「見たことない姿を見せる」伊藤今人×大貫勇輔×梅田彩佳 座談会

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10月に東京グローブ座で開幕する、梅棒 6th OPUS『GLOVER -グラバー-』

今作は、"グローブ座といえばシェイクスピア"というところから、「ロミオとジュリエット」がモチーフだそうです。

これまでもいろいろな解釈で演じられてきたであろう名作ですが、梅棒の"ダンス×J-POP×演劇"でどう作り上げられるのか、楽しみですね!

さらに楽しみなのが、ゲスト。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』(死のダンサー役)にも出演する実力派・大貫勇輔さん。そして、この4月に48グループを卒業したばかりの梅田彩佳さん。

梅棒の総合演出・伊藤今人さんと、この時が初対面だった大貫さんと梅田さんに、お話を聞きました!



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――おふたりは出演が決まっていかがでしたか?

大貫「梅棒さんの名前はずっと気になっていて。僕の友達が観に行って『すごく面白かったよ』

『新しいことをやってるチームだよ』というのを聞いていたので、観たいな観たいなと思っていたら、観るよりも先に出演することになって。驚きと共にすごく嬉しかったです。梅棒さんと一緒になにか新しいものができたらと、ワクワクしてオファーを受けました」


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梅田「舞台に出るのがすごく好きなので、やったー!って。すごく嬉しかったです。ファンの方も喜んでくれるだろうし、AKB48のときとはまた違うステージだし、ワクワクが止まりませんでした」




――伊藤さんは、大貫さんとの対談のときに梅田さんを絶賛されてましたね。

伊藤「兄の影響なんですよ。『すごくいいMVがある、ダンスやってる今人に見てほしい』って見せられたのが『抱きしめちゃいけない』('11)だったんですね。アンダーガールズで梅ちゃんがセンターをやってる曲で、一発撮りのMVなんですけど。それが焼きついてて。今回、グローブ座っていう呼んでも恥ずかしくない劇場でやることになったので、お声がけをしたら出てもらえることになって」

梅田「えー嬉しい!がんばろうって気持ちにもっとなります」


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――大貫さんのことは「スーパースキルダンサー」とおっしゃっていましたが、魅力はどんなところですか?

伊藤「ストレートプレイの舞台も観に行ったこともあるのですが、梅棒とか出てくれないような人なんだろうなって勝手に思っちゃってたんですよ」

――それはスキルが高すぎてですか?

伊藤「僕ら梅棒ってもともと、すげー上手い人たちに俺らはどうやって対抗したら勝てるだろう、じゃないけど、どうしたらお客さんに楽しんでもらえるパフォーマンスができるだろうって試行錯誤して始めたのが、このスタイルなんですよ。なんで技術がある人はおもしろいことやる必要ないじゃんって思ってて。(大貫さんは)そっちの世界の人なんだろうって思ってました。でもダメもとで声かけてみたら意外と出てくれた。だから今怖いのはそのスキルを持て余してしまうこと...」


大貫「いやいや!」

伊藤「いざ出てもらうってなって困惑してますよね(笑)。『やべえ、マジで出るってよ』って感じで、ザワついております」



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――作品はどうやって作っていくんですか?

伊藤「梅棒って一公演の中で20曲くらいJ-POPを使って、その曲に沿って場面が進んでいくんですが、その全体の枠組みは僕が考えて、場面ごとの振り付けと構成は梅棒の仲間がそれぞれ担当で受け持つという作り方です。だから場面によってメンバーそれぞれのエッセンスが入りますね。ご自身で考えてもらう部分もあると思いますよ。基本的にはコメディなので、面白いこともやってもらうことになります」


――おふたりからの提案の機会も多いということですね。

伊藤「はい。稽古場でいかに面白くするかってなったときに、みんなすごい主張しだすんで気を付けてください(笑)。自分のキャラをどう味付けしてどう面白くするかの勝負だったりするんですよ。だからむしろそこはいってもらわないとって部分です」

――じゃあかなりぶつかり合いですね、現場は。

伊藤「そうですね。梅棒のメンバーにはよく言うんですけど、いったん怒られるまでやってほしい。自分で『ここまででいいや』って思ってほしくなくて。やりすぎて『それはちょっとやりすぎ』と、バランスをとっていくのが俺の仕事なので、怒られるまで悪ふざけしてくれて構わないです。どんどん突き詰めて、やりたいことを伸ばしてほしいなと思いますね」

――悪ふざけとかするほうですか?

大貫「稽古場ではしないですね」

梅田「私もしないですね。してる人を見たいタイプです」

伊藤「巻き込んでいきますから!大変ですよ。メンバーに会ったら」

梅田「圧倒されそうですね!」

伊藤「決して不真面目ではないんですけど、刺激的な稽古場だと思います。ものすごく仲良くなりますし、終わったときの喪失感が大きい、いい座組になるんじゃないかな。それは多分、台詞がないからなんですよ。踊りとか身体のコミュニケーションで表現を作っていくって、稽古場ですごく話し合わなきゃいけないし、計算しつくして信頼し合えるようにならないきゃいけないんですよね。それをやると、やっぱり仲良くなっています」


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――恋人同士を演じるおふたりは今日が初対面ということですが、印象は?

大貫「実は同い年なんですよね」

梅田「え!ほんとですか?(笑)」

伊藤「ウケはしない(笑)」

梅田「でも同い年に見えないです、大人っぽくて。落ち着いてるし、素敵だと思います」

伊藤「(いじけて)もういいですかね、僕。素敵だってさ」

梅田「今人さんもかっこいい!」

伊藤「後追いでそんな言われても!」

3人「(笑)」

梅田「舞台に出演させて頂くのが3作目ですが、相手役が同い年の方って初めてです。」

――リードできそうですか?

大貫「......はい、します。僕も同い年って初めてかもしれないです」

伊藤「梅棒の最年少メンバーも27かな。野田くんって言うんですけど」

梅田「同い年ですか!」

伊藤「いつも女の子役やるんですよ」

梅田「今回もですか?」

伊藤「今回は梅ちゃんがいるので、どうでしょうね。もしかしたら今回も......」

大貫「あぶねー!」

伊藤「いやマジでかわいいですよ!なめてもらっちゃ困りますよ!」


――では、最後に意気込みを。

伊藤「うちの公演、映像で見たらつまんないんですよ。そのくらい生の空間でのコミュニケーションとパフォーマンスの熱量が重要な要素として占めていて。ライブならではのエネルギーを100%でお客さんにぶつけるので、ぜひ観に来ていてだきたいです。それに今回は梅棒が今までやった劇場の中で一番大きいので、やり方もちょっと変えようと思ってるし、スケールの大きい作品になると思います。そのためにおふたりの力をお借りする部分が大いにあります。今まで見たことない梅棒も、今まで見たことないおふたりも観れると思いますので、足をお運びいただければと思います」

梅田「このメンバーと一丸となって舞台を作っていけるっていうのが楽しみです。終わった後の達成感やはかなさを感じられるくらい、自分が熱を持ってできるようにがんばりたいなと思います」

大貫「終わるときに出演者みんなが『離れたくない、終わりたくない』って思えるように。やっぱりカンパニーの力ってお客様にも見えると思うので。エネルギーで感じられる公演になれるように僕も全力を尽くしますので、たくさんの人に観てもらえればと思っています」


文:中川實穗

写真:川野結李歌


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