「苦しみの先に、喜び、遣り甲斐をみつけるタイプだと思います」 『お気に召すまま』マイコ・インタビュー

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 2017年1月のシアタークリエに登場するのは、ロックなシェイクスピア!? 
"この世界はすべてこれ一つの舞台、人間は男女問わずすべてこれ役者にすぎぬ"という名台詞で知られるシェイクスピアの喜劇『お気に召すまま』が、ブロードウェイの鬼才マイケル・メイヤー(『春のめざめ』『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』)の演出で登場します。満を持して日本初演出に臨むメイヤーは、1600年に生まれた本作の時代設定を、「アメリカが一番自由で幸せだった時代」と記憶する自身の幼少期、1967年に置き換えて構築。原作に書かれたアーデンの森は、サンフランシスコの『Summer of Love』(10万人のヒッピーが集まったイベント)に、宮廷は当時のワシントンDCとなって表れる、まさに新感覚のシェイクスピアの誕生です!

 オーランドー(ジュリアン)は、長兄のオリヴァー(横田栄司)から命を狙われてヒッピーの聖地・ヘイトアシュベリーに逃げる。一方、ロザリンド(柚希礼音)の父親は自身の弟・フレデリック(小野武彦)の仕打ちにより政界から追放され、ヘイトアシュベリーでひっそりと生活していた。ロザリンドは姉妹同然に育ったフレデリックの娘・シーリア(マイコ)とワシントンDCに残り仲良く暮らしていたが、フレデリックに突然の追放を命じられる。ロザリンドは男装して身分を隠し、シーリアとタッチストーン(芋洗坂係長)を伴ってヘイトアシュベリーにたどり着くが......。

 音楽を手掛けるのは作曲家トム・キット(『ネクスト・トゥ・ノーマル』)。メイヤーとキットというトニー賞受賞の最強スタッフと、日本の実力派俳優で作り上げる"ポップでロックなシェイクスピア"は注目必至です! 今回、シェイクスピア初挑戦となるシーリア役のマイコさんに、本作への思いをうかがってきました。
―シェイクスピア作品との出会いですね。
「はい、初めての挑戦です。学生時代に授業で、無意識に触れていたことはあったと思うんですね。あと、映画で観ていたり。どうしても"難しい"というイメージがあって、自分にはまだ早いんじゃないかなと思っていましたが、女優をやるからにはいつかは......という思いはありました。最初にお話をいただいた時は「おっ!」とびっくりして(笑)。チャレンジできることを幸せに感じています」

―ちょっと変化球のシェイクスピアですよね。
「そうですよね、設定がガラリと変わっていて! グッと自分に近づいたような、そんな気もしています。いったいどうなるんでしょう(笑)!」

―マイケル・メイヤーさんの日本初演出も話題です。
「ご一緒できることに本当に感謝しています。まだお目にかかっていなくて、現時点ではポスター撮影の時に何人かの共演の方とご挨拶したくらいで...。戯曲は、なるべくわかりやすい翻訳のものを一冊、購入しました(笑)。やっぱり訳によってだいぶ印象が違うように思いますね。読んでみて、言葉がとても面白くて、情景をイメージしやすいなと感じましたし、また恋の駆け引きや権力争いなど、人間は昔から同じことを繰り返しているんだな、根本は変わらないんだな...といった部分も、とても興味深かったです」

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―登場人物がにぎやかですが、ス〜ッと読み進めることができました?
「やっぱりまだ難しく感じてしまいますね。でも設定が変わることによって、私のように初めてシェイクスピアに触れる方には見やすい舞台になるんじゃないかなと期待しています。私も稽古や本番を通して、この愛されている作品の魅力をもっと知りたい、シェイクスピアの世界にどっぷりと浸かれたら...と思っています」

―マイコさんが演じるシーリアは、50年ほど前の、比較的現代に生きるお嬢さんということになるんでしょうか。
「そうですね。ニューヨークの上流社会の、いいところのお嬢さんのようです(笑)。とても真っ直ぐな女の子で、結構大胆な印象を受けましたね。で、都会から森ではなく、サンフランシスコのロック・フェスティバルに行くことになるんです。この発想がすごいですよね〜! でも根本にある、皆に愛されているシェイクスピアの良さはきちんと表現されていくのだと思います。音楽もトム・キットさんなのできっと素晴らしいものになるんじゃないかなと。歌は......私はたぶん歌わないかなと思うんですが(笑)。でも踊れたら嬉しいですね。なんたって舞台はロック・フェスティバルですし(笑)。今回、振付も海外の方なので、文化の違いに触れることで自分の世界が広がるんじゃないかと楽しみにしています」

