2018年1月 5日アーカイブ

チケット情報はこちら

『劇団☆新感線』の座付き作家である中島かずきさんによって書かれた傑作ミュージカルが、河原雅彦さんの演出にて装い新たにJapanese Musical「戯伝写楽 2018」として復活!

sharaku flyer omote.jpg

稀代の浮世絵師として歴史に名を残すものの、いまだにその正体は謎に包まれている東洲斎写楽ですが、「東洲斎写楽は女だった?」という驚きの発想から生まれたのが本作。写楽のみならず、同じ江戸・寛政の時代に活躍した喜多川歌麿葛飾北斎十返舎一九大田南畝など多彩な芸術家も登場し、創作にかける熱い思いやその姿を生き生きと描き出します。

giden12.JPG

「写楽は女だった?」という着想ですが、主演はこの方、橋本さとしさん。初演につづいて8年ぶりに斎藤十郎兵衛役を演じます。

giden11.JPG

そして、十郎兵衛とタッグを組み、猛烈に絵を描くおせい役を演じるのが中川翔子さん。このふたりの出会いによって「戯伝写楽」の"東洲斎写楽"が誕生します。

giden03.JPG

この日の稽古は、おせいの仕事場でのひと幕。十郎兵衛は自らが"東洲斎写楽"を名乗りますが、実は、そこには大きな秘密が...。おせいを演じる中川さんの表情からは、単に「絵が好き」という次元を超えた、執念のようなものさえ感じられます。十郎兵衛とおせい、ふたりの関係性には目がはなせません。

giden06.JPG giden05.JPG

壮一帆さんが演じるのは花魁の浮雲。浮世絵を出版する版元の蔦谷重三郎役は村井國夫さん。お二人とも登場するだけで場がバシっとしまります!

giden16.JPG giden15.JPG

喜多川歌麿を演じるのは初演につづいて小西遼生さん。与七は東山義久さんと栗山航さんのWキャスト。この日は栗山さんでの稽古でした。この与七という人物も、十郎兵衛にいいように使われているようで、くせ者なんです。

giden09.JPG

稽古場ではシーンを通した後、演出の河原さんが段取りや動きを細やかに修正していきます。以前の取材で橋本さんが「(河原さんは)すごく人間描写が細かいし、掘り下げが深い」とお話されていたように、演出を加えることで、一人ひとりの役柄がより明確になっていきます。たとえば、栗山さんには「(与七の)食えないヤツというキャラクターをどう作るか。それが役作りのおもしろさ」と声をかけ、相手のセリフへの反応のしかたといった演技の端々から、与七という役が栗山さんの中にイメージされていくようにアドバイス。それによって人物だけでなくシーン全体にさらなる奥行きが生まれていきます。

giden10.JPG

中川さんがソロで歌うシーンでは、ミュージカルでありつつも、歌っていることを全面にアピールするのではなく「芝居の延長で歌っているように」と微調整。中川さんも即座に対応していきます。その間、舞台上にいあわせる橋本さんには、つなぎの演技として「何かおもしろいことを(笑)」と雑な指示。そんな無茶振りにも関わらず、そこは橋本さん。その場にあった小道具ですぐに笑いを作ってしまうからさすがです。

giden14.JPG

活劇とはまたちがった江戸時代のくせ者揃いによる熱い創作の物語。初演のファンも多い本作ですが、河原さんの新演出によって、どんなジャパニーズミュージカルに生まれ変わるのかますます楽しみになりました。開幕はまもなくです!

<公演情報>
cube 20th presents Japanese Musical「戯伝写楽 2018」
1/12(金)~28(日) 東京芸術劇場 プレイハウス
2/3(土)~2/4(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
2/7(水) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2/10(土)~12(月・休)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

[作]中島かずき
[作詞]森雪之丞
[音楽]立川智也
[演出]河原雅彦
[出演]橋本さとし / 中川翔子 / 小西遼生 / 壮一帆 / 東山義久(Wキャスト) / 栗山航(Wキャスト) / 池下重大 / 中村美貴 / 華耀きらり / 大月さゆ / 染谷洸太 / 馬場亮生 / 岩橋大 / 山崎樹範 / 吉野圭吾 / 村井國夫

チケット情報はこちら

チケット情報はこちら

2018年1月6日(土)に、少年社中×東映 舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』が開幕します!

