した、独特の振付だったなと思いますし、ダンスが何かを語っていたと思うんです。まあ、僕は一度も踊ってないんですけど(笑)。
――(笑)。でも舞台上でピアノを弾かれましたよね。
 はい、楽しかったです。僕、ピアノを毎回全く同じには弾けないという、自分としてはネックな部分があるのですが、それを逆手にとって"ライブ感"という表現にしてくれたのが本当に嬉しくて。毎回違うぶん「いつ観てもおもしろい」というふうにできたのかなと思ったし、本当に楽しかったなって思います。

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――ピアノといえば平牧さんは今年は音楽活動にも力を入れてらっしゃいますよね。
 はい、シキドロップというユニットで活動しています。
――『Like A』でもテーマ曲のピアノ部分は平牧さんがつくられたんですよね。今年音楽でがんばってきた部分が、今作の演奏でも感じられそうだなと思いました。
 ユニットでは僕が作詞作曲をしているのですが、この1年の活動を経てシンプルな演奏ができるようになってきたと思います。つい盛っていっちゃうんですよ、ずっとやってると。ピアノの演奏も派手にするほうばっかり覚えて。でも、誰かと合わせるときはその人が入る隙間をつくらないといけないことを学んで。足し引きの"引き"を覚えたというか。
――きっと今作のピアノ演奏も変化がありますよね。
 うん、そうですね。あ、でもピアノあるかわかんないからな~。アコーディオンかもしれないし。
――ええ?(笑)
 まだ何も決まってないのでわからないんですよ。でもピアノはある......と思います!

今作で謎が明かされるのか深まるのか...

――今作のあらすじは、読んでいかがでしたか?
 いい感じでゾッとしました。「怖いもの見たさ」みたいな何かがありましたね。美しい世界の中に怖さがある内容で。僕の役はその「ゾッ」にすごく絡んでるので、大事な役割だなと思っています。
――そもそも全体的に謎が多いのですが、さらに謎が謎を呼ぶ展開になりそうですよね。
 そうですね!僕らも知らされていないことが多くて。役柄にも本人とスタッフしか知らない秘密の設定とかあるんですよ。共演者には言わないんです。
――その秘密が今作で表に出てきたりしますか?
 少し出てくると思います。でもまだ全然ですよ。今作で謎が明かされるのか深まるのか...。初演でふわっと謎めいていた部分が、今回でクッキリした「知りたい謎」になる気はしています。
――今回、共演者の皆さんに楽しみにしていることはありますか?
 いっぱいありますよ。SHUNのラップだったり、(中谷)優心のビブラートだったり、(石賀)和輝の低音の静かな歌声とか、岩(義人)のダンスとか。それに新キャストのけんけんさん(鎌苅健太)もパワフルな役柄で華になりそうですし、齋藤健心くんの役柄も重要な経験をしているのでね。新キャストがいい感じにかき乱してくれそうで。楽しみです。

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――では最後に読者の皆さんに一言お願いします!
 (真顔で)チケットがどれだけ売れるかで予算が決まりますし、それによって僕が弾くのがピアノなのか、アコーディオンなのか、はたまた木琴になるのか。
――え?(笑)
 僕が自宅から電子ピアノを持っていくことになると、辛いですから。めちゃくちゃ重いんです。30キロあるので......。
――そんな情に訴えるようなコメントで締めていいんですか?(笑)
 正直、グランドピアノを置きたいんです。でもそれには初動が伸びないとね?
――初動、つまり発売日の売れ行きが勝負ですか。
 (笑)。単純におもしろい舞台になると思います!初演を観てなくても大丈夫!ぜひ皆さん、いらしてください!

舞台『Like A』room[002]は2019 年1 月12 日(土)から20 日(日)まで東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演。ぴあでは10月28日(日)23:59まで最速先行を受付中。チケット一般発売は12月2日(日)昼12:00より。

取材・文:中川實穂 / 撮影:川野結李歌

『Like A』room[002]

日程:2019年1月12日(土)~1月20日(日)全労災ホール/スペース・ゼロ

演出・脚本:三浦香

脚本:伊勢直弘

楽曲制作:Asu(BMI Inc.)

振付:當間里美

出演:辻 凌志朗 (※「辻」は一点しんにょう)、石賀和輝、SHUN(Beat Buddy Boi)、中谷優心、髙﨑俊吾、岩 義人、齋藤健心、橋本有一郎、今井 稜、平牧 仁、鎌苅健太

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