―マイコさんは確かなバレエの素養をお持ちですから。私たちもぜひステージで素敵な踊りが観たいです。
「3歳からやっていたので、踊りというのはある意味、自分を表現する手段だったんですよね。途中、挫折があってやめてしまったのですが、またこうやってお仕事で活かせることは、本当に幸せだと思っています。プロではないけれど、お客さんの前に立つことを子どもの頃から知っていたので、やっぱり舞台は私に取って特別な場所なんだと。本番に向けての準備や、本番前の緊張感も好きですね。稽古は苦しいけれど、結局のところ嫌いじゃないんだろうなって。「もう無理、今日こそ無理だ〜!」って思いながらやってますね(笑)。苦しみの先に、喜び、遣り甲斐をみつけるタイプだと思います」

―慎重派ですか?
「結構頭が固いので、脇目も振らずに一つのことに集中してしまうタイプですね。稽古中はずっと舞台のことばかりを考えて、それこそ人と会えなくなりますし。稽古後にゴハンに誘っていただいても、「スイマセン〜」って断っちゃったりすることも(笑)。きっと焦っているんでしょうね。この性格は今後変わっていくのか、このままなのか、自分でも興味があります(笑)」

―やるべきことをやり尽くしたい、という欲求があるのかもしれませんね。
「はい、でもバレエの世界ではそれが普通だったんですよ。だから自分の中では、「舞台に立つとはそういうことだ!」と思っていて。価値観の違いだと思うんです。「その考えは固いよ」と思われたとしても、そういう自分でありたいなと思って、やっています」

―今回は喜劇になりますが、ご自身ではコメディエンヌの要素を感じていらっしゃいますか?
「いやいや、でもこれまで共演してきた方々にはわりと「世間のイメージと違い過ぎる」と言われます(笑)。どれも本当の自分だとは思うんですけどね〜。「わりとご陽気な人だね」って言われますね。

―ロザリンド役の柚希さんを始め、今回のキャストの方々はほぼ、初めての共演になるのでしょうか?
「はい。ただ、実はジュリアンは高校生の頃、同じ聖歌隊だったんですよ。私のことを覚えていなかったら残念なんですが(笑)。こんな形でまたご一緒できるなんてすごいな〜と」

―お稽古での再会が楽しみですね。普段の体調管理については、気をつけていることはありますか?
「舞台中は喉のケアですね。風邪をひかないことが一番だと思うので。あと、お菓子が大好きなんですけど、舞台中はあまり取らないです。普段はすごく食べるんですけど。基本的に舞台に入ると、痩せるほうなんです。やっぱり緊張で食べれないんですよ。メンタル弱すぎるかな(笑)」
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―コメディですから、きっとご自身も楽しんで、新たな感覚で舞台に立たれるのでは。これまでにないマイコさんの表現を期待しています。
「そうですね。お客様にも、とてもハッピーな気持ちで帰っていただける作品になると思います。私自身も、普段はガチガチになりやすいんですけど(笑)、いい感じに力を抜いてやれたらいいなと。頭で考え過ぎず、今回はカラッポにして子どものように「なんでも吸収するぞ!」とワクワクして臨みたいなと思っています」
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ヘアメイク:平井寛功
スタイリスト:岩田麻希

文/上野紀子
写真/川野結李歌


「お気に召すまま」
[作]ウィリアム・シェイクスピア
 [演出]マイケル・メイヤー
 [音楽]トム・キット
 [出演]柚希礼音 / 
ジュリアン / 橋本さとし / 
横田栄司 / 伊礼彼方 / 芋洗坂係長 / 平野良 / 古畑新之 / 平田薫 / 武田幸三 / 入絵加奈子 / 新川將人 / 俵木藤汰 / 青山達三 / 
マイコ / 小野武彦 

【東京公演】2017/1/4(水)~2/4(土) 会場:シアタークリエ ※2017/1/22(日)12:30 開演は、ぴあ貸切公演
【大阪公演】2017/2/7(火)~12(日) 会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【香川公演】2017/2/15(水) 会場:レクザムホール 大ホール
【福岡公演】2017/2/24(金)~26(日) 会場:キャナルシティ劇場

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