2018年5月25日アーカイブ

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2004年女優の深井順子により設立した「FUKAIPRODUCE羽衣」。5月24日に初日を迎えた今作の稽古場日誌もついに最終回。

作家部の平井寛人さんが、小屋入り日の様子を綴った稽古場日誌。金子愛帆さん撮影の、舞台写真も届きました。「FUKAIPRODUCE羽衣」の世界を、ぜひご覧ください。

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こんにちはこんばんは。平井寛人です。作家部という部署にて、FUKAIPRODUCE羽衣にいます。主に脚本を書いたり演出をしたりをしています。のどかな気持ちにふと陥ることもありますが、特に誰にもバレません。こっそりのんびりとした時間を集団行動の裏腹で過ごしていたりします。だいたい何とかなる上に、何でも受け入れてしまった方が良く、むしろ不干渉であることや、不干渉にされる前提で過ごして、あとで修正する方が、色々楽なことにも21歳にして気づきました。そうした、ひっそりとした思惑の中で、こっそりした視点から『春母夏母秋母冬母』の稽古場を見ていきたく思います。羽衣を覗き見するような視点での、稽古場日誌です。

舞台写真:金子愛帆

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冬忘れて、なおも凍えて。普通に寝て食べてが出来ているだけでも幸せであると謳って、どんなに辛いときでも、友達といる時くらい、あるいは尊敬できる人に面と向かっている時くらいには心に温もりが通っているふりでもしましょうが、一人になってそんな事が嘘だったのだと分かってしまうと、現実はただただあんまりにも寒々しいものであったりもします。糸井さんの作品には温もりがあるといいます。その効能はつまりこうです。『春母夏母秋母冬母』の通しを観ました。2日続けて観ました。寒い体を包み込んで温めてくれる布団のような世界であったり、湯治に近いものを感じて、頭に残り続けるメロディ・フレーズは万年継続ホッカイロのように体を温めてくれます。現代演劇に貴重な、生活を食い破る体験型です。とてもとても厳しく冷たくなった気持ちの時の方が、力のままに優しさを本当は発揮できるとも僕は思います。続けることは何事も大変なもので、生き続ける事とて。続ける為には、何事にも理由を持つ為の工夫が必要です。

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6月2日に初日を迎える、今年創始130年を迎えた劇団新派の花形新派公演「黒蜥蜴 全美版」。好評を得た昨年6月の初演をさらにパワーアップさせた再演となります。

前編に続き、『黒蜥蜴ー全美版ー』について、喜多村さんと河合さんにお話を聞きました。

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――初演の『黒蜥蜴』は、いろいろ「新派っぽくない」というような劇評もあったと想像しますが、そのあたりはいかがですか?

緑郎ありましたね。

雪之丞まず、劇団新派として、新しい形というものを提示していくことの意味合いがありますよね。「新派っぽくない」というのは、多分古典らしくないということでしょう。新派とはなんぞやという定義が必要ですが、新しい感覚を発信していくというのは大事なことかなぁと思っています。

緑郎どのお芝居でも、俳優のいいところを全て出して、やれることを全てやるというのが齋藤さんのコンセプトなんです。前回の『黒蜥蜴』もそういう意味で、全てお客さんにさらけ出しました。だから我々は新派をやっているというような気分でもなかったです。

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6月23日(土)から東京・北九州・大阪で上演される舞台『銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~

クイーン・エメラルダスを演じる凰稀かなめさんに意気込みを語っていただきました!

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――宇宙をさまよう女海賊クイーン・エメラルダスとはどんな人物ですか。

鉄郎が成長する過程で出会う者たちの一人で一匹狼。「私の船を撃ったのは誰?」と名台詞を言えるのが嬉しいですね。メーテルが機械人間で一見優しそうだけど謎に包まれているのに対し、エメラルダスは見た目が怖く、みんなから恐れられています。でも、いざメーテルが危険に陥った時は一番に助けに行く、その正義感の強さは生身の人間だからこそ。漫画原作の作品は難しくて、原作ファンの方々にはすでに表情や動き、喋り方などのイメージがあるでしょう。髪が綺麗になびくか、マントが美しく翻るか、素早い立ち回りができるか。そこを大切にしつつ、中身の人間が演じる新しさを加え、作っていきたいです。

――顔に傷のある役は初めて?

はい。エメラルダスの顔の傷は、背負うものがあるから。ビジュアル撮影時に顔に傷をつけたら、彼女の想いが伝わってきました。私も一匹狼で(笑)、人にベタベタしない。彼女と同様に、目的を成し遂げるためにとことん集中するタイプです。

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――ビジュアル撮影の時、松本零士先生にサーベル銃の抜き方を直伝されたとか。

エメラルダスは二刀流で、サーベル銃と銃を身につけていますが、銃の向きが逆なんですね。なぜかというと、体の前で手をクロスして同時に抜くからだと、動きを教えていただきました。パッとやってみたら......難しかったです。

――サーベル銃の長さを自らご提案なさったと聞きました。

最初サーベル銃が短かったんです。確かに取り出しやすく、戦闘シーンもやりやすいけど、クオリティの高い作品を作るのなら原作通りに長さを出したら? と申し上げて。その結果、10センチくらい長くなりました。鉄郎にサーベル銃を向けるシーンが、原作のイメージ通りになると嬉しいです。

――宇宙にロマンを感じますか。

空を見るといいよと言われたことがあって。宝塚在団中はその意味がわからなかったのですが、退団後に肩の荷が降りて、時間などに余裕が出たら空を見上げられるようになりました。何千年先か、もしかしたら近い将来、この物語のように宇宙を旅する、また宇宙で普通に喋る、地球以外の星に住む時代が来るでしょう。でも戦争は終わらないし、歴史は繰り返されてゆく。人工知能の発達にしろ、機械伯爵を予感させますし。ある意味、この話をリアルに感じられる時代が今だと感じます。

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――最後にメッセージを。

様々なジャンルのプロフェッショナルが揃うこの舞台、何といっても松本先生が総監修。まずお稽古場でぶつかり合って、いい作品を目指します。開幕をお楽しみに!

壮大な名作アニメが立体的に蘇る。公演は6月23日(土)から30日(土)まで東京・明治座にて。その後、北九州、大阪を巡演予定です。

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写真:川野結李歌

取材・文:三浦 真紀

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