演出・宮本亜門×主演・山崎育三郎で、12月8日(木)から29日(木)まで東京・日生劇場にて上演されるミュージカル『プリシラ』。3回に渡ってお送りしてきた稽古場レポートもラスト第3弾です!(あらすじなどは第1弾をチェックしてみてくださいね)
第2弾では衣裳を着ての稽古でしたが...
脱ぎました!
みなさん薄着ですが、実はこの日、外は雪! 稽古場の熱気が伝わるかと思います。
シーンは第2弾と同じ、山崎さん演じるティック(芸名:ミッチ)、陣内さん演じるバーナデット、ユナクさん(超新星)と古屋敬多さん(Lead)のWキャストで演じるアダム(芸名:フェリシア)が衣裳に着替えてショーをする、という場面。(※写真のアダムは古屋さん)
そこに、キンタロー。さんと池田有希子さんがWキャストで演じるシンシアが、「わたしもやる!」と割り込んできて...(※写真はキンタロー。さん)
右手のかごの中にはピンポン玉。これでなにをするかは...劇場でお楽しみください!
『プリシラ』の楽しさのひとつは、ほとんどの曲がディスコ・ミュージックの往年のヒットソングだということ。誰もが一度は聞いたことある曲ばかりが使われているので馴染みやすく、それに加えてド派手な衣装やセットは目にも楽しい。舞台の世界が「おいで!おいで!」と手招いてるかのようにスッと入っていけるんです。つまり、ミュージカル初心者も観やすいはず!
そんなポップな世界で旅を続けるのが、バイセクシャルのティック、トランスジェンダーのバーナデット、ゲイのアダム。マイノリティに対して今以上に偏見のある時代、旅の途中でさまざまな目に遭うのですが、そこは手を取り合って切り抜けていくんですよね。そんな3人のやり取りは、賢くて、かわいくて、楽しくて、ときどき切なくて...。ショーのシーンはもちろん見どころですが、掛け合いシーンもぜひ注目してほしいです!
そんな3人のうちの1人・アダムをWキャストで演じるユナクさんと古屋さん。同じ役を演じていてもやっぱりちゃんと違いが出るんですよね。
ユナクさんのアダムはふんわりお姉さんな印象。
古屋さんのアダムは天真爛漫な女の子の印象。
稽古では、2人は交互に演じていたのですが、片方が演じているときはもう片方が袖で見て、時間があいたら向かい合ってダンスの確認をして...とその姿はどこか双子のようでした。どちらのアダムも魅力的なので、ぜひ両方観ていただきたいです!
そしてこのおふたり。亜門さんが役柄の心情に説明を足すと、次の瞬間からそれを踏まえたお芝居をされていて、その感受性と引き出しはとても印象的でした。魅力的なティックとバーナデット、衣裳も楽しみですね!
稽古場におじゃましたのは短い時間でしたが、その間だけでも笑ったり、切なくなったり、音楽にノッたりと、とっても楽しい気持ちにさせられました。ということは...公演はもっとすごいことになるはず! 記念すべき日本初演、ぜひ劇場に足を運んでみてください。
ミュージカル『プリシラ』は12月8日(木)から29日(木)まで、東京・日生劇場にて上演!
ライター:中川實穗 カメラマン:源 賀津己