10月1日(日)~31日(火)の1ヵ月間、大阪府内のさまざまな会場で伝統芸能や演劇・演芸、音楽、アートなどさまざまなプログラムを展開する「大阪文化芸術フェスティバル2017」。10月7日(土)・8日(日)にはABCホールで、劇団そとばこまちの人気作『のぶなが』が上演される。公演を前に、ヒロインの濃姫をWキャストで演じる南園(なんえん)みちな、明智光秀役の田中尚樹に見どころや意気込みを聞いた。
2013年に初演され、2016年にはよしもとクリエイティブ・エージェンシーとのコラボで再演された本作。今回もよしもとから、織田信長役でミサイルマンの岩部彰、濃姫役で吉本新喜劇の福本愛菜が参加している。「岩部さんも福本さんも、前回と同じ役で出演していただいているのですが、一回目の稽古ですべて完璧(笑)。セリフも段取りも全部頭に入っていたので、気が引き締まりました」(田中)。
Wキャストで福本と濃姫を演じる南園は、「前回はお互いに合わせていく感じだったのですが、今回は性格も表現の仕方も、全然違う濃姫になっていると思う。お互いに刺激し合える関係になっていると思います」と語る。
史実では、本能寺の変で明智光秀が謀反を起こし、信長を討ち取ったと語られることが多いが、本公演では「天王寺砦の戦い」で孤立した光秀を救うべくやってきた信長が、雑賀衆の銃に撃たれて死ぬところから始まる。信長が死んだことを隠しながら、信長不在のまま天下を狙う織田軍。そこに武田信玄や雑賀衆が絡み合い、物語を展開していく。「僕たちは"明日も元気になろうと思える芝居作り"をモットーに、観た人の活力になれるような作品を届けていきたいと思っています。この作品は、頑張って生きていこうという人たちが最後にグッと力を合わせる物語なので、観劇後にエネルギーやパワーは受け取ってもらえるものになっていると思います」(田中)。
また本作は"エンターテインメント時代劇"と称した人気シリーズ。殺陣ありダンスありの迫力あるステージを繰り広げるのも見どころの一つだ。「オープニングダンスとエンディングダンスを取り入れていまして、それを観たいからという理由で来てくださる方も多いんです。物語はもちろんですが、ダンスや殺陣を観ていただくだけでも結構な満足感を得ていただけると思います」(南園)。