◎「少年社中×東映 舞台プロジェクト」とは?
→『宇宙戦隊キュウレンジャー』や『仮面ライダーゴースト』など数々の東映作品の脚本を手掛ける毛利亘宏が主宰する劇団「少年社中」の舞台を「東映」が共同プロデュースし、新たなコラボレーション作品を生み出すプロジェクト。今作は、2016年に上演された『パラノイア★サーカス』に続く第二弾企画で、少年社中の20周年記念・第一弾公演でもあります!

"登場人物、全員、悪者"という本作(ちなみに「ピカレスク」とは「悪党」という意味を持つスペイン語「ピカロ(picaro)」からきたものだそうです)。
それぞれが背負う"悪"と掲げる"正義"が交錯・対立し、重厚な物語を描くダークファンタジーで、劇中には、主人公のマクベス(鈴木勝吾)とトクガワイエミツ(宮崎秋人)をはじめ、織田ノブナガ(細貝圭)や豊臣ヒデヨシ(松本寛也)、トクガワイエヤス(大高洋夫)など歴史上の人物をモチーフにしたキャラクターから、切り裂きジャック事件のジャック・ザ・リッパ―(佃井皆美)や、「オペラ座の怪人」のファントム(堀池直毅)までさまざまな悪役がズラリ。さらに、ピーターパン(椎名鯛造)、フック船長(唐橋充)、リチャードⅢ世(山川ありそ)など、少年社中の過去作品に登場したキャラクターは、その役に縁のあるキャストが演じています!

果たしてどんな作品になるのか...!?というわけで、稽古場に潜入して殺陣稽古&シーンの一部を覗き見してきました。

0105ピカレスク1.jpgまず始まったのは殺陣稽古。登場人物たちはそれぞれの背景に合わせた武器を持っているので、日本刀から西洋のソード、短剣などバラバラ! 長さも流儀も違うのできっとやりにくい部分もあると思いますが...そこはさすがの腕前のキャスト揃い。アイデアを出し合いながら迫力溢れるシーンをつくっていきます。

0105ピカレスク差し替え2.jpg

そんな中で、誰よりも多く戦っていたのが主人公の一人・マクベス! 鈴木さんの持つ圧倒的な存在感でさまざまな相手を剣一本、余裕しゃくしゃくで弾いていく姿はめちゃめちゃかっこいいです。また、ジャック・ザ・リッパ―との剣を交えた(!?)恋模様もぜひ注目してもらいたい部分。痺れる台詞がどんどん飛び出すのでときめきますよ~。ちなみに...マクベスはシェイクスピアの戯曲『マクベス』の主人公。主君を暗殺し王位に就くも重圧に負けて暴政を行ってしまったという人物です。

もう一人の主人公・トクガワイエミツは、マクベスとはまた違う動きで殺陣に絡みます。というのも、歴史上の"徳川家光"は家康の孫であり、平和な世の中をつくるのに貢献した人物(本作の登場人物・春日局は家光の乳母です)。そういうベースの部分が殺陣にも出てくるので、宮崎さんはそこをしっかり表現していました。一体どんな戦い方をするのか...ぜひ劇場で確認してださい!

0105ピカレスク3.jpg

そのほかにも、さまざまな悪党たちによる戦いがもりだくさんでした。ノブナガの重く恐ろしい一振りから、ピーターパン&フック船長の軽やかなアクションまで、一つひとつの動きにキャラクターが反映されているので、殺陣を見ているだけでも役柄の抱えるドラマを感じてしまいます。

かなりたっぷりの殺陣稽古の後は...シーンごとの稽古に。

0105ピカレスク4.jpg

まず、野心の炎を心に持つマクベスと、純粋に民を想うイエミツという、真逆のキャラクターでありながらもどこか「真逆ではないのではないか」と思わせる...主人公のふたりの間に漂う不思議な空気に心掴まれます。

さらに登場する悪役の皆さんは一人ひとりが個性的。それぞれが悪へと足を踏み入れたストーリーを背負っているので、彼らの姿を見ていると、そもそも悪とは何なのか...と、いろんな角度からものを考えさせられるんですよ。

それに加え、少年社中の作品『ネバーランド』や『リチャード三世』などの登場人物だからこそという芝居や、東映とのコラボだからこその台詞など、ファンなら「お!」という部分も! その辺りはぜひ楽しみにしていてほしいです。

演出の毛利さんは、いい芝居は「すごく好き!」と褒めたり、笑える芝居には声を出して笑ったりされるので、ピリッとした集中する空気と和やかさがいいバランスで漂って、自由な雰囲気。素敵な稽古場でした!

公演は2018年1月6日(土)から1月15日(月)まで東京・サンシャイン劇場、1月20日(土)・21日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼ、1月27日(土)に愛知・岡崎市民会館 あおいホールにて。

チケット情報はこちら

チケット情報はこちら


■ミュージカル『マタ・ハリ』特別連載(6)■


創作の過程をお伝えしている日本初演のミュージカル『マタ・ハリ』

今回は、ピエール役(Wキャスト)の西川大貴さんのインタビューをお届けします。

西川さんは『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』といった大作ミュージカルでもお馴染みですが、脚本・演出を手がけたり、音楽ユニット「かららん」のフロントマンを務めたりと多才の人。
昨年は水谷豊監督映画『TAP - THE LAST SHOW』にメインキャストとして出演、得意のタップダンスを存分に活かし映画デビューも果たしました!

その西川さんに、現在の稽古場の様子について、そして演じるピエールという役柄について、お話を訊いてきました。



● 西川大貴 INTERVIEW ●

mataA_2503.JPG
―― お稽古の真っ最中ですが、このミュージカル『マタ・ハリ』という作品にはどんな印象を抱いていますか。

「まず、音楽ですね。音楽が好きです。僕は以前『GOLD』(2011年)という作品に出させて頂いて、フランク・ワイルドホーン作品は2作目なのですが、パッと聴いた印象だと「いかにもミュージカル!」という感じなんですが、曲の中の感情の動かし方が、ポップス的要素も含んだドラマチックさがあるんです。ワイルドホーンさんて、ポップスも書かれる方なので、この方ならではですよね」


―― おススメのナンバーは?

「いま、一番気に入っているのがM14『さよなら』。マタ・ハリとアルマンが手紙を介して歌う曲です。先ほど言ったようなことが盛り込まれています。僕、出ていないシーンですが(笑)。自分はその次の曲を歌うんですが、思わず聴き入ってしまいます(笑)。切ないし、すごくいい曲なんです」

カテゴリー

ジャンル

カレンダー

アーカイブ

劇団別ブログ記事

猫のホテル

文学座

モナカ興業

谷賢一(DULL-COLORED POP)

劇団青年座

劇団鹿殺し

 はえぎわ

柿喰う客

ONEOR8

M&Oplaysプロデュース

クロムモリブデン

演劇集団 円

劇団チャリT企画

 表現・さわやか

MONO

パラドックス定数

石原正一ショー

モダンスイマーズ

ベッド&メイキングス

ペンギンプルペイルパイルズ

動物電気

藤田記子(カムカムミニキーナ)

FUKAIPRODUCE羽衣

松居大悟

ろりえ

ハイバイ

ブルドッキングヘッドロック

山の手事情社

江本純子

庭劇団ペニノ

劇団四季

演劇チケットぴあ
劇場別スケジュール
ステージぴあ
劇団 石塚朱莉